「あーそういえば、Extraも一応作る予定なんだっけ……」
「……そういえばこの話が終われば海鳴に戻るのよね?てことは…………またあの変態を目にしなきゃいけないのね」
「武範みたいに改心させないのか?」
少年怪盗団みたいなことはさすがにしないよ
「少年探偵団見たいに言うのやめい」
「そろそろ始めるわよ?いつまでも茶番見せるわけにもいかないし」
「それもそうだな、んじゃやりますか」
それでは
『ゆっくりしてってね』
第三者side
─神様裁判所・屋上─
ようやく目的の場所に着いた霊夢と大輝、そこには神様とその神様にカラスの羽のような黒い剣を向けている男がいた。
男は2人に気付き不気味な笑みを浮かべていた
「よくここまでこれたね……実験に合格したもの達よ」
「実験………貴方はまだあの子の事を……」
「当然だ、アイツは本当ならもっと生きられたはずだ………なのに変に原作を意識したから……」
(原作を意識したから?……何らかの能力を持ってたのかしら………)
「…………さて、君たちのどちらかに器になってもらおう」
「生憎だけど……私たちはまだここで死ぬわけには行かないのよ」
「それに、あんたの息子さんはそんなの望んでない。大事に想うのはいいことだが………それでもやっちゃいけないことがあんだよ」
「うるさいッ!!お前達はまだこれからがあるんだ!だがアイツは………アイツは…………!!!ちょっとしか生きられなかったんだぞ!?」
「………やっぱり、能力を持ってたのね」
「オリジナルのカヤトがか?」
「あの子の能力は、多分…………“あらゆる物事を受け持つ程度の能力”……この能力はきっとオンオフが効かないのよ、たとえば“仕事を受け持つ”や“物の管理を受け持つ”………そして……“立場を受け持つ”」
「立場を………そうか、カヤトのオリジナルは…………」
「前に言った通り、カヤトがフェイト、カヤトのオリジナルがアリシア、そのカヤトのオリジナルの親がプレシア…………そしてアリシアが死ぬはずの運命をカヤトが能力の名の通り受け持ってしまった、そのお陰でアリシアが死なず、代わりに“カヤト”が死んでしまった。そしてプレシアがフェイトを産み出したのと同じように、アイツはカヤトを産み出した、だけどオリジナルと違いどこかおかしかった………そして壊れた」
「壊れた、か…………」
そう、受け持ったことで親が壊れた………。
無印ではプレシアがアリシアを失ったことで壊れた、そして今回はカヤトを失ったことで彼の親が壊れた
「次元エネルギー駆動装置“ヒュードラ”の暴走事故に巻き込まれ、アリシアは命を落としてしまった……わからないところはどうやって受け持ったのか……」
「確かに………映像を見て受け持ったのか、それともその場にいて受け持ったのか…………万能そうに見えるが深く考えるとわからないな」
「それに関してはアリシアに聞くけどね」と言い話を終わらせる。
話が終わったのを確認したのか、先程と同じことを言ってきた、しかし答えは同じ……“器なんかにはならない”
と霊夢が言葉を返した
「………君達のような頑固者は初めてだよ」
「頑固者でごめんなさいね」
「だが何度聞こうが俺たちの答えは変わらない………諦めてくれないか?」
「諦めんよ…………アイツを………………我がゲイズ・ヴァルコスの息子………カヤト・ヴァルコスを蘇らせることだけは諦めはせん!!」
すると男、ゲイズは剣を捨て、スイッチのようなものを取り出した。
そのスイッチを見た神様は慌てて霊夢達に駆け寄る
「霊夢、大輝!急いで脱出するんだ!ここは爆発する!」
「ッ!?爆発!?」
「器にできなかったからって私達まで巻き添えにする気なのあいつ!神様の力でなんとかできないの!?」
「生憎だけど封印されててね…………とにかく今は脱出だ!」
とにかくここから離れなければならない、霊夢は飛ぼうとしたが、なにかに邪魔をされ飛ぶことができないでいた。
それを見た大輝は来た道を戻り他の者も避難させることにした
「誰も逃がさん………………みんなここで死ぬんだ………………………ハッハッハッハッハッ!!」
狂ったように笑い続けるゲイズを無視して3人は急いで階段を降りる
─5階─ 05:60:99
─キィッ!!キキィ!─
─キキキ!キェー!!─
─ギシャァァァァァ!!─
来た道を戻る最中、先程までいなかった生物が溢れていた
「何コイツら!?こんなのいた!?」
「いや、いなかったはずだ!」
「この魔物達はあの人のペットだ、あのスイッチとどこかの扉は連動していたんだろう」
魔物達は襲いかかってくるが霊夢が【二重結界】を発動し、攻撃は3人に届かなかった。
邪魔な数だけの魔物を倒し、霊夢達は階段をかけ降りる
─4階─ 04:47:51
「カザマさん!カヤト!」
「霊夢様に大輝様………ッ!?デ、デルク様!ご無事ですか!?」
「見ての通り無事だよ、心配をかけたねカザマ」
カザマと神様はどうやら知り合いだったようだ。執事と神………と言うより友達に近い雰囲気が出ている
「霊夢、何でそんなに急いでるのさ!」
「カヤト……あんた走れる?」
「?体力には自信あるけど……………何で?」
「いいから!………それじゃ行くわよ!」
─3階─ 03:52:01
─ムホッ!マダマダイケソウダナ!!─
「も……もぅ………ヤメッ…………ん!」
「パスウェイジョンニードル!!」
今だおっさん連中にヤられているカリンを救出すべく霊夢は針を取りだし、それらを一気に投げる。
針なので当たったら怪我どころでは済まないが……
─ホォォォォォゥ!?─
─キッキクンダヨォォォゥ!!─
─イタイッ!ダガソレガイイ!!─
おっさん達はこの反応である、そして
「ヒギッ!?し、尻に………針がぁぁぁぁ!!」
何やら白い液体の垂れている尻に別の痛みが走りカリンは叫ぶ。
その後魂に戻されたおっさん達を霊夢が回収し、カリンを牢屋から出した………のだが
「………」
「………」
(じゅ、寿命が縮まる……!)
お互いが無言で力のぶつけ合い(と言う名の睨み合い)をしており
「ふぅ………全く……カリン、他にすることがあるだろ?」
「え?………デルク様!?こ、こここ、こんにちは!!」
「挨拶はいい、今はここを出よう。だから睨み合いはやめてくれるかな?」
「はい、わかりました///」
(あの女……まさか)
(惚れてるわね……神様に)
態度をがらりと変えてスキップしながら下への階段に向かう
─2階─ 03:01:86
グロックと戦った牢屋を走り抜けている霊夢達は、グロックを探している。
するとちょうど曲がり角から本人が現れた。
……ナメクジのようなでかい魔物を弾幕で攻撃しながら
「チッ……やたらとカテェなこのナメクジ野郎」
「グロック!そいつなに!?」
「それは俺が聞きてえよ、いきなり目の前に現れやがって…………」
(ね、ねぇカヤト……なんかグロックの奴怒ってない?)
(あ~………それは、多分………)
「テメェのせいでアイスコーヒーこぼしちまったじゃねぇか!!」
「理由しょぼ!?お前そんなキャラだっけ!?」
「ん?おーお前らか……それにデルク様まで………どうしたんスか?」
「もうすぐここは爆発する………だから僕たちは急いで出口に向かっていたんだが……」
「……爆発か………ならこの通路もそろそろヤベェな」
「ヤバイ?」
「さっき見つけたんだよ、特大の爆弾をな」
それを聞いた霊夢達は更に焦るが、でかいナメクジが目の前の通路を巨体で隠してしまった。
結果、霊夢達も戦わざるを得なくなって多大な時間ロスになってしまった
─1階 神様裁判所 入口前─ 01:54:12
「ハァッ、ハァッ、あと……少し………!!「そんなに急いでどこに行くつもりかな?」…アンタは!?」
「オイオイ……俺たちは飛べなくなってるのにアイツは飛べるのかよ!」
「そう簡単には見逃してはくれないか…………しかも彼のペット達もお出迎えとは」
ようやく外に出ることができたが、出口の前で彼はペット達と共に待ち伏せていた。
彼だけは飛ぶことができるようだ
「こりゃ冗談きついぜ……デルク様、どうすんスか?」
「…………君達は霊夢達を連れてここから出てくれ、僕がゲイズの相手をする」
「デルク様!私たちも戦えます!」
「アンタは休んどきなさいよ。まだ足がプルプルしてるわよ?」
「これはアンタのせいでしょうが!」
「知らなーい」
「ムキィィィィィ!!」
「やれやれ……緊張感無いな内のやつも、お前んとこのも」
「それは言わないでくれ」
「ふん、器にならなかったことを……後悔するがいい……………行けぇぇぇぇぇぇ!!」
─ギシャァァァァァ!!─
─キ、キキキキィ!!─
「霊夢、大輝!君達はペットの方を頼む!」
「了解!」
「空は飛べないが魔法は使えるからな、暴れさせてもらうぜ!」
「グロックとカリンは無事に避難出来たか確認を頼む!」
「了解、任された」
「ほら、早く行くわよグロック!」
「おま……服引っ張るな!」
霊夢達はペットの相手を、グロック達は監視カメラを確認しに行った
「霊符【夢想封印】!」
─ギギ!?─
「ほら、弾幕のプレゼントだ!」
霊夢が逃げ道を塞ぎ、大輝が1体1体確実に仕留めている。
デルクの方はゲイズが優勢に立っているが、弾幕の軌道が単純なのでデルクが優勢になっている
「クソックソクソクソ!!なぜ当たらない!!」
(時間は……)
00:24:17
「………彼も一緒に助けるのは無理かな……………」
「デルク様、確認してきました!」
「避難し終えたみたいっス」
「そうか………カザマ!」
「準備は整っております」
カザマのすぐ近くに装置が設置してあるのが見える
「っ!?大輝、カザマさんが合図してるけど」
「あぁ……多分あれで脱出するんだ、んじゃ俺たちも行くぞ!」
「えぇ!」
夢符【退魔符乱舞】
霊夢が再びスペル宣言をし、沢山のお札が魔物達に向かっていく
「く!貴様ら2人だけは逃がさん!息子の魂の器になれ!!」
「ゲイズ……悪いがそれはダメだ、2人は僕が転生させた子供達だ………だからそれだけはさせない!」
「ハァッ!」
「グハッ!?」
「れ、霊夢?」
「アンタには罪を償ってもらわないとね………」
「それに…なんか見殺しにするとちょっとな……」
00:09:63
「みんな!あの装置の上に乗るんだ!」
00:04:03
「間に合えぇぇぇ!」
00:00:01
その日の博麗神社、転移は無事成功し神様とその他面々も誰1人欠けることなく神社に着くことができた。
カザマと神様の関係だがカザマはもと地上人らしく、ある事件がきっかけで神様と出会ったとのこと。
「そういえば、アリシアに聞いたのか?」
「電話でね……で、次元エネルギー駆動装置“ヒュードラ”の暴走事故のことについて聞いたんだけど」
何でもアリシアは薄れ行く意識のなかで夢を見たらしい、自分より少し小さい男の子が泣き顔でこちらを見ていた夢だ。
間違いなく生前のカヤトのことだろう。
そして意識が回復したときは病院のベッドの上だったようだ。
カヤトの能力が発動したのは、その時だったんだと霊夢は呟く。
「それで神様、ゲイズはどうなったの?」
「彼か……精神はもう回復しない、目覚めたところで彼に待ってるのは地獄だ。まぁ、とりあえず僕が預かることになった」
そして神様が霊夢にお詫びとして特典を渡すと言ったが、それは保留にするらしく、性別もこのままでいいと霊夢は言った。
霊夢曰くせっかくこの体に馴染んできたのに性別が戻ったらまた馴染ませなくてはいけなくなるからしなくていいとのことだ。
その翌日、八束神社の方から強い妖力を感じたので見に行くと霊夢は言った
お、終わった~!!
どうも皆さま方、投稿が遅れてしまい申し訳ございませんでした。
リアルの方で運転免許試験を受けに行っていたのと何回も落ちまくったのが遅れてしまった原因です!
その分小説の内容も考えることができたのでこれからも見てください。
そして次回は東方転神境のExtraです。
それではまた