BanG Dream!外伝 青い薔薇と白銀の戦士   作:リョースケ

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※今回は予定を変更してお送りしますm(_ _)m
6人目のafter glowを書こうとしましたが、思った以上に難航し、残りの2人のライダーを登場させるのを優先することにしました

今回出てくるのはパスパレです。彼女たちと共に行動しているのは…?



第13話 その男は何を思い、戦うのか

「一也!早く、早く!」

 

「分かったから引っ張るなって」

 

 

俺はリサと一緒に近くに新しくできたショッピングモールに来ていた

 

来たと言うよりも無理やり付き合わされたという方が正しいかもしれないが

 

 

「なんで俺が…」

 

「えー、だって一也、最近休んでないでしょ?」

 

「休ませてくれるなら、家でゆっくりしたいんだが…」

 

「そんな事言わずにさ。ほら、昨日だって、戦ってたわけだし、たまにはパーッと遊ばなくちゃ」

 

「昨日?」

 

「え?昨日戦ってなかったけ?修が灰が落ちてたって」

 

 

どういう事だ?俺は昨日オルフェノクとは遭遇していない。となると、木場が倒したってことになるが……あいつなら、一言何かいいそうだけど…

 

 

「え?一也じゃないの?」

 

「あ、あぁ」

 

「もしかして、まだベルトがあったりして」

 

「いや、それは無いは…」

 

 

「あれー?リサちーと一也くん?」

 

 

俺が喋ろとすると新たに別の声が響いた

 

後ろを振り返ってみると、帽子を被った日菜がいた

 

 

「あれ?日菜じゃん。どうしたの?」

 

「実はね、今日ここでライブするんだー」

 

「あー、パスパレ?」

 

「そうそう!屋外のステージ出やるんだけど、るん!て感じだね!」

 

 

日菜が目を輝かせながらそう言った。こいつとの付き合いもそれなりに長いが、未だにるんがどんなものかは分からないが

 

 

「それより、2人はデートなの?」

 

「は?」

 

「え/////!?」

 

 

こいつはまた変な事を…

 

 

「無理やり連れてこられただけだ。そうだろ、リサ?」

 

「う、うん」

 

 

なんか歯切れが悪いな…

 

 

「こんな所にいたのか、日菜」

 

 

そんな事を話をしていると帽子とジャンパーを羽織った1人の男が話しかけてきた

 

見た感じ、パスパレのライブ関係のスタッフってとこか

 

 

「あ、隼人くん。どうしたの?」

 

「どうしたもこうもあるか。もうすぐ本番だぞ。ほら行くぞ!」

 

「えー!もっとリサちーたちと話してたいー!」

 

「知るか、そんな事」

 

 

そう言って日菜の襟を後ろから掴み強引に引っ張って行った。日菜は反抗していたが

 

 

「あ、そういう事だから、良かったら二人ともライブ来てねー」

 

 

そう言って、日菜は連行されていった

 

 

「行ってみるか?ライブ」

 

「う、うん」

 

 

それとさっきから気になってるんだが…

 

 

「顔赤いけど、大丈夫か?」

 

「だ、大丈夫、大丈夫!ほら、ライブ行こ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆さん!こんにちは!私達」

 

『PastelPaletteです!』

 

 

 

「やっぱ、日菜はなんでも出来るね〜」

 

「…そうだな…」

 

 

屋外には、ライブステージが作られ、その上でパステルカラーの衣装に身を包んだ5人が演奏をしていた

 

確か、デビューライブで疑惑があったみたいだが……見たところちゃんと演奏出来てるな

 

 

 

「続きまして…!」

 

「きゃァァァァァ!」

 

「!?」

 

 

ボーカルが次の曲に入ろうとMCをした時に悲鳴が鳴り響いた

 

 

「何処だァ!仮面ライダー!!」

 

 

やはり、悲鳴の原因だったのは、顔にトゲがたくさんついているオルフェノク――カクタスオルフェノクだった

 

 

「リサ!ここから逃げろ」

 

「う、うん!」

 

 

遅れてきたのが幸いだった。

みんな、オルフェノクから逃げようとするため、その人混みを掻き分けてオルフェノクのとこに行くのは一苦労だ

 

 

「何だ?お前?」

 

「これを見たら分かるだろ?」

 

《5・5・5》

 

《standing by……》

 

 

オルフェノクの近くまで行き、ファイズフォンを操作した

 

 

「変身!」

 

《complete》

 

 

「はぁあ!」

 

手首のスナップをきかせ、カクタスオルフェノクに向かって殴り掛かったが、それは受け止められた

 

 

「俺が用のあるのはお前じゃない!」

 

「ぐっ!」

 

 

そう言うと、同時に至近距離で体のトゲを飛ばしてきた

 

思わず、後ずさりをし、少し距離をとった

 

 

でも、俺以外のやつに用があるって事は…木場か修か?

 

 

 

 

「どけ」

 

そんな事を考えていると誰が俺の肩を掴み、後ろに押しのけた

 

 

「ッ!何す…ん…だ…!?」

 

 

俺を押しのけたのは、あの時、日菜を連れていった男だった

 

しかし、それ以上に驚いたのは、そいつの手に持っているもの。

 

そいつの手には俺達が持つものと似た黒いベルトが持たれていた

 

そいつは、俺の事は気にもとめずに、携帯を半回転させ、コードを入力する

 

 

《9・1・3》

 

《standing by…》

 

 

低い声で音声がなる

 

 

「変身」

 

 

そいつは顔の横まで携帯を持ってきて、ベルトに装着した

 

 

《complete》

 

 

体に2本の黄色い線が走り、黒に近いグレーの装甲で覆われていく。

 

顔にはχの文字が浮かんでいた

 

 

「4つ目の…ベルト…だと…!?」

 

 

俺が呆気に取られている間にもそいつはオルフェノクに向かっていった

 

 

「見つけたぞ!お前が…お前が俺の仲間をぉぉぉ!」

 

「ふん」

 

 

オルフェノクが激昂し、叫びながら向かっていく。

それとは対称的に、カイザは落ち着いていた。俺と同じでかなりの戦いをくぐり抜けてきた、そんな感じがした

 

 

 

「うぉぉぉ!」

 

「………」

 

 

オルフェノクが攻撃を仕掛けるが、顔の直前で受け止める

 

 

「ぐっ…!」

 

「お前の仲間なんて知らない。オルフェノクは悪でしか無いんだよ」

 

「何だと!?」

 

そう言うと、拳を受け止めている手とは逆の手でみぞうち辺りに向かって拳を突き出した

 

オルフェノクが後ずさりをするが、それに合わせて再び攻撃をしていく。

 

その拳から感じられたのは、恨み、憎しみといった負の感情だった

 

 

「てめぇ!」

 

 

オルフェノクも負けずと攻撃を仕掛けるが、防がれ、再び攻撃を受けた

 

完全にワンサイドゲームだった

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

「そろそろ、終わりにするか」

 

《rady》

 

 

腰に着いている武器を取り、ミッションメモリーを差し込む。すると、黄色い剣が出現した

 

 

「ひぃ、ひぃぃぃ!」

 

 

それを見てオルフェノクが背中を向けて逃げ出した

 

銃口を向け、引き金を引くと、黄色いマーカーが放たれオルフェノクの動きを封じた

 

剣を構え、オルフェノクに向かって飛び込んだ

 

 

「消えろ」

 

「あ、ァァァァァァ!」

 

 

攻撃が決まると、χの文字が浮かび上がり、オルフェノクは灰となった……

 

 

 

 

 

 

 

 

お互い、変身を解いた

 

「お前か、銀色の戦士ってのは」

 

「…あぁ、乾 一也だ」

 

「そうか…」

 

 

そう言うと、そいつはその場から立ち去ろうとした

 

 

「おい!人の名前を聞いておいて、お前は名乗らないのかよ」

 

「はぁ……草加 隼人。これで満足か?」

 

「………あぁ」

 

 

草加は、俺の返事を聞くと、その場を立ち去っていった

 

 

それにしても、さっきの戦い方…

木場と修は自分の大切な人を守るためにベルトを手に取った。

けどあいつと違う。オルフェノクに対して憎しみや恨みしかなかった。

 

「いや…俺もあいつと同じか…。他人のためより、自分の存在のために戦ってんだから…」

 

 

 

とは言え、4本目のベルトか……

 

まさか、これ以上は無い…よな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれが、ファイズとカイザか。面白そうな2人だなぁ」

 

 

俺と草加を空から見下ろす1つの影。

 

腰にはベルトを巻き、その顔にはΨの文字があった…

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳でカイザ×パスパレ編でした

詳しい設定等は、サイガが出てくる次回以降、勇介達とまとめてお知らせします

そして、新ライダー編も次回で最後です!

次回もお楽しみに!

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