BanG Dream!外伝 青い薔薇と白銀の戦士   作:リョースケ

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なんやかんやあって更新が遅れてしまい申し訳ございませんm(_ _)m

カイザの話が思いつかなかったので、After glow×デルタ回です


第12話 勇気を力に

「きゃぁぁぁぁ!」

 

 

今日も街で悲鳴が聞こえる

 

本当、最近よく暴れるようになったな…

 

 

 

 

 

駆けつけると、オルフェノクが宅配便のトラックを襲撃し、辺り1面に積荷が落ちていた

 

そして、近くにいたグループに襲いかかろうとしていた

 

 

って、あの灰色の髪の後ろ姿は…

 

 

「モカ?」

 

「先輩?何で…」

 

「はっ!」

 

「チッ!」

 

 

モカが俺に問い掛けようとした時にもオルフェノクが襲ってきたが、生身のままで蹴り飛ばす

 

オルフェノクもまさか生身で攻撃してくるとは思わず、思わず仰け反ってしまい、俺達との間に間合いが出来た

 

 

「説明は後だ!下がってろ」

 

「は、はい!」

 

《5・5・5》

 

《standing by……》

 

 

そういった後、隠れているのを横目で見ながら、ベルトを付け、コードを入れる

 

 

「変身!」

 

《complete》

 

手首のスナップを効かせ、拳を構えた

 

 

 

が……

 

 

 

「チッ……」

 

「あ、おい!」

 

 

オルフェノクは戦闘することもなく背中の翼を翻し、その場を去った

 

一体何だったんだ…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……これは酷いな…」

 

「そうだね…」

 

俺が変身を解いたあと、木場が騒ぎを聞き付けてやってきた

 

 

 

何故、オルフェノクが宅配便のトラックを襲ったのは分からないが、そこら中に荷物が散乱していた

 

 

「あれ?」

 

木場が何かに気づいたのか、一つの荷物に寄っていき、それを持ち上げて俺に見せた

 

「これ、君宛てだよ」

 

「は?」

 

確かに、宛名は俺宛てだった。

 

「差出人は?」

 

「……これ、多分偽名だね。差出人の住所がめちゃくちゃだ」

 

「そうか……」

 

木場から荷物を受け取ると、それなりの重さがあった

 

 

「なんだ……?」

 

俺はその場で箱を開けた。すると出てきたのは、俺達の持つアタッシュケースよりも一回り小さいアタッシュケースが出てきた

 

 

「これは……」

 

「新しい…ベルト?」

 

 

ユーザーズガイドにはデルタギアと書いてあった

 

「どうするかな…」

 

 

 

「せ、先輩?今のは……?」

 

 

考えていると、モカが話しかけてきた。こうなった以上少しは事情を説明しないとな…

 

 

「お前ら、怪我ないか?」

 

「は、はい…」

 

モカの後ろに隠れていた茶髪の女子が答えた

 

 

「それより、アンタ一体何者なの?」

 

「おい、蘭。初対面の人にその聞き方はないだろ」

 

 

今度は黒髪に赤いメッシュが入った子が話しかけてきて、赤髪の子がそれを止めた

 

「どこから説明すればいいか…」

 

 

俺が説明しようとした時だった

 

 

 

「俺に……俺にそのベルト下さい!」

 

 

そこに一人の男が名乗り出た

 

 

 

 

第話 勇気を力に

 

 

 

 

 

「ぐへぇ!」

 

「…………ったく…」

 

 

俺はとあるジムに来ていた

 

そして、情けない声を上げながら吹っ飛ばされた奴、三原 修だ

 

こいつの事を簡単に説明すると、モカ達の幼馴染、そして、先日デルタのベルトをくれと言ってきた張本人だ

俺もモカ経由で知り合った

 

 

話を元に戻そう。

 

俺は烈にベルトを渡す条件として、1発でも攻撃を当てたら渡してやると言った

 

が、結果は見ての通り。

 

まぁ、当たり前のことだが…

 

 

しかし、烈は諦めずに何度も何度も挑んできたが、今日は当てらてることも無く終わった

 

 

諦めそうだったが、以外だったな…

 

 

 

 

 

 

「お疲れ」

 

「なんだ?待ってたのか?」

 

 

ジムから出ると木場が待ち構えていた

 

 

「疲れてると思ってね。はい、パン」

 

「……ありがたく貰っておこう」

 

 

そう言ってパンの入った紙袋を受け取った

 

 

 

 

「でも、意外だったな。君なら俺の時見たく、すぐにベルトを渡しそうだったのに」

 

「何言ってんだ。お前は例外だ。そう易々とベルトわたしたりしねぇよ。それに…」

 

「それに?」

 

「生半可な気持ちと力で戦いに巻き込む訳にはいかないだろ」

 

 

ベルトを渡すとゆうことは、命懸けの戦いを強いられることになる

 

未熟なままで、戦いにだしたら待っているのは「死」だけだ

 

 

 

「……それもそうだね…」

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあな」

 

「うん」

 

 

そう言って俺達はお互いの帰路に付いた

 

 

 

 

 

 

「何だかんだ言って、君はやっぱり優しいね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修seid

 

「はぁ……はぁ……まだだ……!」

 

 

リングの端に寄りかかりながら俺は立った

 

ベルトをくれと言って1週間が過ぎ、俺はあの日から諦めずに一也さんに挑んでいた

 

結果は毎日同じ。

 

でも、どうしてもあのベルトを手に入れて……!

 

 

 

「………お前…何でそこまでベルトが欲しいんだ?」

 

「え…?」

 

 

リングの中央に立つ一也さんが聞いてきた

 

いきなりの質問で驚いたけど、そんなことは決まってる

 

 

「俺は…オルフェノクに襲われた時、初めて……蘭達の本当に怯えた顔を見た………だから……」

 

 

 

 

 

 

 

「俺はもう、2度とアイツらの怯える顔を見たくないんだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

それが俺の動機だ。小さい時から一緒にいるAfter glowのメンバー。そんな皆があんなに怯える姿を見たのは初めてだった

 

 

「それがお前の動機か…」

 

「はい!!」

 

 

俺が行き良いよく返事をした時、一也さんは微かに笑ったような気がした

 

 

「面白い。だったら、自分の手でそれを証明して見せろ!」

 

「言われなくても!」

 

 

再び、拳を構え、攻撃を仕掛ける

 

「それじゃあ、勝てないぞ」

 

 

迎え撃とうと、一也さんが出した拳が胸に当たる

 

 

「ぐっ…でも!」

 

「何?」

 

 

俺はその拳を両手を使って掴んで、一也さんの動きを止めた

 

 

「これならどうだァァァァ!」

 

 

まさか、攻撃を防ごうともせず、もろに受けるとは思ってなかったのか一也さんの反応が遅れた

 

その隙を狙って頭に狙って、回し蹴りを決めようと片足を上げた…

 

 

が、

 

 

 

 

 

「甘い」

 

「へ?」

 

蹴りを決めようとしたはずの俺は何故か地面に叩きつけられ、そして、顔の目の前には一也の拳があった

 

 

「な、何してたんですか…?」

 

「簡単だ。お前の足を祓った。パンチばっかで足技が来る事予測してなかっただろ?」

 

「マジかよ……」

 

 

これなら、行けると思ったのに……

 

 

そう思っていると、一也さんが俺の顔の横にあのアタッシュケースを落とした

 

 

「え?何で……」

 

「お前の気持ちは見させてもらった。腕はまだまだだが……持ってけ」

 

「本当ですか!?やったぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一也さんと別れたあと、俺はベルトを貰ったことを蘭達に伝えようとスマホを取った

 

すると、タイミングよく蘭から電話がかかってきた

 

 

「お?蘭?ちょうど今電話かけようと……」

 

『修!助けて!』

 

「!?どうした!?」

 

『この前の……怪物が…!』

 

 

電話の向こうから荒い生きつがかいが聞こえる。もしかして逃げてる最中か?

 

 

「分かった!すぐ行く!」

 

 

「待ってろよ!みんな!」

 

俺はアタッシュケースを持って駆け出した

 

 

 

 

 

 

「蘭!」

 

俺が蘭達が逃げてくる場所に駆けつけると、ちょうど蘭達もこちらに走ってきた

 

「修…」

 

相当な距離を走ったのだろう。5人全員が息を切らしていた

 

 

「追いついたぞ」

「!?」

 

 

そして、あってつかの間、蘭達を追いかけていたオルフェノクが追いついた。そして、そのオルフェノクはあの日襲ってきたオルフェノクだった

 

 

「蘭、モカ、ひまり、つぐ、巴。少し下がってて」

 

「おい、烈。何言ってんだ!?」

 

「そうだよ!あんなのに立ち向かうなんて無茶だよ!」

 

巴とひまりが声を上げた。

 

 

「確かに無茶かも知れない……けど…俺は!」

 

一歩前に出て、ベルトを腰にまいた

 

「みんなを守ってみせる!」

 

「変身!!」

 

《standing by……complete》

 

 

「お前…まさか!」

 

 

手に持ったをベルトに差し込む。俺の体に白いラインが入っていく。俺の戦士としての名は……

 

 

「デルタ」

 

「仮面ライダーデルタ。それがお前を倒す戦士の名だ!」

 

 

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

雄叫びを上げ、オルフェノクに突撃していく

 

 

「初めて変身したやつが、調子に乗るんじゃねぇ!」

 

 

相手も反撃に拳を出してくる

 

「はぁ!」

 

「くっ」

 

それを交わし、胴体に拳を繰り出した

 

 

「まだまだァ!」

 

そして、そのままラッシュでパンチを繰り出した。が、

 

 

「甘い!」

 

「なっ!ぐっ!」

 

「修!」

 

 

蘭が吹き飛ばされた俺の名前を呼んだ

 

決まったと思ったけど、まだ駄目だったか…

 

 

「さっきも言ったはずだ。初めて変身したやつが調子に乗るんじゃないと」

 

 

1歩1歩、オルフェノクが近づいてくる

 

 

俺は砂埃を払いながら、ゆっくり立ち上がった

 

 

「確かに初めての変身だし、俺は一也さんのように強くない…」

 

 

そして、一呼吸置いて、After glowのみんなを見たあと、こう言った

 

 

「けどな!After glowのみんなを守りたい気持ちは、ずっと持ち続けてたんだよ!!」

 

 

「「「「修(くん)…」」」」

 

 

 

「なら、死んで後悔するんだな!」

 

 

再び、オルフェノクがこちらに向かって走ってくる

 

 

「check!」

 

《exceed charge》

 

「ぐっ…!?」

 

 

デルタフォンを構え、ベルトから白いフォトンブラットが腕まで来るのを確認して、引き金を引く

 

すると、白い三角の杭が放たれ、オルフェノクに突き刺さった

 

俺はそれに向かって、高く飛び、蹴りを入れた

 

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

「あぁぁぁぁ!」

 

 

俺が着地したと同時に、怪人にデルタの紋章が浮かび、赤い炎を上げて灰になり崩れ落ちた

 

 

「よっしゃァァァ!」

 

俺は天高くガッツポーズをした

 

 

 

 

 

 

一也said

 

『そっか、なら良かった』

 

 

修が変身者になった事を木場に連絡を入れた

 

 

『それにしても、幼馴染を守りたい、か。真っ直ぐでいいじゃないか。僕も似たようなものだから…』

 

「そうか…」

 

『君にも動機ってあったのかい?』

 

 

動機………

 

 

 

 

 

その時、俺の一つの記憶が蘇ってきた

 

思い出したくない……出来ることなら記憶から消したいもの……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『乾くん?』

 

「……あ、あぁ。悪い。そんなもんもう忘れちまったよ」

 

『そうか……じゃ、またね』

 

「あぁ」

 

 

そう言って電話を切った

 

 

「変な事思い出したな……」

 

 

やっぱり、俺は………

 

 

 

そんな事を考えながら、俺は自分の手を見ていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




更新できなかった間にも評価をくれた方、本当にありがとうございます!

そして、次回はhey-dayカプリチオ発売記念という事で、After glow特別編を予定しています


次回もおたのしみに!

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