上海人形家出禄   作:ルシャルシャ@黒P

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いや~.....風邪も治ってテストも終わったので、今日から投稿再開です!!

上海可愛い



六十二体目 上海と進化

[秘封倶楽部本部~蓮子side~]

あ...ありのまま今起こった事を話すぜ!

目の前で教授に石を押し付けられていた上海が突然消え、綺麗なドレスを着た人形のような人が現れた.....

な…なにを言っているのかわからねーと思うが 私も何をされたのかわからなかった…催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ.....

 

「誰だ.....こいつは.....」

 

ドレスの人が鏡で自分の姿を写しながら呟く。

すると教授が自慢げに説明しだす。

 

「ふっふっふ.....さっき君に埋め込んだ石は、私の発明品の内の一つでね.....埋め込んだものを理想の形にすることが出来るんだよ。」

 

「へぇー.....便利なもんだな...」

 

教授の説明を聞きながら、鏡の前でクルリと回るドレスの人。

さっきの教授の話を聞いてこの人が誰かわかった気がする...

 

「もしかして.....上海?」

 

「私が上海以外に有り得るか?」

 

「デスヨネー」

 

上海と言われたらそんな気もするが.....

身長は高く、私と同じくらいだろうか...肌は白く、滑らかで...顔は整っており、恐ろしい位の美人。服はいつもの上海人形の服をそのまま大きくした感じだ。

体が大きくなった分表情なども読み取りやすくなり、話しかけやすくなった印象だ。

 

「どうした?そんなに見つめられてはこちらも恥ずかしいのだが.....」

 

そう言いながら顔を赤くし、顔を手で覆い隠す。

(それはさすがに反則だろ!!)と心の中で叫びながら目を逸らす。

 

「ふむ.....可愛いというより、美しいの方が正しい表現方法だな...」

 

「そうね...モナ・リザ的なアレね.....ついつい目を逸らしてしまう的な...蓮子の反応には感心しないけどね...」

 

と、教授とメリーがコメントしている。

不意に

 

「そう言えばこの石って副作用とかあるの?」

 

と上海が尋ねる。

教授は少し考えてから喋り出す。

 

「そうだな.....この石は1日に4回まで、詳しく言うと24時間に4回までなら使ってもいい。ちなみに取り外し方はおでこに手をかざして、引っ張り出すようなジェスチャーをすれば取り外せる。逆に付け方は、石をおでこに埋め込むようにするだけ。メリットは身体能力の向上。程度の能力の永久付与、等など.....デメリットは1回装着してから1時間以上付けていると、使用者が頭から崩れ落ち爆発する。それと最初だけなんだけど、体の大きさに慣れなずに転んだりする。まぁ、それくらいかな?」

 

「長い、10文字以内で簡潔に」

 

「気をつけて使ってね?」

 

説明を聞いていたメリーが横で頷いてい.....いや、寝ている.....まぁ、私でも少々理解しにくかったからな.....

ん?確か程度の能力って言ったな.....

 

「程度の能力の永久付与ってなんだ?」

 

上海がストレートに尋ねる。

それに教授は思い出しながら言う。

 

「えっと.....確か...五つくらいあったような.....」

 

「何故そんなにあやふやなんだ?」

 

「それ貰い物だからなぁ.....説明忘れちゃったんだよな.....一つ目は確か.....手から温風が出る程度の能力だっけか?」

 

「ちょっと待て、その能力必要か?」

 

それは私も思った。そんな要らない能力つける意味あるのか?ていうか温風ってどれ位?

 

「必要だよ~.......髪を乾かす時.....とか?.....ごめんあんまり必要ないわ...」

 

遂に教授も認めた。要らない能力No.1に出てきそうだ。ちなみに私もメリーも能力を持っていて、私は[星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今いる場所が分かる程度の能力]。メリーは[結界の境目が見える程度の能力]だ。

使えるかと言われたら.....使える方じゃないかな?

 

「もっとマシな能力はないのか?」

 

「確か二つ目は.....糸を操る程度の能力.....だったかな?」

 

「糸を操る?.......犬走.....いや、何でもない。糸を操るか...人形の私にピッタリの能力だな」

 

「ちなみに能力は石を付けてなくても発動できるよ。後、三つ目から先は覚えてないんだ...ごめんね」

 

と申し訳なさそうに教授が言う。

それよりさっき上海が呟いた[犬走]ってなんだろう?新しいお菓子メーカーかな?

 

「二つだけでも充分助かる。ありがとう教授。」

 

と言い上海は満面の笑みを浮かべる。

教授は[当然の事をしたまでだ]って顔をしている。

 

「それより今日はもう遅い、早く家に帰った方がいいだろう。」

 

そう言われ外を見ると、もう既に暗くなっていた。

 

「そうね...ほら!!メリー起きて!!」

 

メリーを叩き起し、メリーの家に向かい帰る。

ちなみに上海は既に石を取り外していた。

 

.....家に着いたらいい時間だろう。今日はもう遅いから晩ご飯は宅配の奴にしよう.......え?不健康だって?不良にそんなこと関係無いでしょ?




色々と上海が進化する回でした。

そう言えば、文章とセリフ等の間に一行挟んでみたのですが.....どうでしょうか?

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