上海人形家出禄   作:ルシャルシャ@黒P

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進展に関係の無い話が多いような気がする.....まぁ、ほのぼの日常?回って事で(笑)

上海可愛い


五十四体目 秘封少女とTVショッピング

[メリーの家~蓮子side~]

「まずは何故あなたがここにいるか説明してもらえる?」「シャンハーイ.....」

床に正座し、申し訳なさそうな顔をしている。上海はおばあちゃんの所に置いてきたはずなのだが...いつの間にかカバンに入り込んでいたようだ。

「実はあの後.....菫子殿に走ったら間に合うって言われて...」「ちょっと待って、いつから菫子殿なんて言うようになったの?」「え?自然に...ってそんなことより!!」

こっちにとってはそんなことではないんだよな...自分のおばあちゃんを殿付で呼ぶ人なんて見たことないもんな...新しいオカルトかな?

「私は走った、けど間に合わなかった...2人とも電車に乗り込んで行ってしまった...」「じゃあ、いつカバンに潜り込んだの?」「電車の1番後ろに掴まって、風に煽られながら駅までずっとしがみついてたのです...そして電車から降りた時カバンに潜り込んでしまったのです...」

どうやら他の人に見られては行けないと思ったので、カバンに潜り込んだのだろう。そこは偉いとしよう。そこだけは。

「なんで付いてきたの?また来るって言ってたのに」「それは...その.....菫子殿について行ってあげなさいって.....」

大きな音をたてながら額に手を打ち付ける。そして目をつぶり(またおばあちゃんか.....)と思う。

「それに...私自身、都会というものを見たかったのです!!」「本音は~?」

メリーが横から茶々を入れてくる。どこかの漫才で聞いたことがあるな.....

「運良く自分にあった新しい兵器でも見つけられないかな~と...」「今すぐおばあちゃんの所に送り返してやる。」

そんな不純な動機でここに置いておけるか!!

「メリー!!ダンボールとガムテープ持ってきて!!上海を詰め込んで送り返すわよ!!」「え~.....」

メリーが不服そうに声を上げる。

「とりあえず、上海!!観念して捕まりなさい!!そして送り返されなさい!!」

と言い飛びかかる。

それをひょいと避けられる。突っ込んだ先は机だった。

私は勢いよく机に突っ込んだ。机の上に置いてあった、買ったばっかりのハンバーガー2個とコーラとオレンジジュース、そしてテレビのリモコンが宙を舞う。

それを上海はすかさずリモコン以外を空中でキャッチする。

リモコンが地面に落ちた拍子にボタンが押されて、テレビの電源が付く。番組はテレビショッピングだった。

[「今日紹介する商品はこちら!!家事代行ロボ!!世話ーるくんです!!」]

鬱陶しいほど胡散臭い笑を浮かべた男が自慢げに商品を紹介している。

[「このロボはですね、家事全般を代わりにやってくれるロボットなんです!!最新の技術を使い、宙に浮く!!喋る!!お世辞を言う!!そして何より着せ替えれるのです!!自分好みの世話ーるくんを作れますよ!!」]

要らない機能が多いような気がするが.....

すると上海が口を開く

「.....ゴミめ...それしきで高性能ロボだと?笑わせてくれる...」「上海もあまり変わらないけどね~」

メリーの言葉が上海に刺さる。少し悶えた上海は、ピクリとも動かなくなった。

 

これは使えるな.....そう思った私は、テレビで流れている電話番号に早速電話した。

[「○○○~△△~✕✕✕~、それではまた来週!!」]




世話ーるくんって言う名前のセンスの無さ.......パシフィックちゃんよりマシか...
メイドの人「へっくちょん!!」

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