上海可愛い
[工房にとり]
「そろそろにとりさんが起きる時間かな...」
美味しそうな料理を机に並べながら呟く。このご飯を食べたら新しい左腕が私の元に来るのだ。
「ふぁ~...上海~?」
どうやらにとりさんが起きたようだ。
「上ですよ~。ご飯できてるので早く来てくださ~い」
「分かった~...」
にとりさんは眠そうに目を擦りながら地下室から上がってきた。
「わあ~!!凄い美味しそうな料理!!これ上海が作ったの!?」「もちろんです!!」
ドヤ顔でそう答える。するとにとりさんは置いてあったきゅうりの漬物を食べようと、手を伸ばす。
「にとりさん、つまみ食いはダメと約束したでしょう?」「.....分かったよ...」
こっちをジト目で見ながら小さく返事し、席に着く。
「それじゃ、食べましょうか。」「そうだね!!食べ終わったらすぐに接続作業に取り掛かるから覚悟しといてね!!」「分かりましたよ。それじゃ」「「いただきま~す!!」」
[チュドォォォォン!!!!]
2人が元気よく言った途端遠くの方から爆音が聞こえてくる。
2人とも箸を持ち大口を開けたまま固まっている。先に動いたのはにとりさんだった。
「え?何?今の音...」「.....山の上から聞こえてきましたけど...」「多分あの方向は天狗の基地があるはず...襲撃?」「それって結構やばいんじゃ...」
外が騒がしい。山の上に向かって走る白狼天狗の足音や、天狗の羽をばたつかせる音などが騒がしい交差する。
「.....とりあえず食べようか」「え?山の仲間達のピンチ的な何かじゃないんですか!?」「いや...腹が減っては戦はできぬって...」「いや言いますけど...まぁ、いいか...」
と言い2人で上海の作ったご飯をもりもりと食べた。外から誰かの叫び声などが聞こえても気にせず食べた。
「あ、このうどん美味しい...」「それは雛さんに教えてもらった...確かソーキそばとか言う食べ物です。」「へぇ~...後で作り方教えてよ!」「この外の騒動がおさまったら良いですよ。」「え~...」
ドアを誰かが何度も叩いているが、今は食事中だから無視が安定だ。そうでもしないとまともに食べれない程騒がしいからだ。
2人とも食べ終わりまた元気よく「「ごちそうさまでした」」と言い、片付けに入る。
外からは白狼天狗と思わし叫び声と剣で何かを切る音が聞こえる。そろそろほんとにやばいんじゃないか?
そして片付けも終わり、2人とも窓から外を見る。
窓は凍りつき何が起こっているか分からなくなっている。何故凍っているかは分からないが、異変に違いないだろう。
一応用心してランスを持ち、玄関のドアをそっと開ける。にとりさんはガスマスクをし、麻酔銃を構えながら待機している。
ゆっくりとドアを開ける。
「.....これが...妖怪の山.....?」
外は辺り一面火の海で、まさしく地獄絵図と言う言葉がピッタリの光景だった。少し遠くでは白狼天狗が白狼天狗に斬りかかり2人とも火に飛び込んでいったり、天狗が燃えながら新聞を抱えていたり...
「なぁ、上海...」「何でしょう...」「私は...夢を見ているのか?」「.....夢...だと良いですね...」
遠くで何かを食っていた白狼天狗がこちらに気づき走ってくる。目は血走り、息が荒い。
「あれはダメだな...」
とにとりさんが呟き、麻酔銃を容赦なく発砲した。麻酔弾はその白狼天狗の肩に命中し、その白狼天狗は倒れふした。
「一旦家に戻りますか?」「.....上海...腕と一緒に他の装備は要らないか?」「昨日貰ったランスだけで十分ですよ...」「まぁ、今なんと言われようとも上海に色々武装させるがな...この騒動を止めるぞ...」
.....え?これって異変解決パターン?と上海は思うのであった。
な...何か違和感が...文章に違和感がぁ...
さぁ、次回から妖怪の山編終盤です。
うぉぉぉぉ.....文章力がどんどん無くなっていくぅ.....
面白ければ評価や感想を付けていただければありがたいです。