今後の流れ的には、妖怪の山→リクエストいくつか→クライマックスの異変って感じで進んで行きます。つまり...今回から中盤らへん.....
時が経つのって早いですね。
三十体目 上海と椛
[名も無き道]
「よし!!ここからまっすぐ行けば妖怪の山だよ~!!」「道案内ありがとうございます。」「いいってことだよ~!!紅魔館までだから大した道案内じゃないよ~」「いえ、ここまで送っていただきありがとうございます!」「分かったよ~!!それじゃあ上海ちゃん、元気でね~!!」
と言って紅魔館の方に走り去って行った。.....こいしちゃん靴履いてないじゃん.....
[妖怪の山・麓]
こいしちゃんから聞いた話だが、巡回中の白狼天狗には気づかれては行けないらしい。よそ者を嫌う習性があるとか...
「とりあえず気をつけておけばいいか」「そうですね。で、何に気を付けるんですか?」
後ろから声が聞こえ、驚いて距離をとる。その声の主はふさふさの耳としっぽが生え、剣と盾を持ちこちらの様子を伺っている。間違いない、白狼天狗だ。
「どうやら武器も持っていないし、何より左腕が無いですね...そんな状態でここに攻め込んで来る奴もいないでしょう。何か用事があって来たのでは?」「.....私を捕まえないのか?」「え?怪我しているやつを倒すなんて楽勝じゃないですか。いつでもあなたを捕まえることは出来ますよ。あ、そうそう。申し遅れました、私は[犬走椛]と言う白狼天狗です。」「.....シャンハーイだ...」「して、今日はなんの御用でここへ?」「河童に用事がある。腕の修理等だ。」「そうか、なら信用できる河童のところに案内してやろうか。」「本当か!?ありがたい!!是非頼む!!」「なら、付いてこい。私もそいつに用があってな」
と言い彼女は山道を歩き出した。流石ここで暮らしているだけあって、なんの不便さも感じさせないほど早く山道を登ってゆく。
[川沿いの道]
ここら一帯は河童の縄張りらしくて、私の様な珍しいものがあると拉致されて分解されるらしい。恐ろしや恐ろしや...
しばらく歩くと工房のようなものが見えてきた。
「あそこが目的地だ。あそこには河城にとりという河童が住んでいるんだが、変わり者でな。河童達から変わり者と言われているが、結構まともなやつだから安心して腕の修理を頼むといい」「シャンハーイ!!」
[工房にとり]
「おい!にとり!!いるか?」「その声は椛か!?助けてくれ!動けなくなった!!」「はぁ...これで今月七回目だぞ!!」「ごめんごめん!とりあえず助けて!!」
その声のする部屋に行くとそのにとりと言う河童はベッドに縛り付けられていた。
「あ~...気にするな。いつもこんな感じだ。そうだ。こいつはお前に依頼をしに来たやつだ。」「左腕の修理を頼みたいんだが...出来るか?」「いや、それより助けて?」「良かったな上海、受けてくれるとさ」「おぉ!ありがたい!!」「いや、まずこの縄ほどいて!?」
今日も上海の周りはハプニングで溢れていたのでした。
縛り付けられていたにとりは変態ではありません!にとりは変態ではありません!大事なことなので二回言いました。