「この世界、デジタル過ぎない?」
今回はこの小説で初めての決闘です。
最後の感じがちょっと失敗したって感じですが・・・
プレイングは良いとは言えない所があるかも知れませんが、よろしくお願いします。
感想ありがとうございました!
もう嬉しくて嬉しくて涙が滲んできました・・・
こんな駄目文を読んで下さっている方々、本当にありがとうございます!
「・・・・・・始めようか?」
『オォォン?』
意訳:もう良いのか?
いつまでも夢なんかで震えてたらいけないし、何よりも早くこんな異世界から帰りたいしな。ん?遊戯王VRAINSの世界も俺からしたら異世界か・・・
見るからに古い遺跡。アニメで見た遺跡と全く同じだ。
「ふぅ・・・、本当に俺、転生したんだな・・・、改めて実感した。目の前に赤き竜、場所はアステカの遺跡とか、遊戯王の世界だな・・・本当に。」
『オォォオォン』
意訳:我はこの世界のキーパーソンでは無い。お前の言う遊戯王の世界かは、これから先の出会いや決闘で判断する事だ。
・・・確かに、その通りだ。
俺はまだ、正しくVRAINSの世界を見ていない。
でも、形容しがたい感じがある。ここは俺の知る遊戯王の世界だと確信付かせている何かが。
あぁ、心臓の鼓動が早くなる。
緊張は勿論ある。でもそれ以上に、赤き竜と決闘が出来る。
遊戯王に出てくる人や精霊等と会話出来て、決闘が出来る。
それが物凄く、嬉しくて嬉しくてたまらない。
とても、ワクワクしてる。
「決闘を始めよう。全力で・・・勝つ・・・!」
腕に神様から送られた決闘盤を付ける。
使うのは自分のデッキの中でも、一番自信のあるもの。
『オオォォォォンンッ!!』
意訳:良い、全力で挑むが良い。
遺跡の床から石版が出現し、デッキが置かれる。
準備は出来た。後は戦いを始めるあの言葉を言うだけだ。
「『決闘!』」
有馬LP8000
手札5
赤き竜LP8000
手札5
決闘開始の宣言と共に、赤き竜の元に石版が現れる。
『先行は譲ろう。勇姿を我に示せ。』
「先行は俺からか、俺のターン。俺は手札の白き霊龍をコストに、手札からトレード・インを発動する。デッキからカードを2枚ドローする。更に、墓地の霊龍を対象に、手札から復活の福音を発動。蘇生させる。そして、青き眼の賢士を召喚。その効果により、デッキからレベル1、チューナーモンスター、伝説の白石を手札に加える。」
『チューナーモンスター、我を相手にシンクロか?』
「生憎、好きなデッキでね。相手が誰であろうと、当たり前だけど、自分がその時思った最善の手を打った方が良いに決まってるし。続けるぞ?俺はレベル8、白き霊龍を、レベル1、青き眼の賢士でチューニング。白き龍王よ、その穢れ無き眼で罪ある者を滅せよ!シンクロ召喚!レベル9、白亜の体持つ龍の王。
清らかで美しき龍が現れ、遺跡を大きく照らす。
その姿はまさしく龍王と言えた。
しかし、残念ながら直ぐに退場する。
「龍王よ、竜を導け。俺は青眼の精霊龍をリリースし、効果発動。EXデッキから、光属性、ドラゴン族モンスターを特殊召喚する。来い、エンシェント・フェアリー・ドラゴン。」
赤き竜を前に、下僕は怯える事無く現れる。
『我の下僕を使うか・・・今回は許す。が、今後は我の許可の下、その力を振るえ。意味の無い争いでその力を振るうのは許容出来ぬのでな。』
「あ、そっか・・・うん、そうする。エンシェント・フェアリー・ドラゴンの効果発動。手札からレベル4以下である伝説の白石を特殊召喚する。そして、レベル7、シンクロモンスター、エンシェント・フェアリー・ドラゴンを、レベル1、伝説の白石でチューニング!」
フィールド中央に透明な結晶が現れる。
エンシェント・フェアリー・ドラゴンと伝説の白石は1本の光の線となり、結晶へと降り注ぐ。
「神聖なる光たくわえし翼きらめかせ、その輝きで敵を撃て!シンクロ召喚! レベル8、クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン!!」
やがて結晶は割れ、中からシンクロの名を冠する竜が現れる。
「白石の効果で、デッキから青眼の白龍を手札に加える。ターンエンド」
有馬LP8000
手札4(青眼の白龍)
EXモンスターゾーン クリスタルウィング・シンクロドラゴン ATK3000/DEF2500
『我のターン、ドロー、我は手札から禁じられた聖杯をクリスタルウィングを対象に発動する。効果により、このターン、クリスタルウィングの効果は無効になる。』
「マズい!?」
これは、マズい・・・!
このターンに効果無効をしてきたということは・・・来るのか・・・!?
『そして、手札から捕食生成を発動。手札の捕食植物ドロソフィルム・ヒドラを公開し、クリスタルウィングに捕食カウンターを乗せる。捕食カウンターが乗っているモンスターはレベル1となる。更に手札断札を発動。お互いに手札を2枚捨て、2枚のカードをドローする。我は手札のドロソフィルム・ヒドラと絶対王バック・ジャックを墓地に送る。そしてドロー。』
まさかの捕食植物の登場に少し驚いたが、直ぐに対応する。
「俺は手札から、太古の白石と青眼の白龍を捨て、ドローする。」
絶対王バック・ジャック・・・確かデッキ操作と罠を伏せる効果・・・
『我は墓地に行ったバック・ジャックの効果を発動する。デッキトップ3枚を好きな順序で置き換える。更に手札からBFー朧影のゴウフウを特殊召喚し効果発動。朧影トークン2体を特殊召喚。そして、通常モンスターである朧影トークン1体でリンク召喚。リンク1、リンク・スパイダー。』
機械的な蜘蛛が、石版から飛び出る。
その姿はあまりにもこの場所と合っておらず、異質な物にさえ見えた。
あれ・・・何か絵と違って全然光ってない上に、ほぼガラクタみたいだ・・・
『クリスタルウィングをリリースし、墓地からドロソフィルム・ヒドラを特殊召喚。』
クリスタルウィングはもがき始め、内部から竜のような姿をした植物が体を突き破り出現する。
クリスタルウィングは光の欠片となり、視界から消えていった。
「ぐ・・・、レベル5のチューナーと非チューナー・・・お出ましか・・・」
『その通りだ。我はレベル5のドロソフィルム・ヒドラをレベル5、チューナーモンスター、BFー朧影のゴウフウでマイナスチューニング。』
遺跡が揺れる。
今まさに、この場に降臨する神を待っていたかの用に。
『混沌の次元より沸き出でし力の源。原点にして全ての頂点。この現世でその無限の渇望を暫し潤すがよい。神降せよ。アルティマヤ・ツィオルキン!』
赤き竜そのものと言える存在、アルティマヤ・ツィオルキン。召喚されるだけで、体が恐怖する。
が、堪える。
ここで怖じ気づいて、何が勇姿だ。
そう自分に言い聞かせ、有馬はアルティマヤ・ツィオルキンを睨みつける。
『ほぉ、この威圧感に耐えるか・・・、だが、それではまだ、我が認める主にはなれん。続けるぞ。朧影トークン、リンク・スパイダーを使い、リンク召喚。現れよ、リンク2、プロキシー・ドラゴン。』
またも現れるリンクモンスター。
が、先程と同じで、ガラクタのようだ。
『我は手札からジェット・シンクロンを召喚し、プロキシー・ドラゴンと共にリンク召喚の素材とする。現れよ、リンク3、デコード・トーカー。』
3度目となるリンク召喚。そのどれもが、ガラクタの用に弱々しいい光を放っていた。
EXモンスターゾーンにはデコード、メインモンスターゾーンにはアルティマヤ。
デコードによって新たに2体、あちらはEXデッキからモンスターを出せる・・・
このターンで死なないか、そんな心配が有馬を揺さぶる。
『我はカードを一枚伏せ、我の効果発動。EXデッキからレベル7、8のシンクロのドラゴン族またはパワーツールモンスターを特殊召喚出来る。来い、月華竜ブラックローズ。バトルだ。デコード・トーカーで攻撃。デコード・トーカーはリンク先にモンスターが居る場合、1体に付き、攻撃力が500ポイントアップする。』
デコード・トーカー ATK/2300>2800
デコード・トーカーは、その大きな剣で風を起こした。
「ぐぅ・・・」
有馬LP8000ー2800=5200
『続けて月華竜ブラックローズで攻撃。』
攻撃を命じられた月華竜は、体のあちこちから鞭のような茨を出し、有馬の体に叩きつける。
「がはっ!?」
有馬LP5200ー2400=2800
『我はこれでターンエンド』
赤き竜
LP8000
手札0
EXモンスターゾーン デコード・トーカー
メインモンスターゾーン 月華竜ブラックローズ
アルティマヤ・ツィオルキン
魔法&罠 1枚
「ぐぅ・・・、何とかライフは残ったか・・・」
有馬はよろよろと立ち上がる。
相手の場には最初に出たレベル5以上のバウンス、相手のモンスターを対象にした瞬間、リンク先のリリースで無効にして破壊してくる奴。
正直辛すぎる。亜白もバウンスされるし、対象とれば無効。おまけにアルティマヤでクリスタルウィング出されたら終わりに近い。
でも、それでも
「諦めは・・・しない・・・!ドロー!」
『この瞬間、墓地のバック・ジャックを除外し、効果発動。デッキトップに置いた罠カード、波紋のバリア―ウェーブフォースを伏せる。そしてアルティマヤの効果により、EXデッキからクリスタルウィング・シンクロドラゴンを特殊召喚する。これにより、デコード・トーカーの攻撃力は500ポイントアップする。』
デコード・トーカー ATK/2800>3300
もう一度現れる結晶の竜。その輝きは敵対する者を焼き殺さんとしていた。
「俺は手札から闇の護封剣を発動する!」
上空に骸骨の顔が現れたかと思った次の瞬間、靄のような黒一色の剣が相手フィールドに降り注いだ。
『ほぅ、裏守備にする事で、月華竜とクリスタルウィングによる妨害を無力化したか。が、リンクモンスターには守備力は存在しないため、デコード・トーカーは裏守備にはならん。』
「知ってるさ、俺は手札からマンジュ・ゴッドを召喚!効果により、デッキからブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンを手札に加える。更に、手札から儀式魔法、カオス・フォームを発動する!コストとして手札から青眼の白龍を墓地に送る!現れよ!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!」
『それは!?』
現れたのは青き体と青き眼を持つカオスの龍。
一発逆転の切り札。それは、アルティマヤ・ツィオルキンをカオス・MAXで殴るという簡単な事だった。
「運が良かったよ。まさか、引けなきゃ負けるって時に闇の護封剣が引けるなんて思わなかった。」
『だが、必要なカードを引き込む運も、決闘者にとって必要な物だ。』
「そっか・・・。よし、バトルだ。カオス・MAXで裏守備になっているアルティマヤ・ツィオルキンを攻撃!混沌のマキシマム・バーストォォ!!」
『・・・我が伏せたカードは業炎のバリア -ファイヤー・フォース・・・。この状況では使えぬか・・・』
白と黒の混じった光がカオス・MAXから放たれ、赤き竜を包み込んだ
赤き竜
LP8000ー8000=0
『見事だ・・・、それでこそ、我の主に相応しい・・・。』
赤き竜は有馬の瞳を見てそう答えた。
赤き竜が決闘中に叫ぶ描写が無いのは、一々叫ばせてると切りが無いからです。すみません。
赤き竜に関しての細かい設定としては
・飲み込まれた物は、赤き竜同様に、周りから見えなくなる。
・決闘のルールを無視した手助けは基本しない
・無駄な争い(普通の決闘なら良い)では下僕を協力させない
例:復讐等