この章は原作でも色々ありましたね。
この物語ではどうなっていくのかお楽しみください。
それでは45話どうぞ。
45. クィディッチワールドカップ
クィディッチは魔法界では説明不要の人気スポーツだ。
そのワールドカップがイギリスで久々の開催となるのだから皆熱狂して観戦チケットを求めた。
チケットがあるのに観に来ないような奴は頭がおかしいとクィディッチファンならば叫ぶだろう。
その頭がおかしい少数派のレナード・テイラーは親友のハーマイオニー・グレンジャーと自ら創り出した娘に等しいクーと自宅の研究室にいる。
宿題などとうに片付け今はそれぞれ研究したりして過ごしている。
「そういえば今日はワールドカップの決勝戦なのよね。レオとクーは興味ないみたいだけどアースキンさんとフェリスさんは会場にいるのよね。」
「そうだね。今頃母さんは楽しんでるんじゃないかな。父さんは警備の仕事があるから試合を見れるかは分からないみたいだけどね。」
夕食の時間になり全員で協力して夕食を作り食べる。今日もハーマイオニーはテイラー邸に泊っていく予定だ。ハーマイオニー専用の部屋まで存在しておりもはや家族同然の扱いである。ハーマイオニーの両親もそれについては賛成しており、後はレオとハーマイオニーが付き合えば挙式を上げる勢いである。
夕食後のまったりとした時間。リビングにいきなりレオの母のフェリス・テイラーが姿現しをしてきた。
その様子から何かあったとし悟ったレオは母に駆け寄る。
「母さん! 大丈夫? 何かあった?」
「大丈夫よ、レオ。ただクィディッチの会場が襲撃されたわ。多分
「今、アースキンや他の闇祓い達が対処しているわ。多分大丈夫だと思う。」
「まぁ、父さんがいるなら多分大丈夫かな。念のために応援に行った方が良いかな?」
「そんなことしなくていいのよ。子供はそんな危険なことに首を挟まないの。あなたがいくら強くてもそれを守るのは私たち親、そして大人の役目なんだから。」
フェリスは息子を抱きしめる。後は夫が無事に帰ってくることを祈るだけだ。
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クィディッチワールドカップ会場は怒声と悲鳴があふれ、様々な呪文が縦横無尽に飛び交っていた。
だが、そこに一人の男が立ちふさがった。
「なんだあいつ? 正義感から俺らを止めるつもりか?」
「はっ! 命知らずの大馬鹿野郎だな。マグルと同じように吊るしてやろう。」
「何なんだフォイの野郎? 臆病風にでも吹かれたか?」
気にせず歩を進める
最初は
「ほぁああああ!? アースキン・テイラーだっぁああああああ!?」
「おいおいおい……。嘘だろ、マジかよ、冗談だろ!?」
「もうだめだぁ……。おしまいだぁ……。勝てるわけがない……。」
闇の帝王の全盛期、闇祓いやダンブルドア率いる不死鳥の騎士団とは数えきれないほどの戦いがあった。その中で最も多く死喰い人をなぎ倒したのはアースキン・テイラーであった。
先程までの威勢はどこへやら。まだアースキンは呪文どころか言葉すら発していない。ただ歩いて近づいただけだ。それなのに蜘蛛の子を散らすがごとく、魔法使いであることを忘れてしまったように走って逃げだす始末。
杖を構えるアースキン。そして杖から呪文を繰り出そうとしたその瞬間。闇夜に口から蛇を出した髑髏が浮かび上がっていた。
闇の印、それは闇の帝王ヴォルデモートの象徴である。それが現れたということはこんな腑抜けた
アースキンは騒ぎを起こした連中を放置して闇の印の下に急いで向かう。
逃げていた
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深夜、日付も変わるころになってようやくアースキンは我が家に戻ってきた。
「ただいま! あ~疲れた……。」
「あなた! 無事だったのね。良かったぁ。」
「お帰りなさい父さん。怪我はない?」
出迎えてくれた愛しい妻と息子を抱きしめる。
その後軽い食事をしながら状況を説明した。魔法省としては無用な混乱を避けるため情報を規制したいだろうが、どうせ明日には日刊預言者新聞が大々的に報じるだろう。
闇の印を作り出したのは屋敷しもべ妖精でしかも驚くべきことにバーテミウス・クラウチのしもべ妖精だった。おまけに杖の持ち主はハリー・ポッターであったらしい。その後は色々とあったがとりあえずしもべ妖精の悪戯ということになったようだ。だがアースキンはその結論を欠片も信じてはいなかった。
「しもべ妖精が闇の印を作る? しかもクラウチのしもべがか? ありえんだろう。俺は何か裏で起こってるんじゃないかと直感したね。フェリス、レオ。これから何か起こるかもしれない。十分に気を付けてくれ。特にレオ、今年のホグワーツではあるイベントがある。それに乗じて何か死喰い人が、もしくは帝王本人が仕掛けてくるかもしれない。」
「イベント?」
「詳しいことはダンブルドアから初日に説明があるはずだ。まぁ、多分大丈夫だと思うが……。用心に越したことは無い。」
歴戦の闇祓いは己の勘を信じていた。今年、もしくは来年から荒れそうだと。
次の日の日刊預言者新聞には大々的にクィディッチワールドカップ会場での騒動が報じられた。ずさんな警備、
そんな中レオはハーマイオニーと共にダイアゴン横丁で学校の準備のための買い物をしているが、そこかしらで様々な噂が飛び交っている。
「どこもかしこも噂ばかりね。ひどいものは妄想と変わりないんじゃないかしら。」
「魔法界はマグルの世界と比べると情報網なんかではかなり遅れているからね。噂が突然変異することなんかよくあるんじゃないかな。」
噂など気にもしないで買い物を続けるレオとハーマイオニー。買い物とはいえ四年生用の教科書ぐらいで他に必要なものは無かったのだが。
「さて、こんなものかな。」
「そうね。そういえばドレスローブが必要って案内に書いてあったけど何かあるのかしら?」
「父さんが今年のホグワーツで何かイベントがあるって言ってたからそれ関係かな。多分母さんが用意していると思う。ハーマイオニーの分も用意してたりしてね。」
「あ~……。ありえそうね。何着も作ってあって着せ替え人形にされそうだわ。」
買い物が終わった後もぶらぶらとウィンドウショッピングをしたり、フローリアン・フォーテスキュー・アイスクリームパーラーでアイスを食べたりしながら過ごした。
レオにとってはいつものハーマイオニーとの日常だが、ハーマイオニーにとってはデートである。今日はクーもフェリスの手伝いで家にいるのでここにはいない。いつもレオの研究室に入り浸っているがなんだかんだクーがいたりフェリスがいたりして二人きりは久しぶりな気がする。
「そういえばハーマイオニーと二人きりっていうのも久しぶりだね。クーや他の誰かが一緒でもいいけどやっぱり君と二人でいるのが一番落ち着く気がするね。」
「私もいまそれ考えてたわ。なんか最初に会った図書館を思い出すわね。」
家に帰ればクーや家族がいる。数日後にはホグワーツでの日々が再開される。
そう考えればハーマイオニーとの二人でいる時間は今では結構貴重と考えられる。
ならばこの時間を楽しまなくてはとレオは感じていた。
ハーマイオニーも同じ気持ちであった。
その後は日が暮れて家に戻るまで穏やかな二人だけの時間を楽しんだ。
サブタイトルがクィディッチワールドカップなのに描写がない……。
まぁ、主人公がいないんでしょうがないよね。
アースキン無双始まる前に終了。
アースキンとしても目の前の雑魚より闇の印を出すような危険物の方を処理するべきとして向かいました。
そして、アースキンにいち早く気づいて逃げた奴。最近蜂の名前になったフォイさんですね。
そして久々にレオとハーミーの二人っきりでのデート。
今年は進展させますよ!
では次回お楽しみに。