アイドル・天海春香が目を覚ましたその部屋は、一口に言えば異様だった。
全面コンクリートの壁で覆われていて、窓は無い。
唯一の光源は、部屋の天井に設けられた一本の蛍光灯である。
扉はあるにはあるが、壁と相俟って見るからに重々しく感じられる。
どうやら鋼鐵製の鉄扉のようだ。
未だ寝惚け眼の春香は、この状況を上手く飲み込めずに居た。
(・・・どこだろう、ココ・・・?私、こんな所来たっけ・・・?)
状況が把握できないが、一先ず覚醒する迄の顛末の回想を試みた。
(えっと、確か・・・今日はライブのリハがあって・・・、
765プロの皆と一緒に帰ろう、ってなって、それで・・・どうしたんだっけ・・・?)
そこから先が、何か巨大な鈍器で殴られ抜け落ちた様に、思い出せない。
記憶を漁れば漁ろうとする程に、脳髄ががんがんと鈍く痛み、気分が悪くなる。
携帯電話を取り出してみると、充電こそ切れてはいないものの、圏外だった。時刻は21時を回っている。
(うう・・・。とにかく、此処から出なきゃ。帰らなきゃ・・・)
全面コンクリートの壁で覆われていて、窓は無い。
唯一の光源は、部屋の天井に設けられた一本の蛍光灯である。
扉はあるにはあるが、壁と相俟って見るからに重々しく感じられる。
どうやら鋼鐵製の鉄扉のようだ。
未だ寝惚け眼の春香は、この状況を上手く飲み込めずに居た。
(・・・どこだろう、ココ・・・?私、こんな所来たっけ・・・?)
状況が把握できないが、一先ず覚醒する迄の顛末の回想を試みた。
(えっと、確か・・・今日はライブのリハがあって・・・、
765プロの皆と一緒に帰ろう、ってなって、それで・・・どうしたんだっけ・・・?)
そこから先が、何か巨大な鈍器で殴られ抜け落ちた様に、思い出せない。
記憶を漁れば漁ろうとする程に、脳髄ががんがんと鈍く痛み、気分が悪くなる。
携帯電話を取り出してみると、充電こそ切れてはいないものの、圏外だった。時刻は21時を回っている。
(うう・・・。とにかく、此処から出なきゃ。帰らなきゃ・・・)
第1の扉/Ⅰ.目覚め | |
第1の扉/Ⅱ.投票 | |
第2の扉/Ⅰ.始まり | |
第2の扉/Ⅱ.約束 | |
第3の扉/Ⅰ.檻 | |
第3の扉/Ⅱ.惨劇 | |
第4の扉/Ⅰ.不安 | |
第4の扉/Ⅱ.穴 | |
第5の扉/Ⅰ.鬼 | |
第5の扉/Ⅱ.心配 | |
第6の扉/救い | |
第7の扉/Ⅰ.橋 | |
第7の扉/Ⅱ.支え | |
第8の扉/Ⅰ.鍵 | |
第8の扉/Ⅱ.刃 | |
第9の扉/Ⅰ.処刑 | |
第9の扉/Ⅱ.痛み | |
第10の扉/Ⅰ.銃 | |
第10の扉/Ⅱ.閃光 | |
第11の扉/Ⅰ.二択 | |
第11の扉/Ⅱ.幻 | |
第12の扉/Ⅰ.歌 | |
第12の扉/Ⅱ.奇跡 | |
第13の扉/Ⅰ.絶望 | |
第13の扉/Ⅱ.正解 | |
最後の扉/Ⅰ.夢 | |
最後の扉/Ⅱ.現実 |