後日…。
俺は、生徒会室にいる。
「生徒会長、後処理は完了しましたか?」
「ええ、完了したわ。」
生徒会長の能力は「存在抹消」。
「やはり、生徒会長が直々にやった方が早かったんじゃ…。」
生徒会長は俺の口を抑える。
「それは、言わない約束よ?」
生徒会長は笑いながらも怖い顔をする。
「え…あ、はい。」
俺は戸惑いながら返事をする。
「翼君。そろそろ授業だ。解散した方が良さそうだな。」
副生徒会長は言う。
「ええ、了解です。」
俺は礼をしてから生徒会室を退出する。
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俺、いや、俺達は体育館にいる。
俺の担任は「水渓 美絵」。能力は「重力操作」。Aランク、いや、それをも上回る力を持っている。
「さあ、今日は実技の授業よ!」
水渓先生は何かを戸惑っている。
「…、よし、木村、私と戦え」
「え、俺っすか?!」
「ああ、俺だ」
水渓先生は答える。
「ええええええええ!!!」
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私は考えている。
木村、あいつは必ずAランク程度の力を秘めていると。
「では、行くぞ、木村」
「は、はい!」
私は走る。
いや、正確には重力を反転させて、木村へ突っ込む。
木村は焔神獄炎を使用し、私を燃やそうとする。
ここで、私を燃やしていいのか?
死んでしまわないか?
疑問があるかもしれない。
しかし、ここ、体育館には対人戦闘用フィールドがあるため、死に至るまで達するまで行くと自動的に終了するようになっている。
また、終了時には全てがリセットされる。
私は、重力を反転させて焔を反転させる。
焔は木村の方へ向かう。
「先生、そんなもんじゃ俺は倒せないぜ。」
木村は焔で焔を打ち消す。
「木村、甘い!」
私は重力を操作して、木村へ吹っ飛ぶ。
そして私は重力を操作して木村を場外へ吹っ飛ばす。
木村は焔を出現させる暇も無く、吹っ飛ぶ。
「嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
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「先生、あれはズルいっすよ。」
「いや、あれも作戦の一つだ。」
俺は確かに、と共感する。
「だろ?竜城、流石だなぁ」
「あ、はい」
「では、竜城、私と勝負だ」
クラスの皆は叫ぶ。
「おいおい、翼と先生が勝負か?」「ヤバい!ワクワクして来たぞ!」
「竜城なら行けるかも!」
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「後もうちょいだったな、竜城」
皇紀が喋りかける。
俺はあと一歩で水渓先生を倒す事ができたが、重力操作で場外へ出されてしまった。
「ああ、竜城、もう少しだったな」
水渓先生は言う。
「ええ、はい」
俺は答える。
授業終了のチャイムが鳴る。
「よし!皆!教室に帰って席を着け!」
「「「はい」」」