超能力育成学校の騒乱   作:ダークユニオン

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第三話 死絶望創造

 

「お兄ちゃん、帰ってくるの遅いな…。」

私はそう言いながら皿を洗っていた。

「何か…嫌な予感がする…。」

私は皿を洗うのを一度やめ、自分の部屋へ向かう。

さっき、お兄ちゃんは学校へ行くと言っていたはず…。

私は部屋に着き、部屋着を脱ぎ捨て、外着へ着替える。

「早く行かなきゃ…!」

私は家を飛び出して学校へ走った。

 

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俺は走って家え帰る最中、暗闇の影とぶつかった。

「おい、テメェ痛てぇじゃねぇか」

それは強面をした…闇の裏組「死絶望創造」の組長「山本 聡」、超能力「烈風斬撃」の使用者だった。

「あっ…すんません」

俺は面倒くさそうに謝ると、山本から烈風が飛んできた。

「くっ……。」

俺は超能力を使用し、ギリギリで避ける。

「フッ、やるじゃねぇか…」

山本はそういいながら烈風の刃を無数に俺に飛ばしてくる。

「お前、死絶望創造のリーダーだろ」

俺は避けながらいう。

「話が分かってんならぁ早いな」

俺は山本に一気に近づき、二刀の剣を引き抜き切り裂こうとする。

しかし、山本は風の剣を作り出し、お互いに剣をぶつけ合う。

俺は剣を構え直し、叩きつける。

叩きつける。

叩きつける。

叩きつける。

 

それを何回も繰り返す。

 

多少山本に掠るが、ほとんど風でガードされる。

「くそっ!」

俺は剣を素早く動かし剣を山本の腹に突き刺す。

「オラァ?!」

しかし、風のバリアを貼り、俺の剣を防ぐ。

「お前、中々やるじゃねぇか」

俺は剣を再び山本の腹に突き刺そうとする。

「それはどうも。俺はAランクなんでね。」

山本は剣を再びガードする。

「な、お前Aランクか…」

すると、途端に山本は攻撃をやめた。

「何故攻撃を止める?」

俺は構えながらも問う。

「まさに…俺が探してた奴だ…」

何言ってるんだ?…

俺は剣をしまう。

「どういう事だ?」

「Aランク…俺は師匠と呼べるべきものを探していた!どうか俺を弟子にしてください!」

どういう…こと…だ…。

「あ、ああ、分かった。」

俺は困惑しつつも渋々了承する。

「有り難き幸せ!何かお困りの際はなんでもお申し付けください!電話番号は…………です!

何なんだこいつ…。

「じゃ、じゃあな…」

俺は走って逃げるように帰る。

 

_________________

 

私は全力で走る。

お兄ちゃん…大丈夫かな?…。

私はそんな事を思いながら走る。

そんな事を考えながら走っていると誰かとぶつかる。

「痛っ…あっ、すいません」

私は素直に謝る。

「いや、こちらこそすまない…って咲桐か」

ってお兄ちゃんかよ!

「お兄ちゃん?!帰ってくるのが遅いから心配したよ…」

「すまん…さあ、家に早く帰ろう。」

お兄ちゃんは私の頭を撫でながら優しく言う。

「う、うん…分かった。」

私は照れながらも了承する。

 

やはり、お兄ちゃんはいい人だ…。

 


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