超能力育成学校の騒乱   作:ダークユニオン

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--時は未来。

「おい!ちょっと待てよ!」
「…なんだ。我は貴様に興味は無い。」
我は冷たく答える。
「ふざけんな!」
それは吠える。
「…いちいちめんどくせぇな!お前みたいなカスに構ってる暇はねぇ!」
我は流石に腹立たしくなって叫ぶ。
我は超能力『異物光線』を使用し、粒子の玉を創り出す。
「殺してやるッ…。目障りなんだよ…。」
我は愚物を見るような目でそれを見る。
「やめっ…やめてくれ!」
我は無言でそれを光線で撃ち抜く。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
それは叫ぶ。
それでも我は気を抜かない。
「うがぁ…。」
それは息絶えた。
「我は名は…レクトだ…。」

我は作り出した粒子を異空間へしまい、歩き出す。

我が行くべき場所へ。



第一章 学校騒乱編
第一話 騒乱の始まり


--場所は、超能力育成第一南高校。

 

俺は昼休み、高校の中庭のベンチに一人座っていた。

俺の名前は「竜城 翼」、高校二年だ。

向こうから誰かが走ってくる。

「翼くーん!」

「…翼と言うのは辞めてください。」

「えぇ…いいじゃないのー。」

彼女は「軌条 美寿子」、生徒会長だ。

「実は、翼くんに頼みたいことがあるんだけどさ、頼まれてくれない?」

生徒会長は、可愛げに頭を傾げ、手を当てる。

「内容によります。それと、生徒会長、翼と呼ぶのはやめてください。」

俺は可愛さに惑わされず、冷静に答える。

「…もう。だったら竜城くんも私の事「生徒会長」って呼ぶのやめてよね。」

生徒会長は悲しげに言う。

「…考えておきますよ。早く行きましょう。」

 

そう言って俺はベンチから立ち上がり歩き出す。

後ろから生徒会長が悔しそうを顔をしながら追いかけてくる。

「まってよ竜城くーん!」

 

_________________

 

「あ、美寿子生徒会長。お疲れ様です。」

「いえ、嶺輔くんこそお疲れ様。」

生徒会室に入ると、副会長である「伊美川 嶺輔」が生徒会長に挨拶をする。

「生徒会長、お疲れ様です!」

「あら、華月の方こそお疲れさん。」

彼女は「松田 華月」。書記係だ。

副会長は俺を見る。

「翼君。何の用ですか?」

「生徒会長に俺に用があるから来いと。」

俺は冷静に答える。

「そうか、なら良いんだ。座ってくれ。」

俺は副会長に促されるままに椅子に座る。

「生徒会長、用というのはなんですか?」

「あ、まだ行ってなかったわね。」

生徒会長もそう言いながら椅子に座る。

「実は実技総合ランクAである翼くんに今夜、不審者を撃退して欲しいの。」

「今夜ですか…。しかし、生徒会長も副会長も書記も皆Aランクだと思われますが。」

俺は問いただす。

「どうやら相手は私達の能力を把握しているらしいの。」

「生徒会委員達だけですか…。しかし、俺よりも強いAランクは山ほどいると思われますが。」

俺は冷静に反論する。

「山ほどって…翼さんは校内序列3位でしょうに…。」

書記の華月はそういう。

「そうだぞ、翼君。逃げてはダメだ。それに、翼君なら簡単に撃退出来るだろ?」

副会長も追撃を加える。

「ほら、翼くん。皆も言ってる事だしね?頼むよ。」

最後に可愛らしく生徒会長が言う。

「…分かりました。そこまで言うのならば協力しましょう。しかし、失敗しても文句は言わないでくださいね。」

「文句は言わないわよ?怒るけど。」

「それは余りにも理不尽じゃないですか?後、翼くんて呼ぶのは辞めてください。」

「あら、失礼。」

 

生徒会室で笑いが起きる。

 

 

「では、退室させてもらいますね。」

俺は軽く頭を下げる。

「竜城くん、また来てね。」

「翼さん、頼みましたよ。」

「翼くん、頼んだ。」

生徒会長、副会長、書記の順番で挨拶をする。

「ええ、頼まれました。」

俺は生徒会室の扉を開け、退室した。

 




この後、騒乱が起こるとも知らずに。

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