まず、アイリスフィールの安全を確保するためにも街頭の上に立っているあの金髪のサーヴァントを狙うことにした。あのゲートから武器を飛ばしてくるような攻撃は少し厄介だが、最悪宝具を使用したら確実とはいえないが致命傷に近い傷を負わせることができかもしれなかった。でも、
そのためにはまず、ライダーと思われる空から戦車?(2頭の馬雷を出しながらが荷台のようなものを引きずっている)で現れたサーヴァントとさっきのランサーが、こちらの戦いに乱入してくるのだけはさけたい。そのために、ライダー(仮)がこちらの戦いに乱入しないようにランサーが邪魔するかこちらに興味を持たず手負いのランサーを狙って欲しい。これは、自分の運を信じるか大変だが乱入してきても対処できるように頭の片隅においておいた。
そして、先手必勝とばかりに魔力放出を後方に向かって使いそれを推進力として空中を移動し、街頭の上のキャスターらしきサーヴァントに詰め寄って剣で薙ぎ払うように振おうとしたのだが、また先ほどのゲートからの攻撃をしてきた。その中には、魔力弾らしきものだけではなく一級品の武器も混じっていた。その中には、自分に有効な武器があるかもしれないのでその攻撃を喰らわないようにしなければいけなかった。
「ほう、この攻撃も防ぐか。さきほどのランサーとの戦いぶりからすれば、簡単に終わると思ったのだがな。まぁ、サーヴァントになれるだけの実力があるのだからこれぐらいで死ぬような期待外ればかりになってしまうからな」
「っ」
こちらは、相手からの攻撃を防ぐのでほとんど手一杯み近く何も言えなかった。
(くっ。防ぐことはできるが、こちらから攻撃するのは少し厳しいな。はぁ、こんなことになるならあの騎士から相手の武器や身近にある物をどうすれば、自分の武器として上手く使えるのか聞いておけばよかったな。あの時は、こんな敵に会うとは思わなく全く何も考えていなかったからな)
飛んでくる武器は、少し方向を変えて魔力弾らしき攻撃に当てて自分から逸らすようにする、他にもたまに掴んで攻撃してきたサーヴァントに投げ返したり足場の街灯らしきところを狙ったりするのだが中々思うように投げられなかった。その他には、自分の武器として少しの間振るっていたりしている。それでも、少しずつこちらが押されてきたような気がする。こちらは、軽く魔力放出や身体強化をして何とか致命的なミスがないように維持していた。この場で何とかする手段はあるのだが、それは宝具で大量の魔力を消費するのでマスターの魔力がなくなりそうになるほど消費するので、こちらがさらにピンチになってしまう危険性がある。損傷を最小にして、何とか相手の隙を伺っていた。
もし仮に、片手に盾を前に特攻したとしてもあのゲートは一方向からだけではなく、色々な場所から現れるので意味がない。だから、チャンスを待つしか方法がなかった。
「案外、持ちこたえるのか。それで、いつまで持ちこたえられるのか。いい加減何か行動したらどうだ」
「ふん.....」
相手が、まだ余裕でいるのが少しムカついた。そんなことを言いながら、こちらに向かってくる弾幕が少し厳しくなったが魔力放出の量を増やした剣で、攻撃範囲を増やして何とか弾いた。それに、体感時間では何分も防いでいるような気がするのだが、まだ一分ぐらいしか経っていないと思うほど集中して防いでいたのがわかった。このままだと、ジリ貧なので本当は使いたくなかったのだがここで切り札の一つを使用しなければいけないかなとも考えていた。
他に何も思い浮かばない現状だと、何も出来ないので他のサーヴァントがいる状況がだが切り札の一つを使おうかと判断した。
(まだ、こんな序盤で使うつもりではなかったのですけれどね。これはしょうがないですね。このまま守りにはいった状態でいると、魔力を大量に消費するあれは使えなくなりそうですからね)
後はそれをどのタイミングで使用するのかが重要だ。相手がガードしているところではなく、油断しきっているところにしたい。でも、相手は口では油断しているように見えるが本当はそうではないと思う。だから、しっかりとこの切り札で仕留めたいので使うタイミングを見極めなければいけない。
だが、事態は使おうとしたタイミングで動くことになった。
「Arrrrrrthurrrrrrrrr!!!」
―雄たけびを上げるサーヴァントの登場によって。
☆ ★ ☆ ★
その男は、薄暗い路地裏の壁にもたれ掛かっていた。
特に何かしているようではないが、何かを待っているようではあった。実際に、使い魔を使い埠頭で行われている戦いを見ており今回の聖杯戦争の参加者の一人である遠坂時臣のサーヴァントが出てくるのを待っていた。
遠坂のサーヴァントを襲撃をするに当たって、どのようなサーヴァントなのかはある程度調べていた。だが、相手もサーヴァントの情報は隠すので見た目の特徴しかわからなかったがそれだけでも大丈夫だと思った。自分のバーサーカーなら何とかなるだろう、とどこか甘いことを思っていた。
それで、戦いが始まって急いで使い魔を送りそこに身を隠し様子を確認するとちょうどそのサーヴァントと別のサーヴァントが戦っていた。上手く隙を突いて何とかしてあの遠坂のサーヴァントを倒しておこうと思い、バーサーカーをそこに投入した。魔力を大量に喰われるので、長時間の戦闘が厳しいのだが乱戦に持ち込むことでなんとか早めに終わるように願いながら。
「いけ、バーサーカー。時臣のサーヴァントを殺せっ!!!」
☆ ★ ☆ ★
突然、登場した黒いオーラを放つ鎧のサーヴァントに街頭に立っていたキャスターらしきサーヴァントも驚いていた。
「新たな雑種の登場か。どれ、貴様の実力を試してやろう。
「Arrrrrrrrrrrrr!!!」
そのまま、武器を持たずに理性なき声を上げていることからバーサーカーだと思われるサーヴァントが金髪のサーヴァントに突っ込んでいった。魔力弾のような攻撃を回避して、飛んできた槍を上手く右手で掴みそれで攻撃を弾いた。その動きは、完全に使い慣れた者の動きだった。
(ほう。相手の武器をまるで、自分の武器かのように扱いますか。そうなると、私のあの攻撃はあの相手には使わない方がいいでしょうね。使ったとしても武器を奪われてしまうだけでしょうから)
そのまま相手の攻撃を防ぎ、なぜか持っていた槍を地面に突き立てていた。そして、今度は飛んできた剣をまた上手く掴みそれを武器にしていた。その武器を自然な流れで相手に向かって投げた。そして、その動きのあとに地面にさしていた槍を回収していた。
(相手の武器を使う英霊の伝承は数多くありますから、真名に繋がるようなことはないですね。もし、わかるようであれば対策ができるのですが。相手の武器を奪って戦うような人物は大抵強い人物が多いですから、もし何かわかれば対策を練れたのですが、それは残念です)
そのバーサーカーの動きを見て、武器を飛ばす攻撃は無意味だと判断したのか魔力弾のような攻撃しかしなくなっていた。もしくは、相手が武器を取れないようにしつつ使っていた。
(それにしても、あのバーサーカーらしき英霊厄介ですね。自分の本来の武器を使わず、相手を倒したことのある英霊でしょうね、あれは。はぁ、そんな人物はどこの伝承でも大概強いと相場が決まっていますからね)
バーサーカーらしきサーヴァントとの戦いでも、魔力弾らしきものを使うことからキャスターらしきサーヴァントは一歩も動かずにいた。それでも、戦いを優位に進めていた。自分と戦うのに相応しい相手なのかを見ているようでもあった。.....それと、バーサーカーがこちらの方を見てきているような気がする。そして、キャスターの方は、私のことを完全に頭の端に追いやっているようだった。
何度目かバーサーカーとキャスターの攻防で、バーサーカーが吹き飛ばされたときに突然叫んで私の方に向かってきた。
「A――urrrrrrッ!!」
どこかで見たことのあるような動きだったような気がしたが、今はそんなことを考えるべきではないと考えた。それで、バーサーカーが奪った剣を最小限の動きでこちらに切りかかってきた。キャスターらしき人物は、こちらに対して何もしてこないで様子を見るようだ。もしかしたら、キャスターなどが邪魔してくる可能性もあるので反撃ができるように動かなければと思った。
バーサーカーの剣を最小限動きで、片足をずらして剣スレスレを回避できるように動いた。回避したあと、相手は鎧を着けているので普通に切りかかっても鎧が硬くてダメージを一切与えられなく無駄の終わる可能性もあるので、別の方法で攻撃した。
「ふんっ」
「...っ........」
それは剣で切るのではなく、剣の持っている場所を90度変えて相手のヘルム目掛けてフルスイングした。純粋なダメージではなく、相手が人間だと思われる相手だからこそ有効な攻撃をした。つまり、鈍器のような攻撃になったのとヘルムごしに振動を頭に伝えること次の相手の動きを遅らせるもしくは鈍らせることを狙った。相手がもし、雑魚であれば脳震盪を起こせる攻撃であった。
ただし、相手はサーヴァントで歴史に名を残した英霊である。隙を作れたとしても、一瞬が限界だろうと考えていた。だから、その一瞬で決着をつけようと思った。
(倒せるうちに、倒しておいた方が後から楽になりますからね。それに、この英霊の能力は厄介ですからね。まぁ、あのキャスターっぽいのも相性的にはよくはないですからね。自分の切り札を隠せて倒せるなら、それにこしたことはありませんからね)
何かうめき声のようなものをあげつついたバーサーカーに対して、今度は鎧の装甲が最も薄くなりやすい関節部分に攻撃をするかのように見せかけて、また頭への攻撃をしようとした。鎧は、機動力を最低限確保するために関節部分の装甲を他の部分に薄くなっている構造的弱点がある。そのため、その部分を戦いで狙われることがある。それを今回うまく利用していこうとした。
今度は、キャスターが私とバーサーカーに対して攻撃をしてきたので追撃をすることなく回避した。バーサーカーの方は、少しは被弾したというところだった。
「さっきのような不意打ちでも、あまり意味はないか」
「何ですか、突然」
「何、中々戦いが終わりそうになく暇だったからな。それで狂犬。いい加減我の物を離したらどうだ?」
そう言って、どこからか矢が飛んできてそれが、バーサーカーが奪った剣を持っている腕に直撃した。完全に意識していない方向からの不意打ちであったため、反応できていないようだった。それで、剣を落としてしまいそれをキャスターが回収した。
それで、まだまだこのキャスターらしきサーヴァントは自分の能力をうまく隠して他のサーヴァントの情報を得ていた。それを実感した。
「ふん。それは、お前には過ぎたる物だ。狂犬お前に相応しい武器でも使っておけ」
バーサーカーが戦いの余波で散らばっていた鉄パイプを一本持って、突っ込んできた私に対して構えていた。
(何、鉄パイプをだと?相手の武器だけではなく、そこらへんに落ちている武器でも戦えるというのか)
そのまま、鉄パイプを切りそのままバーサーカー自身に攻撃をしようとしたのだが鉄パイプを切ることができず逆にバーサーカーに蹴られて少し飛ばされた。ダメージ的にはそんなに大したことではないが、持っている物を強化して宝具クラスぐらいにまで引き上げているような感じがした。もし、それは本当であれば非常に厄介なものになるかもしれない。
そして、またこの戦いに乱入してくる者が現れた。
その人物は、一撃目に魔力放出を使った範囲攻撃をやってきた。不意打ちな攻撃でしかもさっきのゲートからの攻撃よりも火力が高く回避しにくいものであった。
☆ ★ ☆ ★
少し遡った時刻
「大丈夫かしら、アーチャーは」
私があの場所にいたとしても、アーチャーの邪魔になるだけなので少し離れた場所にいた。あのキャスターと思われるサーヴァントの攻撃は、幅広い範囲に攻撃ができるかつ強力なものなので私の力だけでは自分を守ることさえできない。......普通のマスターであれば、サーヴァント戦闘になればほとんどの確率で負ける。相性がよければ、勝てるかもしれないというレベルである。
そのため、離れた場所から様子を見つついる。
(はぁ、私が回復魔術以外の支援魔術がある程度使えたらなー。そしたら、私もアーチャーのために色々とできるのだけどなー。まぁ、自分には合わなかったのだからどうしようもないのだけれど)
そう考えている間に、バーサーカーらしきサーヴァントが現れたりして戦場にいるサーヴァントの数が増えて戦っているので、もし隙があればまだここにいないサーヴァントが奇襲してくる可能性があった。そのことによって、周りも警戒する必要が出てきた。
そうして、周りを見ていると埠頭の方に向かって歩いていっている人の姿が見えた。その人物は、ここから少し離れた場所かつ街頭が少ししかないためよく見えなかったが制服のようなものを着ていた。
なぜ、こんなところにいるのか疑問に思って聞くべきか迷っている間にアーチャーがバーサーカーに攻撃されていてキャスターのようなサーヴァントからも少しではあるが攻撃されていた。
(それにしても、さっきの人物は魔力を使っているような感じはなかったけど何なのかしら。そんなことより今は、まずは目の前の出来事に集中しないとね。軽くではあるけど、支援しないよりマシだと思うから)
そのあと、私のところは範囲外だったのだが魔力放出を使った強力な攻撃をそこにいたサーヴァント全てにしていた。
☆ ★ ☆ ★
自分が、気づかないうちにこの埠頭に接近していてここにいる全員に攻撃を仕掛けてきた。
(っ。あまり、こんなサーヴァントが多いところでは使いたくなかったんだけどな。仕方がない。この場で、この攻撃によって致命傷を受けるわけにはいかないからな)
そう思い、さっき剣を取り出したゲートから今度はある盾を取り出した。それを攻撃を確認してからすぐに構えて、完全に防ごうとした。他のサーヴァントもそれぞれ行動をしていた。
「
私は、盾の真名開放をして相手の攻撃を全て防いぎきった。だが、魔力はそこそこ喰われてしまった。そのため、連続で攻撃してきたら魔力の消費を考えて温存しなければいけないというのもある。もし仮に、普通に防ごうとしてしていたら致命傷にはなりえないだろうがかなり弱っていた可能性存在していた。
あの街灯に立っていたキャスターのサーヴァントも自らの前に盾を展開して防いだようだ。そして、バーサーカーはよくわからなかった。
「あれだけの攻撃をしたのに、あまり効果がないようだな」
そう言って、この攻撃をしてきたと思われる剣を持った女性サーヴァントが姿を現した。
英霊召喚Ⅲまで、修正しました。これで、多少はマシな出来にはなっていると思います。まだまだ駄文な文ですが、亀よりも遅いスピードだと思いますがよくしていきたいです。