チート級最強サーヴァント、アヴェ藻の前!蹂躙致します!(魔力供給的な意味で。)   作:ヘタレ蛇

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長い間放置状態で、ホントすいませんでした!!
イメージはできていましたが言葉の表現がいまいち出てこなく筆を置いてました。
その間、他作者様の作品を読んでいて、(そうだ、おまけを作ってあらすじっぽいので御都合設定でゼロとステイナイトでアヴェ藻を暴れさせよう)と思い、オルレアンの達成を目指そうと筆を取りました。

仕事の休憩を利用しての一文ずつを作っていたので文脈がおかしい所があると思います。
そういう所があったら御指摘お願いします。

あっ、ちょっと作っていたら長くなってしまったのでちょっと分けて投稿します。



これぞ我等が宝具(中編)

《アヴェ藻》

 

 

「ファヴニール!焼き尽くしなさい!!」

 

 

我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)!」

 

 

「仮想宝具、展開します!」

 

 

 

「あらら、やってますね…。」

 

 

私、アヴェ藻は背中からの重症を負った。マスターからの応急治療にて傷は治るも安静の為、隣にいる呪いにて弱体中の竜殺しサーヴァント・ジークフリード(すまない)さんと一緒にジャンヌさんが交戦中の離れた建物の裏に置いて行かれてしまいました。

 

 

 

「所でジークフリードさん、あの首が、太くて、黒くて、デッカ~イ、龍は顔見知りで?」

 

 

「あぁ、因縁という奴だろうな。すまない、ツッコミを入れるべきか?」

 

「あぁいえ、少々魔力消費の関係で逃避したかったので、お気になさらず。」

まぁ建物の裏っといってもゾンビやらワイバーンやらがうろちょろと、絶賛マルタさんやタラスクさんが蹴散らしてぶっ飛んでいます。抜けてきても私が尾っぽで払って戻しますが。あぁ魔力が…

 

 

「それしても因縁…ですか……頭が痛い言葉ですね。」

 

 

「…すまない、俺は軽率な発言をしてしまったか?」

 

 

「…いえ、私が此処にいるのはその()()()な物があったからに他ならないのですから。」

 

 

「そうか…では俺は行く。」

 

 

ジークフリードさんは大振りの剣を持ちジャンヌさんの方へと向かった。

私は一人建物に寄りかかり背中からの伝わる爆音の衝撃を感じつつ思い耽っていた。

 

 

「因縁……か…。」

 

 

 

 

《藤丸》

 

ジークフリードの宝具を受け、致命傷にはならずともファヴニールに乗った竜の魔女はリヨンから撤退し、俺達はDr.ロマンの指示の下、リヨンから撤退している。呪いを受け弱体化しているジークフリードは宝具を放った後に倒れ俺とアマデウスが肩を貸して移動している。それでもワイバーンが飛び回りまだ危機から脱していない。

 

 

「先輩!前方にワイバーンと交戦中のフランス軍がいます!」

 

 

「見棄ててられない!助けよう!」

 

 

「すまない、足手まといですまない。」

 

 

『サーヴァントが3体の反応がする、藤丸君気を付けてくれ!』

 

 

ドクターからその指示を聞き警戒を強める。マシュ達はフランス兵を襲撃するワイバーンを一体一体倒していく。

 

 

「…悪いけどちょっと頼むよ。」

 

 

「え、重たッ!?」

 

 

「…すまない。」

 

 

アマデウスが俺にジークフリードを任せるとマリーの方へ走っていく。すると別の方から剣先が半月状の剣のような武器を持った男がマリーに近付く。

 

 

 

「やぁ、また会ったね。白いうなじの君。」

 

 

「あら…貴方は…。」

 

 

「シャルル・アンリ・サンソン…またマリアの首を狙いに来たのかい?」

 

 

「アマデウス…何故君が王妃の側にいるか僕は理解しかねるよ。君のような人を人として愛せない変態音楽家が、ね。」

 

 

サンソンと呼ばれた男は確実にサーヴァントだろう。アマデウス、マリー、サンソン。俺から見ても三角関係の修羅場なのは間違いないだろう。

 

 

「ぐえっ!」

 

 

「ぐおっ重ッ!?」

 

 

更に今度はアヴェ藻が飛んできて俺の背中に乗り掛かる。大人二人分の体重に俺は地面に潰れた。

 

 

「もうマルタさんったら、ワイバーンと戦闘になる度に投げ飛ばされるのは勘弁して欲しいですね。」

 

 

「分かったから早く退いてくれ!」

 

 

現在寝そべるように俺の上にのし掛かるアヴェ藻に俺は怒鳴る。

 

 

「ねぇマスター、さっきから胸を押し付けているのにシカトは抗議すべきじゃありませんか?」

 

 

「お願いだから空気読んでくれ。」

 

 

「空気嫁…マスター、私、良いギャルゲー知ってるんで貸しますか?こう~…いちゃこらあへあへな奴。」

 

 

「それエ○ゲーだろ!えっ、持ってるの!?」

 

 

「…俺は…どうすれば良いか。」

 

 

周りは戦闘中で俺はアヴェ藻のテンションに乗せられつつ何とか抜け出そうともがく。ジークフリードに関してはこの展開についていけてない。

 

 

「先輩!今助けに、くっ!」

 

 

「Ahaaaaaaaaa!」

 

 

「マシュ!」

 

 

マシュは助けに来ようとしたが全身黒い靄を覆う鎧のサーヴァントに阻まれて苦戦している。重く荒々しくも鋭い剣術でマシュも防ぐのがやっとだった。

 

 

「ふん!」

 

 

「Ahaaaaa!? 」

 

 

するとアヴェ藻が尾を伸ばして鞭のように黒騎士を弾き飛ばす。だが黒騎士は飛ばされた瞬間に立て直すがアヴェ藻の尾が蛇の如く黒騎士を締め上げる。

 

 

「助かりましたアヴェ藻さん!」

 

 

「あー…マシュさんのマシュマロ頂きてぇ。ホワイトチョコレートをまぶして食らいつくしてぇ…要約すると魔力を下さい。」

 

 

「…先輩!頑張って魔力をアヴェ藻さんに注いで下さい!意味が分かりませんがアヴェ藻さんが末期です!」

 

 

「…………………あーうん、分かっているよ。」

 

 

「何ですか今の間は!?」

 

 

いやだって、さぁ。アヴェ藻の言っている事を理解できちゃうし、ふとイメージしちゃうのは許して欲しい。だって男だし。男の(SAGA)だし。

 

 

「Aaaa…Ahaa!Ahaaaa!!」

 

 

「ッ…アヴェ藻さん危ない!」

 

 

「……………。」

 

 

「おいアヴェ藻!しっかりしてくれ!」

 

 

尾の力が緩んだのか黒騎士は雄叫びを上げて尾を振りほどきアヴェ藻に向けて走り出した。それに気付いたマシュはアヴェ藻の前に出て黒騎士の振り上げる剣を盾で受け止める。それでもボ~~~と遠くを見つめるアヴェ藻に俺は声をかけるが聞こえている様子がない。

 

 

「………………。」

 

 

 

「サンソン……。」

 

 

「さぁマリー、今度こそ気持ちよく逝かせて上げるよ。」

 

 

「君は本当にしつこいな!」

 

 

 

 

 

「………破壊衝動って誰でも在りますよね?」

 

 

「令呪をもって命ずる!アヴェ藻、落ち着…!。」

 

 

遠い眼差しで色々見渡しているアヴェ藻に危機感を感じ令呪で落ち着かせようと唱える。が途端アヴェ藻が邪悪な笑みを見た瞬間、背筋が凍り、口が動かなかった。俺の方には向けておらずとも人を恐怖させる笑みを見た。そしてその笑みは真っ直ぐ()()()()の方を見ていた。

 

 

「アヴェ藻!待て落ち着クブッ!?」

 

 

「まぁ~りょ~くぅ~!!」

 

 

いきなり視界がブラックアウトした。何が起きたか分かってる。アヴェ藻は俺の頭を踏み越えて行ったのだ。

痛みに頭を抑え、前を見るとアヴェ藻は真っ直ぐジャンヌへと向かっていく。マズイ。

 

 

「令呪によって」

 

 

「マスター!危ない!」

 

 

「おわっ!?」

 

 

再び令呪で止めようとするがワイバーンがこっちに向かいジークフリードが俺を庇い、剣でワイバーンを一刀両断した。がすぐにジークフリードは剣を杖代わりに倒れそうになる。

 

 

「大丈夫!?」

 

 

「ああ、すまないマスター。」

 

 

「先輩!ジークフリードさん!大丈夫ですか!」

 

 

マシュが黒騎士と交戦しながら此方の心配をしてくれてる。マルタもワイバーンを蹴散らしながら庇うように戦い始めた。何もできない自分が歯痒い。それよりも…

 

 

「逃げろっ!獣がそっちに行ったぞ!」

 

 

焦りのあまり大声で叫ぶ他なかった。令呪使えばよかったのに…。

 

 

 

《ジャンヌ》

 

「くぅ!」

 

 

「ふふ、苦しそうね聖女様。」

 

 

黒いジャンヌダルク(わたし)によって呼び出されたサーヴァント、カーミラの攻撃を避けつつワイバーンを仕留めてはいる。が数も多く、全て裁ききれずにいる。

 

 

 

「おい、何で魔女が戦っているんだ。」

 

 

「仲間割れだろ、どっちも倒れれば良いんだ。」

 

 

正直ショックでした。フランス兵からの冷たい態度に、敵意に、悲しくなってきます。

 

 

「昔の仲間にも見下げられているわね。どう?悔しい?憎くはないのかしら?」

 

 

「………。」

 

 

悲しい、ですが…

 

 

「悲しいです、ですが憎くはありません。例え独りになっても、私は立ち上がり救いを求める者に手を差し伸べます。」

 

 

だから私は挫けません。

 

 

「そう、なら一思いに押し潰されて絶望なさい!」

 

 

カーミラがそう号令するとワイバーン達は統率を組むかのように囲い始めた。フランス兵を襲っていたワイバーンも此方に、その間に逃げてくれれば…

 

 

「逃げろぉぉぉ…!獣がそっちに行ったぞぉぉ…!」

 

 

聞こえてきたのはマスターの声が遠くからそう聞こえました。獣?………まさか…!私は振り向くと其処には…

 

 

「…アヴェンジャー!」

 

 

土煙を立てながら此方に走ってきます!しかも目が、異常な目をしてます!

 

 

「魔力魔力魔力魔力魔力魔力魔力(イチャコライチャコライチャコラ女体女体)P~♪P~♪P~♪P~♪P~♪P~♪(女体女体ピーピーピー)ゥゥゥ!!」

 

 

「バーサーカーなんですか貴女は!?」

 

 

完全に魔力目当てで女性の体を狙う狂人です。くっ、この状況では厳しい。

 

 

「あら、仲間からも狙われているなんて哀れね。正直同情するわ。」

 

 

私が構えたのを見てカーミラが愉悦の笑みの後、ラ・シャリテの光景を思い出して同情の眼差しを此方に向けている。他人事ですか!その間にアヴェンジャーがどんどん近付いてくる。もしもの時は私がこの手で…

 

 

魔力(〇ex)ゥゥゥ~~~!!」

 

 

来る!…いえ違う。アヴェンジャーは私に向かってない。それじゃあ…

 

 

「うガオオーーー!!」

 

 

「な、きゃあああ!」

 

 

アヴェンジャーは私の横を素通りして、カーミラに飛び掛かったのだ。そして私に向かっていくとしか思ってなかったカーミラは予想外の展開に避けられずアヴェンジャーに馬乗りにされた。

 

 

「うへへへ、魔力かくほ~、うへへ。」

 

「っ、離れなさい!」

 

「……ウザイです。」

 

「ぅっ!?なんて、馬鹿力。」

 

カーミラは何とか離れようともがくがアヴェンジャーはまるで暴漢の如く暴れるカーミラの両腕掴み、片手に持ち替え力強く地面に押し付けた。

 

「くっ、手を離しなさい…!」

 

「ふふ、無駄ですよ。餌をみすみす逃す野獣がいませんよ。」

 

カーミラは力を込めてもがくが、馬乗りになっているアヴェンジャーを退かすまでには至らなかった。余裕を見せるアヴェンジャーはもう片方が自由なのを良いことにカーミラの体をなぞっている。

私はそれを脇見しながらワイバーンを対処していたが、真横から伸びてくる鉄の処女(アイアン・メイデン)を巻き付けた尻尾をハンマーの如くワイバーンに叩き付けているのだからなんて器用な事か。

そして最後のワイバーンの目を潰し終えたら、フランス軍がこの場から離れたのを確認し、マスター達と合流するようアヴェンジャーに声かけようと振り向いたら…

 

 

「ちょっと!動かないで下さい!」

 

「嫌よ!絶対させないわ!!」

 

横を向いてしまうカーミラにアヴェンジャーは苦戦してた。片手故に片方を抑えても逃げられてしまうのだろう。

 

「む~…。」

 

「(少し手の力が緩んできたわ。隙を見せたらこの子の喉元に爪を突き立ててやるわ。)」

 

「……顔にシミが付いてますよ?」

 

「何処に付いてるのよ!?」

 

アヴェンジャーを押し退ける位に起き上がってアヴェンジャーに()()()()()。その瞬間をアヴェンジャーはニヤリと笑ったのが見えた。

 

「今だっ!!」

 

「!しまっむぐっ!?」

 

顔を向けてしまった事に気付いたカーミラだったがそれを上回る程の速さで両手で顔を抑えて、まるで流れるが如く柔らかく触れるように唇同士を触れ合わせる。そしてそのまま口元を押し付けるように強引に引き合わせる。

 

「ちゅ…むぅ…むぅ~…。」

 

「む"っ!?…む……ぅ…。」

 

カーミラが目を見開き、逃げるように段々起き上がった上半身を地面につけ始めるが、それを追い詰めるようにアヴェンジャーは口を離さない。そしてカーミラは地面とアヴェンジャーに挟まれた。

 

「むぅぅ…ん…ん……ん~…。」

 

「む"ぅ"!…っ…ん"っ…ん"っ!」

 

カーミラは押し避けようとアヴェンジャーの両肩を掴むがびくともせず、逆にアヴェンジャーが沈むようにカーミラに密着していく。

 

「ん…ん…ん…ん~。」

 

「ん"~っ!ん~!?」

 

もう十数秒経つだろう長いキスが未だに続き、アヴェンジャーは更に深く、深く、カーミラに沈むように濃いキスを…

 

「ん、ズッ、んん、ズッズッ。」

 

「ん"!?ん"ん"んん"!!」

 

キスを…

 

「ズッズッズッん、ズッズッん。」

 

「ん"ぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」

 

あれ?カーミラがもがいているというより、苦しそうに脚をじたばたしている。何だろう…キスというより…

 

 

「ズズズズズズズズズズズズズ。」

 

「ん"っ……ン"……ン"……。」

 

何か吸われてませんか?

先程まで熱かった頬から熱が逃げていくのが感じます、というか寒気が…あっカーミラが動かなくなりました。

 

「ズッ…ズッ…ぽっ!…はぁ~…ふぅ~。」

 

「ぁ……ぁ……。」

 

長きに渡るキス?を終えてアヴェンジャーは一息し、カーミラは掻き消えそうな声を出して窶れています。あぁ、そうか。と納得する自分がいます。

 

「ん~!!やっぱり久し振りのディープキスから獲られる魔力は最っ高~ですね!」

 

女性を貪った獣が堂々と公言する様は呆れを越えて引いてしまいますね。遠目でフランス軍が見えましたが、途中で見とれていましたが青ざめていますね。

 

「おや、ジャンヌさん。貴女もして欲し」

 

「絶対拒否します。」

 

危機感だろうか、冷めているのだろうか、即答した私の中で彼女の立ち位置が確定したようです。絶対側に居てはならないと。

 

「あれまそうですか。ではメインディッシュを」

 

「アヴェ藻さん危ないです!」

 

「おっ!?」

 

カーミラに再び何かしようとしていたアヴェンジャーですがマシュさんの声によって気付いた鎧のサーヴァントの剣撃を避け距離を取りました。これには鎧のサーヴァントに心で感謝しました。

 

「…大丈夫かい?だいぶ魔力を吸われたようだね。物理的に。」

 

「…ぁ…て…たい…よ。…彼女…から離れ…ないと。」

 

「…口惜しいけど、此処は引こう。ランスロット!」

 

「…uuu…。」

 

マリーと戦っていただろう男のサーヴァント、シャルル・アンリ・サンソンがカーミラを抱き上げ、どうやら撤退する様子です。が鎧のサーヴァントは私を見て…

 

「Aaaaaaaurtherrrrrrr!!」

 

「「!?」」

 

咆哮のような大声を上げながら私に向かって!?即座に旗で剣を防いだが、一撃が重い!

 

「ランスロット!」

 

「…いいわ、ほおっ…ておいて…あれは制…御できない…わ。」

 

「……撤退する。」

 

カーミラを抱え、無事なワイバーンに乗って撤退していきます。逃がさな…

 

「Aaatherrrr!!」

 

「くっ、さっきから何故私に…。」

 

旗で剣撃をいなしても連撃が止む様子がない。先程このサーヴァントをランスロットと。まさか円卓の騎士の…

 

「Aurrrr!!」

 

「!しまっ」

 

旗を切り上げられ、ランスロットは今正に斬りかかろうとしている。回避を…

 

「おい。」

 

「Aaaaaa!!」

 

「…ふん!」

 

「Ahaaa!?」

 

「…!」

 

今に斬られそうと思った時、アヴェンジャーが怒りの形相でランスロットの肩を叩き、ランスロットは反射的にアヴェンジャーの居る真後ろに剣を横凪ぎで振り切った。それに合わせアヴェンジャーは屈み、即座にランスロットの右の頬を狙って殴りました。

 

()ね!」

 

「Uaa!?」

 

続いて左の頬を目掛け尻尾を巨大化して降り下ろし、頬処か体全体で受け、空中1回転しながら吹っ飛んだ。だが体勢を直し両足と片手で着地し、そして直ぐに私に剣を構えながら向かってきます。旗を構え応戦しようとしましたがアヴェンジャーが私に手をかざし前に出ました。

 

「何を…。」

 

「…ちょっと鬱憤払しに…奴の・()()()。潰すんでヤらせて下さい。」

 

「??あれって…あっ待ってくだ」

 

私の制止を聞かずアヴェンジャーはランスロットに向かって走りだします。()()とは何を…

 

「ジャンヌ!」

 

するとマスター達が走ってきます。取り敢えず合流しましょう。

 

 

 

《アヴェ藻》

 

…忌々しい。目の前の狂犬野郎に邪魔されなければカーミらんをメインディッシュの生吸血淑女を頂けたのに。

 

絶対にやる。やってやる。目の前の騎士()野郎のアレを潰して(ふぁっ○ゅー)、カーミらんを頂こう(○ぁっき○ー)。よし、潰そう。

 

「Auuurrrr!!」

 

あの大振り剣を片手で軽々と、これは…

 

「Aaaaaa!」

 

「イヤン、○っ○いが!?」

 

横凪ぎは膝を曲げて胸ギリギリに避けて…

 

「Aaaaaaaa!!」

 

「あ"ぁ!?尾っぽが!?」

 

右に回転し、切り返しで来る縦斬りを斬られないように避け…(尾っぽの毛がちょっぴり逝った)。

 

「Urrrraaaaa!!」

 

「てめぇ…。」

 

土をごと巻き上げる斬り上げを、尾っぽをバネのように体を支えながら浮かせて避けたら、そのまま尾っぽに力を溜めて地を弾き…

 

ストーカー撲滅拳(ドロップキック)!!」

 

「Aggaa!?」

 

渾身の力で両足を伸ばし、バーサーカーの顔面を蹴り飛ばす。バーサーカーは剣を手離し、吹っ飛ぶが瞬時に体制を直し着地するが直ぐに攻撃には移せず立ち尽くしていた。どうやら顔面ドロップキックはだいぶ有効だったようだ。

 

「とはいえ、こちとら折角のご馳走を取り上げられて(はらわた)が煮えくり返る程イライラしてるんで、寧ろ好都合…。」

 

今すぐ暴れだしたい気持ちを抑えつつ5枚の札を手に持ち、バーサーカーの動きを待った。

あぁこの後の光景を楽しみにしている気持ちを微かに感じながら…

 

 

 

《藤丸》

 

今、アヴェ藻の恐い笑みを浮かべていたような。取り敢えずアヴェ藻以外の全員と合流して、アヴェ藻とバーサーカー、ジャンヌ曰く、あの有名なアーサー王伝説のランスロットだと言う。その二人の一騎討ちの状況に緊張が走っている。

 

「先輩、加勢しなくて宜しいのでしょうか。」

 

「駄目よマシュ、あの子が一人でやりたいって言ってるんだからやらせてあげましょう。あの我が儘を私達では止められないわ。」

 

マシュの言葉にマリーが止めた。確かにアイツの好き勝手は止められない。というか巻き込まれかねない。

 

「…あのさマリア、僕は嫌な予感しかしないよ。」

 

「私もです。」

 

そしたらアマデウスとジャンヌがそう言った。うん、俺もだ。

 

「Aaa、Auuurrrr!」

 

「はぁぁぁぁぁぁ!」

 

ランスロットとアヴェ藻は走り出して、ランスロットが振りかぶるは獲物をえぐり取るような鋭い鎧の手を、アヴェ藻は腕を大きく引き締め突き出すは()を握りしめた拳を…ん?札?

 

「Aaa!!」

 

「…残念でし、たっ!」

 

えぐり取るようなランスロットの手を避けて、ランスロットの腹部に手を開いて札を押し付け、大量の煙が発生し爆ぜた。二人は大きく吹っ飛ぶが白い煙は更に大きくドーム状に広がり二人が見えなくなった。

 

「Gurrr、Auurrr!」

 

煙の中でランスロットの唸り声だけが聞こえる。不安になりもしもの場合を想像して身構える。すると…

 

「「「せ~の!食らえ!」」」

 

「Grurr!?」

 

複数の女性の声が聞こえ、鈍い音と共にランスロットが煙の中からくの字に飛び出てきた。ランスロットは両手足で着地し煙を睨むと、煙が晴れてきた。

 

「獲物を取り上げられて怒り心頭...」

 

「なれば化かす狐は獰猛なジャッカルに...」

 

「それが三尾となれば...」

 

其処には背中合わせに三人いた。思わず目を疑った。他の皆も度肝を抜かれていた。いや、出会った時点でキテレツだったが幾らなんでも反則級だった。

 

「「「翻弄されるまま、往生しなさい。」」」

 

三人ともアヴェ藻なんてとんだ悪夢を見てるようだった。

 

 

 




できるだけ続きだそうと思いますが首を長くしてお待ち下さい。なんせ、文才、ないもので。

男性と分かるようにぐだ男で表記していますが藤丸立香とぐだ男のキャラ表記をどっちの方が観やすいですか?

  • 藤丸立香に変更
  • ぐだ男のままで
  • 敢えて藤丸ぐだ男にする
  • 藤丸立香(♂)と表記する
  • そこまで気にしない

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