1
志貴は生徒会室に来ていた。生徒会室でソーナ達に説明をしたからだ。匙は前よりも少し強くなっていた。恐らく特訓かなにかをしたのだろう。
「匙元士郎同級生」
「な、何だよ」
「君は強くなるな。死ぬ気で訓練を受けたかったらいつでも言ってくれて構わないぞ。鍛えてやる」
匙に声をかけてそう言うと驚いた顔で志貴を見ていた。まさかそんなことが言われるとは思ってもいなかったのだろう。ソーナ眷属も驚いた顔をしていた。
「ソーナ生徒会長。修行の間この学園の事に関して礼を言おう」
「別に当時の事をしたまでです」
志貴が礼を言うと少し顔を赤くさせながらそうかえした。
「一つ聞きたいことがあるがいいか?」
「?····別に構まいませんけど」
志貴が聞きたい事があると言うのに心当たりがないので構わないと返すと
「セラフォルー・シトリーと言うのはお前の姉か?」
「!?」
その名前を聞くと心臓が止まるかと思うほど驚いた。ソーナの実の姉にして、四大魔王の一人セラフォルー・レヴィアタンの名前を聞いたからだ。
「ど、どこでその名前を···?」
「そうか、アイツは君の姉か」
そう言うとドアの方向を向いて歩いていった。ソーナの質問に答えずに。ソーナは慌てて止めようと
「ちょっと待ってください!」
「?何だ?」
「どこで姉の名前を聞きましたか?」
「何処でも何もセラフォルーは俺の友人だぞ」
数秒時間が止まったかと思った。思わず間抜けな声が出た。
「は?」
「どうした?鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔をして」
「ど、どう言うことですか!?」
「君らが悪魔だよ知る前からの友人だ」
ソーナは何かぶつぶついっていたが気にせずにドアを開けて出ていった。眷属達もソーナの姉と志貴が友人だったことに驚いていた。
2
志貴は生徒会室を後にした後に見回りをしていた。学園の方では異常はなかったが町の方では妙な気配が感じた。悪魔や堕天使のような者の気配と言うよりは物の気配だ。木場の言っていた。聖剣のことも気になった。木場の
3
火恋のところへ来た志貴に火恋は
「志貴!私とデートをしなさい!」
何故か義妹が仁王立ちをしていた。背は志貴よりも低い為見上げる形になっている。
「はい?」
「私とデート!」
「何で!?」
「二人の人とデートしたでしょ!私も志貴とデートしたい!」
「分かったよ!今度の休みの日に出かけよう」
そう言うと火恋は大喜びをして、その日着ていく服を選び始めた。志貴の義妹はブラコンである。しかも嫉妬深い。義理の兄妹なので法律的には問題はないが、志貴は恋愛対象として見てはいない。