元がゲームだったりするのでダイジェストが多いですがご了承を。
――高町なのはルート:STAGE3
闇の書の事件――ある意味地球最大の危機だった事件の、その事後処理。それが今起きている現象が“前”の事件当初の印象であり、まさかその後に時間と空間を越えた事件が待ち構えているなんて夢にも思わなかったあの時の私。
闇の書に蒐集された魔導師の魔力から読み取った記憶からなる『過去の姿』や『
「わ、私がいる……?」
「……はぁ」
腑抜けた私が目の前にいるのはどういうことなの闇の書ちくしょうッ!
今さっきだって何故か
「心なしか目つきが悪いような……」
「――そりゃ《ピー》も《ぴぃー》も《ピピピィィィッ!》も知らない純真無垢(笑)な“私”が見れば……私を見れば眼つきも悪くなるの」
「なんかすごくエグいこと言ってるー!」
【エグいと分かるマスターもマスターですね】
「えっ!? あ、それは……その……」
「エロガキ乙」
【マスターは人のこと言えませんね。耳年増】
「アリサちゃんには負けるもん」
【あー……】
【あっちのマスターたちはイイ空気吸ってますね】
「味方いねぇのッ!」
(やっぱ根っこ変わんねーの)
まぁ、どう足掻いても『タカマチナノハ』であることには変わりないし、今やれるのは……
「もういいもんッ! そのアウトローでスレた口調についてオハナシするのッ!」
「生憎ね、
――
初手は向こうの至近距離でのショートバスター。発射速度にタメいらず、威力も魔力上申し分なしで私も良く『牽制』などで多用する最優手。当時のフェイトちゃんには劣る教科書通りの手法。
それに対応したのは、こっちで即席で作り上げた私の魔法。ショートバスターとは別に迎撃手段としても有用な『貫く砲撃』――スピアーバスター。
レイジングハートをアクセルモードからバスターカノンモードに移行。そこから全体的に縮小化……槍の穂先を無理やりライフルにしたような形状――シューターモードへと変更させる。
「
【All right】
連射速度こそ遅いものの弾速、貫通力は
「魔法が貫通して……ッ!? レイジングハートッ!!」
【プロテクション】
流石の判断だ。
――が、それはあくまで『魔法の上で』の話だ。
ここに管理局が毛嫌いする質量兵器の技術が加わればどうだろうか――すなわち脅威。スピアーバスターに組み込まれた術式の中に砲撃そのものを縮小、ライフル銃のライフリングの要領で砲撃そのものに貫通力を追加。ミリタリーは専門ではないが、これが銃として完成すれば実弾いらずのマジックライフルの完成となる。
「……まぁ、
【実物が駄目ならば技術を使えばいい――至言ですね】
相棒もなかなか染まってきたものだ。――そもそも、あの変態科学者が未来で関係しなかったらこんなことも考えずに済んだものなのだけど……そうも行かないのが世の常だろう。
【フラッシュムーブ】
「てぇぇぇぇいッ!」
頭上からの打撃……なるほど、これじゃあモード変更もショートバスターも、射撃による迎撃すら間に合わない。PT事件中で“二度も”フェイトちゃんに使った手だ。長柄相手には悪くない手。
――でも、インファイトは失策だよ。私。
【アクティブアクセル】
最初に見たのは“前”の事。似た魔力光で、似通った魔力特性で、砲撃ではなく近接……それも素手による格闘戦で使用した、ヴィヴィオのライバルの一人。どこまでも私にそっくりな女の子の戦い方。
未来に生まれる彼女に敬意を込めて、私はこう名付ける。
――
拳ではなく、桜色の光を纏った掌底による迎撃。あの過去があったからこそ、今の私がいる。
【フルドライブ】
「往くよッ!」
アクセルモードに戻したレイジングハートが叩き込まれ、“前”の私が吹き飛ばされる。
振り抜いて放たれたのは
「――大丈夫。
レイジングハートを振り上げる。それに呼応し、周囲の魔力を集束させた桜色の巨星が明滅を繰り返し、周囲に魔法の鼓動が鳴り響く。
「きっと強くなれる。それは
振り下ろす。断ち斬るように、振り切るように。
「だから……私は改めて、
【スターライトブレイカー】
「いっけぇぇぇッ!!」
――スターライトブレイカー
胎動は奔流へと姿を変える。『集束』適性による魔導師の平均集束率を大きく上回る集束で強化され、同時に『放出』適性の高い私だからこそ効率的かつ高出力で放てる私の
――音もなく“前”の私が飲み込まれたことに関しては言うことはない。言えるわけがない。ぶっちゃけ言いたくない(目逸らし)
【出荷ですよー】
「そんなー……」
そう言ってデータの塵と消えていく“前”の私たち。……そう言えば“前”のレイジングハートって比較的ボケ体質で私とだとツッコミ役いなかったっけ。フェイトちゃんたちに悪いことしたかなー……今更か。
「でも、ちょっとスッキリしたかも」
【ぶっ放してですか?】
「改めて過去を振り切ったからだよもうッ!!」
【中二乙】
「中二病の塊が何言ってるの」
【心が少女なら魔法少女(笑)】
「その相棒が何を」
【……あの】
「……うん」
「【不毛だから
悲しみ背負って私は今日も行く。
――不毛すぎる悲しみだけどね……
<>STAGE4 Now Loading...
・Topics:高町なのは
嘗て同様の世界で老衰を迎えた『英雄タカマチナノハ』の転生体。
味方には畏怖と勇気を、敵には恐怖と戦慄を与え続け、陸海関係なく次元世界の後世まで伝わる畏怖の英雄として名を馳せた少女でもあり、その実情「独り身万歳」とかビール片手に言っていた恋愛処女でもあった。フェレット涙目である……が、紆余苦節あって無事結婚した模様。
目を覚ませば死ぬまであまり年を取っていなかった気がする両親や兄姉の姿が有り、自分が赤ん坊であることを自覚し、やり直しかー……と意気消沈していたところを後のセクハラ狸と無表情少年で運命的な出会いを果たす。
得意魔法は砲撃魔法と射撃魔法。しかし仲間たちの協力と弛まぬ自己鍛錬のお蔭か、体術、槍術、剣術と近接戦闘を熟せる化物砲撃魔導師に。言ってみればエ○シアやクア○タ系の格闘性能にヴァー○ェ並の防御と砲撃が備わっているようなもの。下手をすればソレ○タル○ーイング全機組み合わせた結果になるかもしれない。
強い(震え声)
<>
――聖刃ルート
やけに純真そうな母さんっぽい人(男)の残滓を倒し、だんだん疲労も重なってきた頃。
エイミィさんからの通信で来たのは『正体不明の転移反応』……それも複数だと。
まさかと思い、その転移反応のあった場所に急行するとなんだか全身灰色の少年がいた。
「おーいそこな少年よ。少し話をいいか?」
「はー……い、ってゥゲッ!? 聖刃師匠ッ!?」
ウゲッ、とはなんだ。ウゲッって。
あと師匠になった覚えもない。……しかしこの少年。年中おっぱいとか言ってそうな声してるな。
「この辺で転移反応があったって聞いてんだが……少ーしばかり話を聞かせてくれないか」
「あー、いや、そのー……俺達もよくわかって無くて……気付いたら」
(トーマッ!)
「気付いたら? 転移事故か……それにこの声の響き方で姿が見えない……ユニゾンデバイスか?」
「(マズイッ! 聖刃師匠の直感は鋭いから……師匠たちの過去とはいえ勝てる自信が無いってぇッ!)」
(どさくさに紛れて逃げるしかないよッ! 銀十字、手伝ってッ!)
まずいと悟ったのか、構える少年。
不承不承ながらも、良い意志の目をしてるのが分かる。覚悟の決め方が早くてなかなか好感が持てるな。俺らの中で剣士っぽい剣士ってシグナムぐらいだからな。
……話だけ聞きたかったんだがなー仕方無いなー面倒だなー……ま、斬れば(話してくれて事情も)分かるか!
「そっちの事情、その体に聞かせてもらおうかッ!」
「やるしかねぇか……リリィ、銀十字ッ!」
(うんッ!)
【銀十字、RLシステム……アクティブ】
初手は互いに袈裟斬り。開始直後の鍔迫り合いに、互いの表情は対照的だった。
聖刃の表情は驚きと歓喜。年上とはいえ中学高校の合間ぐらいの目の前の少年の力量は予想以上であり、受けた太刀筋もシグナムなどの剣士寄りの“モノ”だ。それも同様のパワーファイター……普段の訓練相手の中で高町一家の兄と姉はスピードとテクニカル、技巧と暗殺剣特有の速さは何より有難いと思う反面、年が近く自分と同様のパワーファイターは得てしていないものだ。むしろ珍しいと言ってもいいだろう。ひなたの本領も拳に有り、畑が違うと言うもの。――故に聖刃は歓喜したのだ。
……この腕にビリリとくる痺れ、なおも押されるこの力……ああ、いいな。最高だ。
純粋な力勝負に、
しかし、前述の通り対照的な表情を見せたのは黒い少年……名をトーマ・アヴェニール。そんな少年の見せる表情は焦りと畏怖。ここまで来てトーマは、ここが過去の世界ではないかと仮定し、あまり得意ではない
聖刃の強みは戦闘力そのものの高さと最初は勘違いしていたが、実際は違うとここに来る前にギリギリ確信した。――経験と知識で裏付けされた未来予知に等しい直感と、過信に及ばない絶対的自信。総じて、『
……三本の剣型デバイスでの魔法の多彩さに、本人の経験と知識と自信……そんな人に、人達に勝った
……まぁ、畏怖そのものは別の誰かに注がれていたが。
若干戦う選択に後悔しながらも魔力衝撃で聖刃から距離を取る。……が、再び距離を詰めたのは聖刃だ。
赤雷を纏いながらクラレントを構え突撃してくるその姿は、自分の師匠その二が見れば涙目……にならず無心を顔で表したような表情になってるだろう。多分。
「ぐ……ッ! 銀十字ィッ!」
黒に銀装飾の本から飛び出した三枚の
「(掛かったッ!)
斬り払った銀色の魔力弾は消滅と共に十ニ枚の頁に姿を変える。――人の目を生かせ。それが師匠の一人に教わった教えの一つ。
魔力弾に膜を張るヴァリアブルシューターを参考に、魔力弾と言う“殻”に魔力弾の頁を敷き詰めれば、少なくともスカスカの魔力弾とは見破れないだろう。奇しくもそれは、なのはのスプレッドやショットの原理によく似ていた。
(いってッ!)
相棒であるリリィ・シュトロゼックの掛け声と共に十二発の魔力弾が至近距離で聖刃に直撃する。
それで終わりとは思えない。油断はしない。成り行きとはいえ戦いだから、絶対に。
「クリムゾンッ、スラァァァッシュッッ!!」
赤い剣閃と合わせて銃剣型の武器、ディバイダー966を槍のように構えて追撃の突撃をする。
止めにならずとも、せめて一撃にはなるはず。――はず、だった。
「なぁ、『置きナイフ』って知ってるか」
世間話をするように問い掛ける言葉と同時に目の前に広がったのは、赤みを帯びた橙金の
その場に残る剣閃は、トーマも憶えがある。『
「飛び出し注意、ってな」
「がッ、ああああああああッッ!」
勢いそのままに剣閃の壁に突き当たったトーマを斬撃の嵐が襲う。
斬撃の衝撃で打ち上げられたトーマを待っていたのは、フルドライブを展開する聖刃の姿。
トーマは反転の勢いで斬撃強化を乗せたクリムゾンスラッシュで迎え撃つ。
「切り裂けェッ!!」
「全剣、全力抜刀ッ! ゼェラァッ!」
迎撃として叩き込まれたのはクラウディウスの剣先。それも普通の突きではなく、剣の柄を殴ると言う荒業だ。無茶を通り越して目茶苦茶である。
だがその分、三剣の中で随一の全長を誇るアーククラウディウス・セイバーのリーチは長く、トーマの剣閃よりも先に届いたと言う結果になった。
そのまま見た目からは想像もつかないような剣の素早い動きで乱舞が仕掛けられる。それは全身のバネを使い、才と力から放たれる剣戟……『
「
続き放たれたのは赤雷を纏う重撃の剣閃。アーククラレント・セイバー一つ、二つと重い一撃を重ね合わせ、巨大にして強大な赤雷の剣で横一閃の一撃……『
「
――光の一閃。放ったのは、鞘と一体化して新たな剣となっているアークナイト・セイバーの全力解放の一撃。人魔一体の、理想を謳う一閃。それが『
「
起動ワードと共に姿を現すのは、三本の聖剣と鞘を組み合わせた至大至高の合体聖剣『
下段腰溜めから大上段へ振り上げ、橙金、黄金、赤雷、
それらは一つに纏め上げられ、幾重もの剣影を振り下ろした。
――
「金色に包まれて、眠れ」
光の柱を背に、聖刃は全ての剣を収めた。
<>
「とりあえず確保完了っと」
黒っぽい少年を確保後、小休憩でビルの屋上に降り立つ。
「しっかし、本に融合騎っぽい声……ねぇ」
「うーん……」
何やら魘されているが俺のせいではないのだ。違うったら違う。うん。
戦う前だって俺のこと師匠とか言って……ん? あの声に、『師匠』、この黒っぽい少年……って――
「姿変わって女の子が増えてらっしゃいますがな」
【口調おかしいぜマスター……】
しかも結構かわいい……じゃなくてさ。融合機っぽいはずなのに融合機っぽくないなってさ。
少年もなんだが世間知らずで銀の粉で武器作り出しそうな服装してるし。
【マスターの原作知識では……?】
「確かに引っかかってるんだよなー……」
もう二つほどキーワードが足りないこの感じ……
『全体に通達です。全体的に桃色な女性と、『マテリアルズ』と名乗る私となのはちゃん、フェイトちゃんによく似た三人組が現れて『システム
あ、これGODだ。……あれ、BOAは?
・高町なのはの戦い(笑)
一戦目「水着コスチュームのザフィーラ」
二戦目「女として生まれたの日野ひなた」
・エグいこと
ご想像にお任せします。
例:ユーノくん特殊性癖説
・魔法を回転させて~
ドッズライフル「せやな」
・流出フラグその他
「バキィッ!」
スカの胃「バキバキバキィッ!!」
・抜刀・天星
転生と掛けてみたり
・聖刃の歓喜
【悲報】バトルジャンキー感染する
・キング・オブ・エース
裏設定として、
ひなた:ストライク・オブ・エース
聖刃:キング・オブ・エース
尚、ストライカーには届かない模様。(ひなたでストライカーに一番近い位置)
・ヴァリアブルシューターを参考に~
一般射撃魔導師「 」
整いつつある舞台に、状況が繋がり始める。
僅かな気炎を灯して尚、応えぬ体に手が差し伸べられる。
いつもそうしてきた。これからも、きっと、ずっと、もっと――
次回、回転割砕の
第三話「ハンド・オブ・リンクス」
繋いだこの手に嘘はなく、繋ぐこの手に想いを乗せる。
貫かれても尚、この想いは貫き続ける。
誰よりも、何よりも。絶対に、絶対。
待て 而して希望せよ