いよいよ反撃開始でございます。
なのは達は新装したバリアジャケット、『セイクリッドモード』と『ライトニングフォーム』、そして『キングフォルム』を身に纏い、デバイスを構えて黒人形で出来た黒い壁へと突っ込んでいく。
「今はコイツらの数をできるだけ減らすんだッ!」
『(結界が張ってるとはいえ、この数は厄介だからだね)』
『(――大丈夫。往けるよ、私たちなら。必ず)』
フェイトの言う自信の根拠は知らない。
でも、必要はない――考える必要なんて。特に今は。
今はただ。そう、今は。
「応さ。だから……ッ!」
相棒の一機、『アークナイト・セイバー』の柄頭を伸ばし、中の空洞にカートリッジを入れて押し込む。
【ロード・カートリッジ】
カシュンと音を立ててカートリッジユニット部分に改造された鍔近くの刀身から排莢されたカートリッジが飛び出す。アークナイト・セイバーを大きく振りかぶり、一気に袈裟斬りで薙ぎ払う。
剣閃に乗った目が眩むほどに輝く
この攻撃に技はない。ただ剣閃に魔力を、剣に乗せて放った……ただそれだけの攻撃。
……前よりも魔力の“通り”に、術式の始動がスムーズ。流石の仕事っぷりだ。
前よりも戦える。前に進める! 力になれるッ!
これならば。今の自分たちならば。
あいつに恩を、返せる――!
「助けるぜ、俺たちッ!」
かつての憧れた『
自覚していないが、聖刃自身は『剣を扱う技術』において天賦の才を持っている。純粋な剣勝負では同年代の中では独走状態になるほどには抜きん出ている。シグナムや高町士郎、高町恭也をひやりとさせ、高町美由希が接戦の後、辛勝する程度には。こうして見れば誰にも勝っていないようにも見えるが実際は別。シグナムの
一体を貫き、そのまま振り払う勢いで振るった『アーククラウディウス・セイバー』が排莢を二発分吐き出し、剣閃を円を描くように残す。
――
そう。対
波紋のように広がる剣閃の波が、聖刃の周囲にいる黒人形を切り裂いていく。
追撃と言わんばかりにアークナイト・セイバーを腰の鞘から抜き、一発ロード。
「湧き立てッ、光の波ッ!」
【輝きにのまれよ、昏き闇ッ!】
アークナイトを足元の
――
抜き放たれたアークナイトの動きに乗っ取り、光が高波になって周囲をのみ込んでいく。その光の一粒一粒には切り裂く力が宿っている。それは正しく斬撃の波であり、効果範囲内に仲間がいない上で放たれた
周囲一帯の黒を消し飛ばした聖刃だが、どれも大技……心身共に困憊と言ったように、アークナイトが発動させたフローターの上に片膝をつく。
現在の魔力ランクは目標SSSランクへと早熟する神託を受けたAA+ランクで質、量共に高位ランクではあるが“完全に”無尽蔵なほどと言うことはなかった。
「……っ、はぁッ……はぁッ……」
【ぶっ放し過ぎだマスターッ! 無尽蔵の魔力と
【マスターはどうなっても『人』です! 神様でも何でもないんです!】
だからといって、休む話にはいかない。ほぼ杖代わりに寄りかかっていたアークナイト・セイバーを手すりに、
――強いと自惚れても、神だと勘違いしても。あいつは自分を肯定してくれた。多分普通なら到底許してくれないことを、あいつは拳一つで許した……そんな『
……だったら、やることは一つだろ。なぁ――
アークナイトを握る手に力が入る。
前は――見えている。
思考は――澄み切ってる。
この想いは――まだ終わってない。
「諦めたら、『終わり』だろォが……ッ!」
【……はぁ。降参です、我が主】
【ぬぐぐぐ……だぁーッもう! わぁーった、わぁーったよッ!】
【はっはっは! 奏者は情熱的よな! 故に美しいッ!】
観念した親子剣を笑い、この先の状況を楽しもうとするアーククラウディウスが聖刃の前に躍り出て一際大きな声を上げる。
【参ろうか我ら! 往くぞ奏者よ! “幕引き”は今に非ずッ!】
彼女に顔があるならば――
それに合わせるように、アーククラウディウスのカラーリングに変化が起きる。
それは白。汚れなき、純白の刃だった。
輝きを芯に宿し、闇よりも
聖刃の魂の輝きと、アーククラウディウス・セイバーの魔導動力が共鳴し、生まれた姿。
名を、『
【なっ……!? クラウ、貴様!?】
【ずっけー!? 一人だけ姿変わりやがった!】
【うむ! 余と奏者の『愛の結晶』だなッ!】
【【強調するな!】】
「……お前ェら元気だな」
聖刃の視界の向こうには飛び交う“黄金”と、一点にて閃光を生み出す“桜色”の姿。
脳裏に一抹の不安が
「さて、と。
アーククラウディウス・セイバーCCCを肩に担ぎ、アークナイト・セイバーを目の前に突き付ける。
“運命の夜”は、まだまだ終わらない。
<>
腕を銃身のように変化させて直射魔法を放ってくる黒人形たちの弾幕の間を縫うように飛ぶ稲妻と、魔法を相殺する射撃魔法を放つ桜色の光。
フェイトは擦れ違いざまに
六つの小さく速いシックルズ・ボルトと大きく高威力なクレッセントセイバーは切り抜けた時に取りこぼした黒人形たちを斬り貫き、フェイトの持つ魔法の中でも比較的誘導性の高い大小七つの刃は次々と黒人形を切り裂いていく。
振り向く勢いを再加速。斬撃とクレッセント・セイバーの同時発動から片腕に溜めた魔力を抜き放ち、電気に変換。魔力を電気に変換する特性を利用した拡散型の広域電撃だ。遠くに見える
『(流石フェイトちゃん!)』
「(なのはみたいに装甲厚くないし、射撃魔法の相殺なんてできないからね。それに、速さだけは誰にも負けたくないから)」
そう。自分の持ち味は速さと勢いだ。人体の動きにはどうしても慣性が働いてしまう。それを制御せず、逆に利用してしまえばいい。
速さ、勢い、慣性。それがフェイトが持つバルディッシュ以外での武器。あとは、それを動かす“熱い想い”。友達、家族、仲間……それがフェイトを突き動かす原動力。尽きることのない『想いの無限動力機関』が、今の自分。
今これだけの力を以ってして、フェイト・テスタロッサに敗北はありえない。
負けない。負けられない。負けてなるものか。
あの事件の最後、自分は言った――『迎えに行く』と。
……ひなたが倒れて、初めて分かったんだ。
自分は何をしていたんだろうか。大切な人が倒れて、諦めかけて、そこで気付いた。この感情は誰からも与えられていない、自分で得た感情だと。これこそ、自分で自分を得たと言うのではないのか。
もう過去の人形はそこにはいない。
今ここにいるのは、誰でもない――フェイト・テスタロッサだと。
自信を持って言える。今ならば――『私はここにいる』と。
「今往くよ。ひなた、はやてッ!」
約束を果たしにフェイトは動く。
大事な友達を、大切な人を。誰でもない、自分たちの手で迎えに行くために。
今度は自分が言うのだ。彼や彼女に『おかえり』と。
<>
前とは少し違うけど懐かしくて、不謹慎だけどワクワクして、友達のために存分に力を発揮できる今が嬉しくて。
頼れる友達もたくさんいて――今、『高町なのは』は自信を持って、今まで以上に戦えると実感した。
「(ねぇ、レイジングハート)」
【(何ですか?)】
カートリッジを一発使い、八つの
しかし――いや当然、普通の誘導弾ではない。
態々散弾の事を勉強し、二種類に分割した強化型スプレッドシフト……もとい新生『ショットシフト』だ。
蜂の巣どころか塵も残さない光景に別所にいた聖刃とフェイトが顔を青褪めさせた一方、なのはは
「――私はもう、間違えないよね」
【……】
あるビルの屋上に降り立ち、相棒の返答を待つ。
相棒さえも話でしか知らない、慢心と勘違いの産物。『タカマチナノハ』最大の過ち。
返ってきた相棒の言葉は、何時か何処かで聞いた言葉。
【――貴女が、それを望むなら】
ただ、一言。
機械であっても、大切な相棒の発した言葉に、どれほどの意味が込められていたのか。
しかしその多くの意味を、『高町なのは』は理解した。
相棒の言葉に、満足気に一つ頷く。
再び顔を上げ、空を睨む『高町なのは』の顔に、“迷い”はない。
基本形態であるアクセルフォームから上下に開いた槍状の形態……レイジングハート・エクセリオンの射砲形態、バスターカノンモードへと移行。付け加えられた箱型弾倉のカートリッジシステムユニット『CVK-792A』のカートリッジを一発ロード。地を踏みしめ、的を睨み、突き出たサブグリップを握りつぶさんばかりに握り締め、『高町なのは』は砲撃姿勢へと移った。
あの頃とは違う。敵はたくさんいるし、それに伴って『彼女』も信じられないほどに強くなっているだろう。
しかし、今は『前』よりも多くの仲間がいる。フェイトやアルフ、クロノは勿論、聖刃に
負けていられない。負けていいはずがない。
だから飛ぶ。何度だって。だからこそ――
「――貫くよ。何処までだってッ!」
【
――ディバインバスター・エクステンション
今までよりも高密度、高威力広範囲の強化型ディバインバスターは、夜空を埋め尽くす黒い壁に大きな溝を作る。
それは『高町なのは』が覚悟の表れであり、魔導師達の『反撃の
<>
刀を振るう。体を回し、独楽の様に回り突き進む。
舞う鋼鉄の紅白の姿、
しかし、その輝きは輝く度、その光を小さくする。元々が壊れ掛けの
仕手本人も、才能上“天才”とは言えまだ未熟な九歳。ただでさえ『二刀燐光剣術』の
《御堂、そろそろ活動限界ですッ! このままでは動くどころか命まで……!》
「うっさいッ! 下がれるわけ――ッ!」
激突――否、打撃音。体内から響くような、鈍い音。
まるで殴られたかのような衝撃で体が反転する。
その視界の先――蛍雷の後ろには、黒人形が腕をハンマーのように変化させ振り抜いたという結果があった。
「っふざけ――ッ!」
ガクンッ。
ほんの一瞬の暗転。つまりは、限界が来てしまった。
武者としての活動は、どうあがいても齢九つの体に掛かる負荷は大きい。一瞬でも長いと感じた暗転は容易に蛍雷のコントロールを失わせ、墜ちる。
呆然とした
ゆっくりと鎧が解かれ、完全に満身創痍でうつぶせに倒れている巫女装束の
ただでさえも短い稼働時間を無理やり延長しての戦闘により、今までよりも多くの
呆然とする思考から回復した
《無茶です御堂ッ! これ以上戦えば確実に……!》
《それにあんな『大技』をバカスカ使ったんだぞ!? 無茶してんじゃねぇッ!》
崩れ落ち、それでも立ち上がろうとする仕手から応えはない。
ただ立ち上がろうとする。這い上がり、一体でも多く敵を倒さんと、その瞳は語る。
「
折れ曲がる身体を無理やり起こし、真っ黒な空を仰ぐ。
顎が上がり、腕は垂れ、足はふらつき息も絶え絶え。
ここまで疲労困憊、満身創痍になったのは兄と大喧嘩して以来か。
――へっ、と自然に口角が上がる。
何故か。理由なんて考えられない。今疲れてるし。
そも、他人の為に自分から動いたのは……何時振りだろうか。
「ああ……そう言うこと」
――友達だから。
今や考えらしい考えなど浮かばない、真っ白な頭が浮かばせた一言。
未だ
「私の周りは、
《御堂……》
そばにいるコイツらだってそうだ。戦いの中で戦ってきたコイツらでさえも
でも、大事な……
……私の、
手を、合わせる。ふらつく足を無理やり肩幅に開く。
それが彼女の願いの姿。それが彼女の想いの表れ。それが彼女の――覚悟の形。
だから。だから――――
「私に、今までの借りを返させなさいよ――私の
吐き捨てるように叫ぶ。
その声に、佇む二体は――
《《――応ッ!》》
確かに、応えた。
心から湧き上がる
熱く、温かく、湧き上がるこの力は――
《『淡き輝きは
誓いの詩が変わる。
それも、仕手である鈴ではなく、
本来起こりえない事実。
でも、それは――
《『この手の
でもそれは、『一人と二体』の“誓い”に他ならない。
続くのように唄う
「『友と明日のため、悪鬼羅刹、不浄厄災を断ち、斬り、清める神剣と成らん』ッ!」
唄い終わる鈴に合わせるように、鉄錆色の団子虫と朱鉄色の天道虫がバラける。
前のように二体分を合わせた巨漢さは無く、
まるで、纏う仕手の成長姿を現すかのような、その姿。
左右非対称のその姿は、鎧を纏った巫女。まさにそのものであった。
白衣状の鎧の右側、袴型の装甲、右肩の装甲を担う朱鉄は剥がれ、中から
武者巫女……そう呼ぶに相応しい姿だった。
名付けるならば、『
『
五つの意を持ち
《
《
自信満々、意気揚々といった二体の声に、思わず口角が上がる。
《……? 御堂、笑ってるのですか?》
《仕方ねぇよ。
少し違うんだけど。
でも、この自信とも勇気とも違う様な。
そんな込み上げる熱い熱情は確かに、しっかりと、自分たちを押し上げる“温かいもの”だと理解した。
『――じゃあ、この胸の熱が冷めない内に……叩っ斬るわよッ!』
《《――諒解ッ!》》
星空がようやく見える位置まで飛び上がると、蛍神雷は
『吉野御流合戦礼法、“猿隠れ”が崩し――』
――二刀燐光
回転。回転。
まるで自身を竜巻と思わせんばかりに太刀を抜き、体を回し、思うがまま黒人形を斬り倒し、切り崩し、分け断っていく。
さながら大嵐。雷鳴轟かし、烈風唸らせ、
竜巻の中から煌めく双眸。
その瞬間には竜巻は二刀に断たれ、その余波でさえ黒人形はズタズタに切り裂かれた。
――最も新しく、旧き武者。
後の彼女が、そう呼ばれるようになるのは――もう少し先の話である。
<>
視界の向こうで渦巻く剣戟の大渦。
それを見てゆらりと立ち上がる金髪の少女。
カガミやゆう、ゆなと同じようなボディスーツと、半円の装甲を両肩と腰に装着し、グラススコープを取り付けた赤いヘッドユニットと腰の背部に取り付けられた蝶のようなリアユニットが特徴的な特殊バリアジャケット……“アンチ・ノイズ・プロテクトジャケット”を身に纏った『天野まり』だ。
今も、その体からは音楽が流れている。
シンフォギアデバイスの特徴でもある『アンチ・ノイズ・プロテクトジャケット』……強化やバインド、その他補助魔法を触れたら打ち消す特徴を持っており、同時に特定波長――要は装着者の“歌”でデバイスの出力を高出力で安定化させるが、歌い続けなければ逆に出力は低迷化させられる。そのせいか、まりの声は少しばかり枯れている。
「珍しいもん、見た気がするぜ……」
【こりゃ、負けてらんねぇーな。そうだろ、マスター】
小生意気そうな女型AI……『イチイバル』の声に、まりは当たり前だ、とギラギラとした笑みを浮かべる。
貸しでも何でもないこの状況に、大の親友が自分から動いている。そんなとき“天野まり”は――
「天下最高の、大錬金術師ッ! この天野まり様が、大親友そっちのけで、ぐーたらなんてするわけねぇだろうがッ!」
両腕の装甲を変化させ、三門二連ガトリングを両手に二丁、腰と両肩の半円パーツを伸ばし、ミサイルユニットを展開。同時に計十二門のバレットスフィアを展開し、周囲の瓦礫を媒体に六門式ミニガンタレットを十五門と、六連式ミサイルポッドを十門を展開。
封時結界内だからこそできる、周囲素材媒体の錬金術の大盤振る舞い。魔力、周辺被害度外視の超弩級弾幕。
「
【採算度外視のォッ! 十億連発ゥッ!】
――
霊峰鈴自身が大嵐ならば、天野まりは台風を生み出す者。
怒涛の弾幕そのものが突風と形容されるほどの物量を誇り、放たれたミサイル群も衝撃や爆風で黒人形を多く巻き込み、より激しさを増す勢いだ。
塵も残らぬ怒涛の鉄風。二つの鉄の風は、黒い空に大きな穴を開け、いよいよもって、星空が覗きだしたのだった。
<>
「でェェェェいッ!」
――木行妖術式独自弐番・
ボロボロと乾いた土が崩れるように消えていく黒人形だが、それに取って代わるように別の黒人形が襲ってくる。向こうの方で起きた大嵐と超弾幕で大きく減らしたとはいえ、穴を埋めるように向かってくる黒人形に常椎は嫌気がさしていた。
その背後。腕を鋭く伸ばした黒人形が迫り、考え事をしていた常椎は行動が遅れてしまう。
――プラズマバレット
顔の横を高熱が走る。
常椎の体を貫かんとした黒人形の胴体には、熱線で貫かれたような穴。その奥には左腕のスモールシールドのような籠手で赤い長銃を固定し、銃口を向ける銀髪黒衣の女性の姿。
『(そこのケモミミ少年、少し危ないから下がっていてくれ)』
銀髪で遮られた前髪の向こうに見える鋭い眼光とは裏腹な優しげな声が念話で伝えてくる。
僅かに戸惑いながら常椎は近くのビルの屋上に降り立つ。
すると後からやってきたのは大仰な紫色の足装甲を持った地味マントの少女、奇抜な魔女っぽい緑色のボディースーツを着た少女(?)と背中に二枚のプレート生やしたマゼンダの少女。
カガミとゆう、ゆなであった。
「トコツチ、無事?」
「嗚呼、ああ。問題ない……が、彼女は……?」
それは無論、先程の銀髪黒衣の女性――
しかし、敵対はしないと言ったし、カガミ側に来ていた敵を倒す手伝いもしてくれたとのことで味方だと言う。
半信半疑で
「
【絶対なる破壊と共に、闇を纏え――王たる力よッ!】
「【出でよ巨重――ッ!】」
――ジャガーノート
暴れているかの様な膨大な魔力
定点にて食い荒らす巨獣。局地的に起きた圧力の嵐。
今ここ周辺の黒人形を一掃するには十分すぎるほどの威力だと常椎たちは思った。
「……ふぃー」
一作業終えたような仕草をしながら常椎たちのいるビルの屋上に降り立つ
そんな
「えっと、一さん? これは……」
【時間がない。戦いが終わり次第、即刻解析すると良い。王の施しぞ】
何処かで聞いたようで、性格特徴が明らかに
つまり、今日この晩には……決着がつくと言うこと。
【初施行とはいえ、異世界転移には色々問題がありますので】
【長く居過ぎちゃうと戻れなくなっちゃうからねー。改良の余地あり、だねッ!】
他二つ聴こえてくる声も、似ているがどこか違う印象を受けた。どういうことかと首を傾げる常椎たちに
本来この三つの声に出会うのは、もう数カ月先の御話だと知っているからだ。そして同様に表れる別時空の姉妹、眠る『紫天の盟主』など。彼らの道は忙しいな、などと他人事のように思う。
「そういう訳でな。事件解決、頑張れよ」
そう言ってミッド式魔法陣を媒体にした転移ゲートに、長い銀髪を
・アークセイバーズ
実はクラーことクラレント・セイバーの案。解りやすく強化された名として挙がっていた。
他案「華々しき余とその他剣と兜」:全面却下
・聖刃の魔法
一工程で放たれる強力な魔法だが、如何せんマスターもデバイスも(比較的)脳筋のため燃費が悪い。筆頭として
・CCCフォルム
フォルムチェンジと言うより中間フォーム扱い。旧イクサが現イクサになったとかそんな感じ。特典は無論ある。
・フェイト『迎えに行くよ』
本人「また遊ぼうね」
他人の耳「婿として貰いに来ます」
・ショットシフト
誰だよ! こんな危険なの考え――あ、すみません何でもないです。
※威力計算:ザフィーラが受けて気絶しかける。ユーノのプロテクションに僅かにヒビが入る。
・蛍雷
実は世界最強の弟にしてフラグクラッシャーなワンサマーさんの機体以上に燃費が悪い。
・蛍神雷
ヴァ―チェの中からナドレが出てきたと言うより、バーニングからシャイニングになったAGITΩ的な。
尚、武者巫女にしてはスタイルが(ry
・イチイバルまり
誰がこんな弾幕を撃てと(ry
尚、イチイバルの装着者にしてはスタイルが(ry
・ハジめん
出番終了。彼(彼女?)の物語はまた今度。
後半へ続く。