問題児たちと青年が異世界に来るそうですよ? 作:伊達 マイム
-said raika(syoujo) onー
私、
「えっ!?」
って言っちゃったよ!でもその人は気づいていない様子でした。まあ、流石にその人本人じゃないと思うし、似てる人だと思う。でも、あの人に助けられてから、私の人生はそこから変わったな。
****6年前****
その日は私の十歳の誕生日だった。私の家では毎年ママがケーキを焼いてくれるので、私はとても楽しみにしてたんだ。私は楽しみで学校が終わったら、走って家に帰ってたけど、途中で信号に捉まった。まあ、でもいっかって思って信号を飛び出した。そうしたら、猛スピードで迫ってくるトラックがやってきた。私は怖くて身体が固まった。
(動いて!動いてよ!)
強く思い込んでも足がすくんで動かない。
(ああ、もう駄目なのね)
諦めていた時、声が聞こえた。
「危ない!!」
その声と同時に私は突き飛ばされた。そして、私は死んだように気絶した。気絶するときに見えたのは、誰かが血を流して倒れているところと男の人が電話しながら叫んでいるところ、そして、女の人が私に駆け寄ってくるところでした。
私は気が付いた。
「ここは・・・」
「あら、きづいたのね。ここはね、病院よ」
「病院・・・。あ、あの、私はどうして「その話は先生とママを呼んで来るからちょっと待っててね」・・・分かりました」
しばらくして、先生と看護師さんとママがやって来た。
「来架!来架!来架ぁぁぁ!!」
「えっ!?ママ!?」
「ちょっとお母さん!ここは病院ですのでお静かに願います!」
泣きながら言い寄って来るママ。あまりのことにオロオロする私。ママを注意する看護師さん。というあまりにもカオスなことになった。何とかママをなだめていると、刑事さんがやって来て私に今回の事件のことを話してくれた。話し終わった後、私は助けてくれた人がどうなっているかを聞いた。すると、その刑事さんは苦虫を噛み潰したような顔をして黙ってしまった。子どもの私でも分かる。私を助けてくれた人はもういないのだと。私は罪悪感の中で押しつぶされる感覚だった。
「ら、来架、あなたは悪くないの。これは、不幸な事故なのよ。だからね、・・・・・」
ママが何か言っているけど、私は何も入ってこなくて途中から何を言っているか分からなかった。私の精神は深い海の中に沈んでいった。気が付いたら、朝になっていた。あの後の事は覚えていない。後でママや先生に聞いたら、私があの後気絶したので、退院してから改めて事情聴取を行う事になったらしい。そして、退院して事情聴取を行ってから2週間がたった。
私は今、宇宙人のような
「はぁぁぁぁぁ!!」
「グオオォォォォ!」
「消えて無くなれ!」
そう言って私は放った。
「フールミネ!!」
「ギャァァァァ!!」
人ではない何かは黒い煙になって消えた。
「ふぅ~。終わった~」
この二週間でこれで14回目だ。要は、1日1回襲われている。そして、今使ったのは
「は、遥翔!?」
「あ、来架。大丈夫だった?」
この眼鏡をかけた少年は幼馴染の
「だ、大丈夫なわけないでしょ!こ、殺されるところだったのよ!というかあれは何なのよ!」
「ま、まぁまぁ落ち着いて。まずは深呼吸。深呼吸」
言われるまま、深呼吸をした。
「ス~、ハ~」
「どう?落ち着いた?」
「ありがとう。落ち着いたよ。で、まずは、あれは何だったの?」
「あれはね、〈
目が笑ってなかった。
「ごめんなさい」
私はすぐに謝った。
「よろしい。じゃあ、続きを話すね。それで、その〈ネフ〉を倒すために僕らの組織が戦っているんだ。そして、僕らの組織の名は〈
「そ、それで?私は記憶を消されるの?」
「うーん。本当はそうしなきゃいけないんだけど、こっちに来る?」
「きょ、拒否権は」
「あるお思う?」
「で、ですよね~」
そして、私はアジトに連行された。
♦♦♦♦
スペーロのアジトに着いた。驚いたことに、遥翔の部屋のクローゼットに転送装置がついていて、そこからアジトに行けるようになっていた。
「やあみんな。ただいま」
「「「「おかえり!」」」」
四人が言いながらやって来た。
「遥翔、スペーロの人たちって五人しかいないの?」
「いいや、ここはスペーロの日本支部だよ。人数は僕をあわせて六人。本部はアメリカにあるんだ。それで、スペーロの人数は約2000人いるんだ」
「どうやって現地まで行くの?」
「来架がさっき使った転送装置を使って行くんだよ。転送するところを変えれば、日本中どこでも行けるからね」
「そうなんだ!」
「そろそろよろしいやろうか」
「あ、うん。そうだね。みなさんのことを来架に紹介しないとね」
「うん。でも、まずは私からやるよ。私の名前は絃世来架。十歳です。遥翔の幼馴染です。よろしくお願いします。」
「ほんなら、まずは、うちからやるわ。うちの名前は
「じゃあ、次はオレの番だな。オレの名は
「次はボクの番だね。ボクの名前は、
「あたしの番だね。あたしは
「これで全員ですか?」
「ちゃうで~。イスカ。」
霧島さんが呼ぶとすぐに機械の音声が聞こえてきた。
〈ハイ。アカリサン。キョウハドンナゴヨウデスカ?〉
「新しい子ぉに挨拶や」
〈ワカリマシタ。ワタシハイスカ。スペーロニホンシブセンヨウAIデス。イゴオミシリオキヲ〉
「私の名前は絃世来架。よろしくね。イスカ」
「そういえば、イスカあんたのところのマスターはんはどうしたん?」
〈マスターハイマシュウシンチュウデス。マスターヲオコシニマイリマショウカ?〉
「お願いするわ~」
〈オマカセクダサイ〉
と言った後、声が聞こえなくなった。
****10分後****
白衣を着た男の人が現れた。
「やあ!諸君。おはよう。それで、新しい適応者君はどこかな?」
「ヒィ!」
私は小さな悲鳴を上げて遥翔の後ろに回り込んだ。いや、だって怖いよ!目が血走った状態で探しているんだよ!?
例えると、うしおととらの白面の者を思い出してください。知らない人はググってね。
いや、あなた誰よ!
作者です。
メタいわね。
焔華さんがその
「痛っ!痛いじゃないか焔華」
「小さな子どもを怖がらせるんじゃないよ。
「えぇ!怖がらせてたのか。」
私を見つけて、優しく自己紹介をしてきた。
「ごめんね。僕は
「私は絃世来架です。よろしくお願いします」
そのまま焔華さんを見た。
「そうだよ。こいつの幼馴染だよ」
「へぇ~」
「なんだい」
「何でもないですよ~。あ、適応者ってどういうことですか?」
「じゃあ僕が説明するね。実はここに来るときに言ったことは嘘なんだ」
「記憶を消すってやつ?」
「うん。それでね。本当は来架が適応者になったからなんだ」
「それってもしかして―――――――ネフが見えたから?」
「お!正解。ネフが見えることは能力が使えるってことなんだ」
「なるほどね。それで適応者ってわけなのね」
「そういうこと」
「それで、何をすればいいの?」
「髪の毛1本で能力が分かるんだ」
「分かった」
髪の毛を稲葉さんに渡した。
「よし!じゃあ鑑定しようじゃないか!」
「「「「「「うざい!」」」」」」
「え~。ま、いいや。能力が分かったら、伝えるよ」
自室にもどっていった。
しばらくしたら、戻ってきた。
「来架ちゃんの能力が分かったよ」
「私の能力は?」
「能力の名前は〈
「チートみたいな能力だな」
「使い方を見誤らないようにしないと」
「そうやな。うちや尚弥ほどじゃないにせよ能力のコントロールは必要やな」
「私、頑張ります!」
****
あの日から5年は過ぎた。彼女はネフの大本を倒し、地球を救った英雄だ。しかし、その代償はとても大きかった。
「先輩方いままで見守っていただいてありがとうございました!・・・じゃあねみんな!」
彼女は踵を返して走り去った。彼女の見ていた所え移すとこんな言葉があった。
『霧島朱莉
透柄尚弥
永瀬鏡花
不知火焔華
稲葉威兎
桜井遥翔
ここで眠る』
そう。かつて一緒に戦っていた仲間はもうこの世にいないのだ。
彼女は生きる糧を失っていた。それも、自殺をする勢いで。しかし、世間が、国が、世界が彼女をそれを許さない。そのため、英雄となった。然らば、あの手紙が来るのも必然的に道理だと頷ける。そして、彼女はその手紙を開き、冒頭へと移る。
設定を書いてから本編に行くのだと思います。今回はいろいろ遊びすぎたかなって思いました。これからもよろしくお願いします。