問題児たちと青年が異世界に来るそうですよ? 作:伊達 マイム
ーsaid eiji onー
目が覚めたら赤ちゃんになっていた。今の状態に少し驚いたけど、転生ってのはこんな感じなのかと思った。そして、考えた。ユグドラシルの話なら、静謐ちゃんと早く会いたいけど、まだその時じゃない。時が来たら会いに行こう。
****10年後****
俺は今十歳になった。これまでにいろんなことがあった。まず、家族が1人増えた。六歳下の妹ができたのだ。名前は森野華夜で俺の可愛い妹だ。次に、時間までまだ早いけど、転生した静謐ちゃんと連絡を取ろうと思って念話を使ったけど、反応が無かった。どうやら、魔法の範囲外のようだ。少し残念だったけど、やっぱりまだ早いようだ。
そして、俺の能力が1つ増えていたことだ。これは、本当に驚いた。その能力はよく分からなかった。この前、
1度その能力が発動したんだが、後は何をしてもうんともすんとも言わない。その時は高熱で意識が朦朧としていてよく覚えて無かったんだ。まあ、誰もいなかったのはよかったかな。誰かに見つかったら何をされるかわかったもんじゃないしな。と思っていたのだが、妹に見られてました。終わったなと思っていたけど、逆に喜んでいた。まだ幼いからよく分からないけどすごいと思っているのかなと考えたけど、そうではないらしい。実は妹にも能力があってそれを隠していたらしい。その話を聞いて、ラストエンブリオに俺の妹が出てくるのかと思った。それは置いとくとして、能力を見せてもらった。なんと、精霊を通じて魔法を放っていた。その時に見せてもらった魔法はメルトダウンという魔法である。精霊の名前がシルフィードで風の精霊であると言われた。
精霊には属性が9つあり、基本的な風、火、雷、土、水、木。相互関係にある光と闇。そして、弱点と有効な属性がない無属性の9属性である。また、シルフィードは風の精霊の中で一番上の精霊らしい。さらに妹は、すべての属性を使役していると言う。それぞれ、火の精霊イフリート、雷の精霊イリア、土の精霊ドノーム、水の精霊ウィンディーネ、木の精霊ドリアード、光の精霊フェイリス、闇の精霊スプリガン、無の精霊マスクウェルである。そして、すべてその属性の
俺はその説明を聞いて、ご都合主義ありがとうございます!って言いたくなった。まあ十六夜よりチートの俺の妹が弱いわけがないと思っていたからそこまで驚きはしなかったけど、既に
****2年後****
両親が死んだ。当時は俺が修学旅行中でいなくて、妹も友達の家にお泊まりで家には両親しかいなかった。その夜家が燃えた。放火だった。犯人は捕まらず、事件は迷宮入りになってしまった。お通夜の時両親が死んだ後に初めて妹は泣いた。さっきまであんなに元気だった妹が親の死を実感して泣いたのだ。俺も柄にもなく泣いていた。後で知ったのだが、父さんが外交官で人に恨みを買われていたらしい。
俺たちは親戚たちにたらい回されて結局、施設に入ることになった。その施設に名前は、「希望の丘園」。
「ここが新しく俺たち兄妹の家になる場所か」
「そうだね!お兄ちゃん!」
そう言いながら、叡士に抱き着いた。
「おう。じゃあ、まずは荷物を置きに行くか」
「うん」
「とまあ部屋に荷物を置いたわけだが、どうする華夜、俺は園長さんのところに行くけど」
「ここの子たちと遊びに行く!」
そう言って部屋を飛び出していった。さてと、そろそろ園長に会いに行きますかねと思いながら、部屋を出ようとしたとき見知った気配を感じた。そして、俺にぶつかり、そのまま抱き着いた。
「ただいま」
と身を離して笑顔で言った。彼女は泣きながら笑顔でこう言った。
「おかえりなさい」
ーsaid eiji offー
-said ??? onー
私が目覚めたとき赤ちゃんの姿になっていた。
「(えええぇぇぇぇぇ!!)おぎぎぎゃゃゃあああぁぁぁ!!おぎぎぎゃゃゃあああぁぁぁ!!」
「あらあら、元気な赤ちゃんね。この子の親はどうして捨てることができるのでしょう?ねえ、ミスター」
「そうだな。本当に許せないよ。どんな事情があるのか分からないけれど、子供を捨てるっていう所業をする親のハラワタを燃やしたい気分だよ本当に」
「ええ、本当に。あ、そうだわミスター。児童養護施設を立ち上げましょうよ。皆さんと一緒に」
「作るか。施設を」
こうして「希望の丘園」ができた。
****12年後****
あれから十二年の歳月が経った。いろんなことが起こった。まず、私に家族が増えた。私からしてみれば十分子供なのだけれども、実年齢より大きい子どもたちと小さな子どもたちと一緒に暮らすようになった。次に、この世界のがどういう世界なのかということが分かった。この世界は一見普通の世界だけど、偶に能力を持った子どもが生まれてくる世界だった。しかし、能力を持ったまま生まれた子どもは世間から拒絶されているという世界だった。
そして、私の毒の効果が切り替えが可能になったこと。それが分かったとき、声を上げて喜んだ。それと同時にエイジがいない寂しさが心に来た。その日の夜
「寂しいよ。エイジィ」
と呟き、深い意識の中に堕ちた。
ある日、この園に新たな子どもが来た。兄妹で兄は私と同い年らしい。どんな子なんだろう?と思いながら洗濯物を干していた。
「仲良くなれるといいな」
そんなことを言いながら、作業をしているとあの人の気配を感じた。
「っ!」
まさかと思いながらも体はその気配に向かってかけていた。
「(あの人が――――――エイジが来てくれたの!?)」
そして、その人に抱き着いた。その人は私からその身を離して
「ただいま」
と笑顔で言った。
(ああ、やっぱり私、静謐のハサンもといセツノ・ハイサヒンはエイジのことが好きです。)
と感極まって泣いていたけれど、笑顔を見せなくちゃと思い、泣きながら笑顔で言った。
「おかえりなさい」
ーsaid setsuno offー
-said eiji onー
その日の夢の中でユグドラシルに会った。
「再会できたようじゃの」
「おう。ってかあんときに場所も教えて欲しかったよ」
「分かっとらんのう。そんなことをすればせっかくの感動が水の泡になってしまうではないか」
「んなこと言うけどよ、まさか福岡にいるとは思わないだろ?千葉との距離が1000km以上離れてるからな。道理で念話がかからないと思った」
「まあそう言うではない。グッときたろう?」
「まあな」
「お、照れてるのう。照れてるのう」
ウ、ウゼェ
みたいなことをしてたら、時間がきた。
「そろそろお主が覚める時間じゃの」
「そうか。もう時間か」
「そう悲観することではない。また会えるじゃろうて」
「分かった。またな」
「またなのじゃ」
すると、意識が遠くなっていった。気が付くと朝になっていた。目の前には静謐ちゃんもといセツノと華夜がいた。
「あ、起きたんですね。エイジ、おはようございます」
「おはよう。セツノ」
「お兄ちゃん!おはよ!」
「おはよう。華夜」
****5年後****
俺とセツノは十七歳になった。もうすぐ原作が始まると思うとワクワクする。ワクワクし過ぎて妹に引かれている。
「もうすぐだ。ク~っなんかくるものがあるな」
とつぶやいていたら、突然、どこからともなく手紙が降って来た。それと同時にセツノが部屋に来た。
「エイジ!突然空から手紙が降って来ました。これは、どういうことですか?」
「ほら、前に言った箱庭の世界への招待状だよ」
「あそこですか。分かりました。いきましょう!」
「華夜には悪いけど、もうちょい待っててくれよ。・・・じゃあ、行くか」
「はい」
と言って、手紙を開いた。
『悩み多し異才をもつ少年少女に告げる。その
そして、二人が消えた。
ああ、そっか4000mのひもなしバンジーをさせられるんだ。見渡すと自分たち以外の人間が
ん?四人?でも、面白そうだ。
「っしゃあ!」
「ヤハハ」
「わっ」
「きゃ!」
「えっ!?」
「はい?」
と
少し妹ちゃんの能力と念話の補足説明です。
風
↙ ↖
木 火
↓ ↑
土 水
↘ ↗
雷
光 ⇄ 闇
無
念話はFAIRYTAILのフェアリーテイルのウォーレンが使うのですが、可能範囲が分からなかったので直径200kmにしました。
後、分かったかもしれませんが、セツノ・ハイサヒンは静謐のハサンのアナグラムです。
とまあこんな感じです。
たぶんあと1、2話くらいで原作に突入します。