ダンジョンで運命を変えるのは間違えているだろうか   作:サントン

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闇派閥との戦い

 ここはオラリオのとある一角、そこは闇より昏く死臭の漂うならず者達の中でも特にタチの悪い連中のたまり場だった。

 

 「おい、アストレアファミリアの生き残りはどうするんだ?あいつら何人か生き残りやがったぞ。もう同じ手が通用するとは思えねぇぞ。」

 

 「疾風が特に厄介だな。新しく五人の入団があったようだし。」

 

 「その五人はフレイヤの子飼いだという話だ。しかもどうやら奴らはフレイヤに泣きついたらしい。下手に手を出したら猛者がでてきかねん。あいつらが本腰を入れたらいささか以上に厄介だ。放っておくべきだろう。」

 

 「だが疾風って一番厄介な奴が生き残りやがったぜ?俺達にとっても邪魔じゃあないか?」

 

 「しかしあいつらは以前ほど我等の邪魔ではない。手をだせそうな雑魚に関しても常に疾風か不死身が護衛に付いていることだし見逃してもかまわんだろう。」

 

 「おいおい、お前らいつからそんなに弱腰になったんだ?お前らが何もできねぇで震えてるんだったら俺が始末をつけてやるよ?手伝ってやるぜ?」

 

 これは突然あらわれた黒髪短髪の男の台詞だ。男は目が吊り上がり大きな体も相まって凄まじい威圧感を出している。男はレベル5だった。男は時折ふらりとあらわれ金で物事の解決を請け負っていた。

 

 「<悪鬼(デーモン)>ハンニバルか。俺達は手がだせねぇ。あんたは一体どうするんだ?」

 

 「簡単だよ。ダンジョンの誰も見ていないところで魔物の餌になってもらう。疾風と不死身がバラけた状態でやりゃあ問題なく消せるぜ?」

 

 「お前がやってくれんのか。どういう風の吹き回しだ?」

 

 「なぁに簡単なことだよ。いつも通りさ。地獄の沙汰も金次第さ。お前ら俺に金払えよ。」

 

 「………いくらだ?」

 

 「合わせて二千万ヴァリスだ。まさか高いとはいわねぇよな?」

 

 「おい、二千万も払うくらいならほっといた方がいいんじゃねぇか?」

 

 「いや、これさえ払えば憂いが絶てるんなら………。」

 

 「馬鹿な、俺達ゃあ出すきはねぇぜ。」

 

 相談しあう彼ら。彼らはしばらく話し合いやがて一つの結論を出す。

 

 「………金を払おう。確実に消してくれ。」

 

 「んなら前もって準備が必要だ。前金に半分払いな?」

 

 「どうせたいした準備なんかしねえ癖に、足元見やがって。少し時間が必要だ。」

 

 「オーケー、二週間後にまた来るぜ。せっかくだからその間ついでに奴らの行動の確認をしといてくれ。」

 

 「おい、テメエ!」

 

 「ふざけたことぬかしやがって!」

 

 「なんだなんだやめとくのか?二千万は出血大サービス何だぜ?疾風にお前ら手がだせねェんだろ?」

 

 「ちっ、足元見やがって。」

 

 「受けた仕事はきっちりやるよ。お前らはガタガタ震えて待ってんだな。」

 

 悪意はうごめいていた。

 

 ◇◇◇

 

 「それはある昼下がりの事だった。」

 

 ここは麗らかな春の日差しが緩やかに差し込む町並み、カロンとリリルカはゴブニュファミリアにカロンの盾の新調に来ていた。リューはホームで新人の戦闘指導だ。

 

 「どうしたんですか、カロン様。いきなり変なことを言い出して?」

 

 「いや特にたいした事ではないよ。いつだって装備の新調は心踊るものだろ?」

 

 「まあ否定はできませんが………。あなたは相変わらず子供ですね。」

 

 「リリルカには言われたくないな。」

 

 彼らは鼻歌交じりにゴブニュファミリアへと向かっていた。珍しくリリルカも上機嫌だった。

 

 ◇◇◇

 

 「七百万ヴァリスです。」

 

 「じゃあこれで。」

 

 「はいちょうどいただきます。」

 

 金を払い外へ出る二人。

 

 「結構金かけてるんですね。」

 

 「まあ防具だからな。鎧も結構高いし。俺は武器にはあまり金かけないからな。昔から盾役だったし。スキルが発現してますます守り役になったし。」

 

 「じゃあダンジョンに向かいますか?リリもランクアップのために頑張ります。」

 

 「リリルカと出会ってもう半年にもなるのか。」

 

 悪意が迫っていることに二人は気づいていなかった。

 

 ◇◇◇

 

 「リリルカも以前に比べれば言いようのないよう強くなったな。」

 

 「まあ姿がアレなのに目をつぶれば格上の敵を倒しているわけですしね。」

 

 ここはダンジョン十四階層。リリルカは普段この階層で鍛練を行っていた。

 

 「カロン様は魔法は持ってらっしゃらないのですか?」

 

 「持ってないな。俺にそっちの才能は皆無みたいでな。リリルカの勝ちだな。」

 

 「カロン様はゴリゴリの前衛ですからね。魔法がなくても戦えるのはうらやましいです。」

 

 「良し悪しだよリリルカ。ーーーっっ。」

 

 突然ダンジョン内にガキンという鈍い音が鳴り響いた。リリルカは見ていた。カロンの後ろに唐突に巨大な男があらわれ彼を鉄柱で殴るところを。

 

 「まずは一匹目だ。後は雑魚だな。」

 

 ハンニバルはカロンを先に消すことに先に決めていた。疾風の二ツ名を持つリューは逃げられる畏れがあると考えての事だった。

 

 「リリルカ、逃げろっっ。フレイヤの下へ逃げ込め!!」

 

 「あぁん?お前何で死んでねェんだ?間違いなくクリーンヒットしたと思ったが?」

 

 頭部から大量の血液を流しながらも息のあるカロン。彼は大きなダメージを受けながらもリリルカに指示を出す。

 

 「リリルカ、切り札を使え!逃げて報告に徹するんだ!」

 

 「カロン様が死んでしまいます。二人で逃げましょう!」

 

 「団長命令だ!」

 

 敵はダンジョンの出口側に構えている。リリルカとカロンは分断されていた。ハンニバルとしては二人を逃すつもりはなかった。

 敵が動けなかったのはリリルカのおかげだった。レベルが上がりより強者になるに従い冒険者は慎重になる。得体の知れない魔物に化けたリリルカとやらの切り札を警戒したのだ。ハンニバルはリリルカの切り札とやらを見切ったうえで危険なく彼らを処分するつもりだった。しかしその判断が裏目に出る。

 

 ーーこの状態で逃げられるとでも………?おいおいマジかよ?それが切り札って………ちっ、逃げられるか。

 

 「カロン様、急いで助けを呼んできます!」

 

 小型のドラゴンに変身したリリルカ、彼女は縦穴に向かって飛翔し、ハンニバルは自分の判断ミスを悟る。実力が高いカロンではなく得体の知れないリリルカを先に消すべきだったのだ。リリルカはあっさり逃走に成功した。

 

 ーーこいつは確実に消す。こいつはレベル3、俺より格下だ。しかしどういうつもりだ?なんでこの危機的状況でこいつ笑っていやがる?

 

 ハンニバルがリリルカに気を取られている隙にカロンは立ち上がる。彼はニ、三度首を振りハイポーションを飲むと笑った。相手を馬鹿にするように。挑発するかのように。

 

 「何だかかって来ないのか?怖がりなのか?見た目だけは強そうなのに?かかってこいよ黒い臆病者(ブラックチキン)。お前は何のために喧嘩を売ってきたんだ?顔を覚えたからここで逃げても狩られるだけだぜ?」

 

 ◇◇◇

 

 カロンは内心で相手の実力を正確に算出していた。

 

 ーーリュー以上の攻撃に俺が倒されなかったことを合わせて考えればパワータイプのレベル4相当の膂力。他に特長があるならレベル5ってところか?不意打ちのダメージはでかかったが堪えられたのは幸運だった。どれだけ稼げるかわからんが援軍を待つ以外に選択肢を取れない。

 

 内心で分の悪さを理解しつつカロンはどこまでもわらう。

 一方ハンニバルは相手の真意をはかりかねていた。

 

 ーー時間稼ぎか?しかしこいつが得体が知れないのは確かだ。不意打ちの一撃を頭部に喰らったにも関わらず立ちやがった。耐久特化にしてもおかしい。まさかレベルをごまかしてやがんのか?

 

 「おいおい臆病者、どういうつもりだ?何故つったってんだ?怖いからって今更お家にでも帰るつもりか?不意打ちに失敗しましたー僕にはもう何もできませんーってか?いいか?予言してやるよ。ここで逃げても向かってきてもお前はもう助からねぇよ。さっさとかかってこいよ?いつまで突っ立ってんだ?俺だってひまじゃねェんだよ?」

 

 どこまでも挑発にかかるカロン。戦闘に於いても黒いスキルは凶暴性を発揮する。彼の不敵な性格と黒いスキルが相まって相乗効果を起こしていた。精神を揺さぶられハンニバルは混乱し打つべき手を取りあぐねていた。

 

 ーー攻撃はしてこねぇ。武器を持ってやがらねぇ。盾だけだ。何なんだ一体。カウンターのような切り札でも持ってやがるのか?俺は攻撃をするべきだ!だってのに厭な感じが拭えねぇ。逃げたチビは助けを呼ぶのにどれくらいで戻って来る?クソッ!

 

 考えれば考えるほどドツボにはまるハンニバル。レベル3相手の低難度の仕事のはずが徐々に彼には難解なものに思えていった。彼はその思考がおかしいことに気付かない。

 

 「おいおい、なんでかかって来ないんだ?わかってんだろ?俺達がフレイヤファミリアと懇意だって。ここから帰ったらお前、オラリオで手配書が出回るぜ?フレイヤ様肝いりの?わかってないのか?そういえば臆病者(チキン)だったなお前。スマンスマン。鶏頭だったのを忘れていたよ。」

 

 さらにカロンは挑発する。

 彼は挑発で敵の動きが単調になるのを目論んでいた。単調な攻撃にタケミカヅチ直伝の合気道は強大な効果を発揮する。時間を稼ぐ以外に取れる手のない彼は合気に一縷の望みをかけていた。しかし彼の挑発とは真逆に敵は警戒を強めていく。

 

 そしてカロンも己のスキルを知らないためまた困惑していた。

 

 ーーどういうことだ?時間を稼げるのは俺にとって好都合だが相手の方がレベルが上なのは確実だ。何故奴は攻撃して来ない?

 

 しかし困惑しながらも、わからないことを気にしすぎても無意味だとばかりに彼は挑発を続けていく。

 

 「なあ、なんとかいわないのか?臆病者?闇派閥は臆病者の巣窟か?時間はいつまであるんだ?じきに援軍がくるんだぜ?お前はケツに火が付いてんだよ!」

 

 ハンニバルの脳内には一時撤退まで浮かぶ。しかし彼は金をもらっていて、相手は間違いなくいままでより警戒して来るはずだ。

 

 ーーこの仕事を請けたのはまさか間違いだったのか?

 

 そう考えながらもハンニバルは覚悟を決めて突進する。

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 

 その頃リリルカはダンジョンを逃走していた。

 

 ーーはやくはやくはやく

 

 リリルカは焦っていた。

 

 「アアン?なんでこんなところにインファントドラゴンが飛んでやがる?」

 

 「っっっベート様ッ、助けて下さい。カロン様が襲われているんです。」

 

 「オイテメエか、なんで裸なんだ?」

 

 「今はそんなことどうでもいいんです。お願いします、カロン様を助けて下さい。」

 

 「………どこにいやがるんだ?」

 

 「十四階層です。」

 

 「テメエはどうすんだ?」

 

 「今からリュー様達を呼んできます。」

 

 「チッ。」

 

 ベートはそうつぶやいて走り出した。

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 「おいおいおい、こんなもんか?闇派閥てのはたいしたことないなあぁ臆病者達(チキンズ)に改名をしろよオラリオのゴキブリ共が!」

 

 カロンはどこまでもわらっていた。相手のパワーは圧倒的でスピードも上。相手が攻撃を5発入れそのうち一発を腕を掴んで合気で地面にたたき落とす。分が悪い戦いだ。一撃が重くこちらの反撃はほとんどダメージにならない。

 

 しかしハンニバルは困惑し続けていた。相手の実力はこちらが当初予想していた能力の範疇。ただし耐久のみが異常に高い。このまま続ければこちらの勝利は動かない。 

 

 ーー全力が出せていない、なぜだ?

 

 ハンニバルは知ることができない。彼の精神は不可視の黒い鎖にすでに雁字絡めにされている。カロンの言葉を聞けば聞くほどその鎖はさらにどんどん数を増す。迷いは鎖を生み鎖は迷いを生み出す。魂の枷は見えないところで加速度的に増えていく。

 

 この戦場においてカロンの黒と白のスキルは2つのレベル差がありながらなおもカロンに時間稼ぎを可能にする。

 

 ーー俺は一体何をされているんだ?こいつはレベル3のはずだ?一体何が起きてるんだ?こいつに手を出したのは間違いだったとでもいうのか?攻撃する度になんかされてんのか?

 

 そしてその思いは彼の攻撃を躊躇させることにつながる。レベル5の圧倒的強者はレベル3が出す毒と糸に絡めとられていた。蜘蛛はゴキブリの天敵だ。

 

 「おいおい、腑抜けた攻撃してくれんじゃあねえか?どうしたんだ?どんどん攻撃が弱くなってんぞ?そんなに怖いのか油虫?」

 

 しかしカロンもダメージがだいぶ蓄積されていた。もともと無理をする予定はなかったのでポーションも先ほどの一本しかなかった。

 

 ーーさてさていつまでもたせられるやら。援軍の到着まで持ちこたえられるかね?

 

 ガキッッ!!

 

 「ぐっっ………。」

 

 カロンもハンニバルも予想していなかった存在が戦場にあらわれる。

 

 「オイ、テメエ。ずいぶんいためつけられてんじゃねぇか?テメエは俺のサンドバッグだ。雑魚に手間取ってんじゃねぇよ。」

 

 「おお、助けてくれるのか。さすが凶狼だ。いいところに来てくれる。相手はおそらくレベル5、だと思ったが、、、。」

 

 すぐにハンニバルが復活して攻撃して来る。カロンが前に出て盾で受ける。ベートは魔剣の力を武器に相手の首を刈るように蹴り飛ばす。ハンニバルは壁に激突した。

 

 「何だあいつ?テメエよりかたいんじゃねぇか?パワーとスピードはレベル4くらいか?」

 

 「おそらく耐久に寄せたレベル5だ。魔法は使って来ない。なぜだか理由はわからんが戦うほど力とスピードを落としていった。」

 

 「ア゛、どういうことだ?」

 

 「さあな、ほら来るぞ。」

 

 ベートが来て余裕のできたカロンは相手の鉄棒を盾で受け止め、逆手で相手の腕を掴む。相手の困惑して後ろに引く動きを合気を上手く利用し足を刈る。ハンニバルは背中から床にたたき落とされベートが喉を踏み潰す。彼らはしばしばどつきあうこと(ベートが一方的に)によって互いのことを理解していた。なおも二人の猛攻は続く。カロンが攻撃を一手に引き受けベートがスピードの乗った連激を繰り出す。少しずつ能力を落とされたハンニバルは困惑も相まってうまく対応できない。ハンニバルは反撃を封じられカロンの挑発はどこまでもハンニバルの強さを削り落とす。

 

 ーー完璧に想定外だ。撤退する。

 

 相手の高度な連携に余力を残しながらも撤退を決めるハンニバル。しかしそれは彼にとって数多い失態の中でも最大に近いのものだった。

 

 「おいおい、まさか逃げる気か?もっと早く決めるべきだったな。今更逃がすつもりはねぇぜ?弱ったゴキブリは叩き潰さねぇとな?」

 

 黒い鎖は敵の逃走を許さなかった。それは罪人を決して逃がさない。

 止めとばかりに挑発するカロン。相手の逃げ腰や精神的不安定さも相まって鎖は最大の効果を発揮する。黒い鎖は敵の弱気に反応し、不可視の黒い鎖によりハンニバルはもはや指一本動かせないような錯覚に陥る。

 

 「オラッっ!!」

 

 ベートも逃がすつもりはない。敵の顎を蹴り抜き、ハンニバルは思わずタタラを踏む。そこをカロンが巨大な盾を相手の頭部にたたき付ける。さらにベートが相手の股間を蹴り上げる。カロンが相手の髪を掴み強制的に立たせ、ベートが正面から体重をのせた蹴りを相手の顔面目掛けて蹴り抜く。

 もはや戦いとは言えず一方的な蹂躙の様相を呈していた。

 

 ◇◇◇

 

 ーーどうか無事でいてください。

 

 リューは走っていた。走るのが大好きだなとか言ってはいけない。

 リューはリリルカに凶報を齎されていた。リューはカロンを助けるべく急いでダンジョンを踏破していた。

 

 「おお、何だどうした?リューか。助けに来てくれたのか?」

 

 「カロン、よかった無事だったんですね。」

 

 「オイ、俺はもう行くぜ。」

 

 「ああ、助かったよ凶狼。今度礼がしたい。是非ウチのファミリアに招待させてくれ。」

 

 「チッ、テメエどうせその場で俺を引き抜こうとすんだろが!礼だってんなら勧誘するのをやめやがれ!」

 

 「それは聞けん話だな。」

 

 「一体何が?」

 

 カロンは隅を指差す。ボロボロの人間が倒れていた。

 

 「闇派閥の人間だ。このまま引きずってガネーシャに引き渡す。今日のMVPはリリルカだな。凶狼を呼んできてくれたみたいで助かったよ。」

 

 ◇◇◇

 

 「ねぇ、カロン何があったの?あなたステータスがめちゃめちゃ伸びてるわよ?特に耐久が馬鹿みたいな伸び方をしてるわ。」

 

 「たいしたことないよ。俺がやったのはただのゴキブリ退治さ。」

 

 「そうは言ってももうランクアップ寸前よ。まだ前回のランクアップから半年程度だわ。このままじゃ注目の的になるわよ。」

 

 「仕方ないだろ。リューの特訓もしてるんだし。」

 

 「リューに打たれて耐久が伸びてるの?それは何とも言いづらいわね。」

 

 ◇◇◇

 

 「カロン様、リリは心配しました。助かったようで何よりです。」

 

 「リリルカが助けを呼んできてくれたおかげだな。時にリリルカは町中はどうしたんだ?全裸で走り回ったのか?」

 

 「やめてください!リリは万一の為にバックパックに予備の服を入れています。断じてストリーキングなんて行いません!」

 

 「スマンスマン。それにしても変身できて助かったな。リリルカの有用さが証明された。俺の高い金を支払う価値があるという言葉を証明してくれたわけだ。」

 

 「一重にリリの努力の賜物です。」

 

 「そうだな。このまま努力を続ければいずれ目的も達成できるかもしれないな。」

 

 「はい!」




ハンニバル最大の失態の一つはリリルカを最初に消さなかったことです。白いスキルは護る対象が存在することで発動するのでリリルカが死んだ場合護ることを失敗したことになり発動しません。
それとブラックチキンは正確には烏骨鶏のことです。

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