ダンジョンで運命を変えるのは間違えているだろうか   作:サントン

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ロキファミリアとの死闘(後編)

 「通して下さい!我々のファミリアの一大事だ!私はもう仲間を失いたくない!」

 

 「通せるわけないだろ!あんたは確かに変人のいったとおり美人だが………。これ以上許可がない奴を通してやるわけには行かない!」

 

 「美人?何の話ですか?そんなことよりアストレアファミリア存亡の危機なんです!」

 

 「待てよ、いくら変人でもまさかウチの本拠地で暴れたりはしないだろ。頭を冷やせ!」

 

 新しい闘いが繰り広げられていた。

 

 ◇◇◇

 

 「ロキはいつも自室にいる。ベートさんは多分鍛練場。」

 

 「そうか。時に剣姫はロキファミリアは好きか?」

 

 「アイズってよんで。」

 

 「そうか。アイズはどこか他のファミリアに移籍することを考えたりはしないのか?」

 

 「?考えたことない。」

 

 「自分、ウチのホームで何アイズたんの引き抜きをおこなってんねん!」

 

 後頭部を叩かれるカロン。ロキはアイズと話をするカロンを見つけていた。

 

 「神ロキか。神酒の失敗作だが手土産を持ってきた。お義母さん、お宅のベートさんをウチに下さい!」

 

 「誰が義母さんや!第一ベートは断ったはずやろ?いつまでつきまとっとんねん!前に来たときもエライしつこかったし。」

 

 「ロキ………ベートさん、他のファミリアに行くの?」

 

 小首を傾げるアイズ。

 

 「アイズたん、大丈夫や。ベートはどこかにいったりせえへんで。」

 

 「そこを何とか!ベートは俺が必ず、、、俺が必ず幸せにする!」

 

 「お前はやかましいっちゅうねん。大体お前どうやってはいったんや?門番には通すなっていったはずやで?」

 

 「あなたの大好きなアイズが入れてくれたよ。アイズの顔を潰したくなかったら話を聞くがいい!」

 

 「お前はホンマなんなんや?何でベートに付き纏うんや?」

 

 「ベートが素晴らしいからに決まってるだろう!ベートは優秀な人材だ。どうしても引き抜きたい!」

 

 「ベートが優秀なのは同意してもかまへんが………。かわいいだけによそにはやれんな。」

 

 「しかし神ロキよ、ベートの居場所はベートが決めるべきだろう。」

 

 「だからベート本人がいやがっとるっちゅうねん!」

 

 「しかし神ロキ、俺達に交渉する権利はあるはずだ。神がそれを門前払いにするのはおかしいのではないか?」

 

 「それはそうかもしらんけど、ベートはいやがっとるんやで?お前がいつもしつこく付き纏って来るって………。」

 

 「俺達はベートに最初にあったときベートが俺達の仲間にいきなり襲い掛かって来たんだぞ?話し合いの分俺達の方が平和的で理知的ではないか?」

 

 「ゥッ………。それは………ホンマみたいやな。」

 

 「ロキ、ベートさんは他の所に行くの?」

 

 「大丈夫や、アイズたん。ベートはウチがどこにもいかせんからな。」

 

 「ところで神ロキよ、あなたのファミリアは客人に茶の一つも出さないのか?俺は土産を持ってきたぞ?」

 

 「じゃかあしい!」

 

 ◇◇◇

 

 いっぽうその頃------

 

 「いい加減にしろ!いくら交渉しても無駄だ!俺達は誇り高きロキファミリアの門番だ!決して通すわけには行かない!」

 

 「お願いします!ファミリアの命運がかかってるんです!今度ドラゴンの背中に乗せてあげますから!」

 

 「何をわけのわからないことをいってるのだ!変人は部下も変人なのか!」

 

 「なっっ、訂正してください。私は変人じゃない!」

 

 「ええい、黙れ!変人でなければあんなストーカーの下で働けるものか!」

 

 終わらない闘いが繰り広げられていた。

 

 ◇◇◇

 

 

 

 カロン達三人はロキの私室に移動していた。三人とはもちろんカロン、ロキ、アイズである。

 

 「でその中でも抹茶小豆クリーム味が特においしいの。」

 

 「そうなのか。今度買って食べてみるかな。」

 

 「アイズたん………。」

 

 「ロキ、カロンは悪い人じゃないよ。」

 

 「その通りだ!」

 

 「やかましい!」

 

 「ところでアイズよ、俺の所にリリルカという団員がいる。お前と仲良くなれると思うし一度遊びに来るか?歳もお前より少し若いくらいだ。」

 

 「本当?でも私は強くならないといけないから時間がない………。」

 

 「一日二日で急激に強くなったりはできんさ。何ならお前もタケミカヅチ道場に一緒に通うか?」

 

 「強くなれるかな?」

 

 「対人戦では効果があると思うぞ。武器を落としたり壊された時でも闘いつづける事ができるようにもなる。」

 

 「ア、アイズたん。ソイツは変人や。あまり関わりすぎると「ロキうるさい。」アイズたぁん………。」

 

 「アイズが興味があるなら一緒にいってみるか?リリルカも通っているし。」

 

 「いいの?」

 

 「もちろんだ。俺にもじゃが丸君の屋台の案内をしてくれるか?」

 

 「うんっ。」

 

 ◇◇◇

 

 「神ロキ、お邪魔した。」

 

 「もうくんなや。ベートに関してはもう何も言わんから。」

 

 「神ロキ、感謝する。ところでアイズを手放す予定はーー。」

 

 「喧嘩うっとんのか!!!」

 

 ◇◇◇

 

 「リュー、そんなところで何を?」

 

 「カロン、帰ってきましたか。」

 

 「ほら、出てきたんならさっさと帰れ!」

 

 門番は疲れ果てていた。

 

 「カロン、ロキ様との会合はどうなりましたか?」

 

 「ロキは慈悲深く懐が深い。凶狼の勧誘も問題ないそうだ。」

 

 「そうですか。一体どんな卑怯な手を使ったんですか?」

 

 「卑怯とは人聞きの悪い。誠意を持って話せば皆わかってくれるのさ。」

 

 「誠意なんてあなたからもっとも程遠い言葉でしょう。」

 

 「何を根拠にそんなことを?」

 

 「あなたのこれまでのファミリア内での言動です。あなたはリリルカさんをやさぐれさせたり私を歳増扱いしたり………。ロキ様の今日の心労を考えると同情を禁じえません。」




第一Round カロンwinー門番lose 決まり手 アイズ
第二Round リューloseー門番win 決まり手 時間切れ 
第三Round カロンwinーロキlose 決まり手 アイズ
            ベートー不戦敗
                   アイズ最強説

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