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黒空先輩と和解したあと。
俺達は夏休みに入ろうとしていた。
「時雨、海行かねぇか?」
「海?」
唐突に碧斗から放たれる衝撃の一言。
「俺は別に構わないけど・・・。二人で行くのか?」
「何で、せっかくの夏休みに男二人で海行かなきゃならんのよ・・・。彼方ちゃんを誘ってるぜ!」
ああ。彼方も来るのか。それなら、行かないと理由もないか、別に夏休み暇だし。
『じゃあ、僕も行こうかな』
そこに現れたのは黒空先輩。
正直この人と行くとダルすぎる。
「まじっすか・・・? 来るんすか?」
碧斗は少し動揺気味に答える。
まぁ、そうだよなあの件もあったことだし。
承知する方が凄いけどな。俺はどっちでもいいけどさ。
「別にいいんですけど」
『やったー! じゃあ決まり!日付はいつ?』
今日から夏休みに入るから・・・。
「んー、あと2日後とかっすね」
『了解! 派手な水着買ってくるぜ』
そう言って黒空先輩は猛ダッシュでその場を去ってしまった。派手な水着ってなんだよ・・・?と思いながらも見たいという願望も強かった。
「じゃあ、後でな時雨」
「おう。なんか凄い事になったけど、それでも俺は楽しみだよ」
「そう言って貰えると救われた気になれるな。黒空先輩と一緒に行くにしろ、お前が居ればなんとかなる気がしてるんだよな・・・」
それは、どういう意味か分からないけど・・・。
そうだな、一緒にいれば危険の可能性も減るしな。
「さて、俺も水着でも買いに行こうかな」
◇
「というわけで・・・」
俺は暑い中、水着を買うためにデパートへと来ていた。
前に来ていた水着はボロボロになり使えたものは無い。
なので新しい水着を買うことにした。
自分的にはパーカーのやつがいいな、日焼けしなさそうだし・・・。海パンは・・・うん、派手じゃないものにしよう。
ー1時間後ー
いい買い物ができたと言えばできたけど・・・。
高かったな・・・。それだけが心残りだ。
い、いいさ、これで夏の思い出が1つできると思えば!
「あっれー!時雨君じゃん」
「あっ!西山先輩」
そこに居たのは西山先輩。
定期戦以来だなこの人に会うのは。
「なんだよ、気軽ににっしー先輩って読んでくれていいんだぜ?」
「いや、結局は先輩なんだなと、自覚しまして。西山先輩って呼ばせていただきます」
「そっか、そっか!ってか! 俺は先輩として見てなかったのかよ!!?」
「い、いや・・・はは・・・」
「西山先輩こそこんな所で何してるんすか?」
「いや、人待ちだよ」
人を待っている?彼女さんかな?いや、それはないかこの人多分一生童貞だろうし・・・。だすると友達待ちかな?誰を待っているんだろう?
「あっ!西悪いな!コイツが派手な水着買うって聞かなくてね」
『僕のせいにするなよ、宗だって「えっ?海行く行く!!」ってはしゃいで水着選んでたじゃないか』
そこに居たのは黒空先輩と宗さん。は?
「いや、別に大丈夫だよ、こっちは後輩で暇を潰していところだからね」
「こんにちは・・・」
俺が挨拶を交わすと・・・。
「しっぐれくぅーーーーーーーん!!!!!!」
『あれ?時雨君じゃないか?』
だから嫌なんだ、そもそもなんだこの異様なメンバーは?
カオスだな、頭湧いてるのか?西山先輩も先輩だ、|艸゚Д゚| ナヌ!!でこんなやつとらと絡んでいるんだ全くもって分からない!!
『時雨君悪いけど、海に行くの2人追加でーす』
本当にどうなるんだ・・・この夏休み企画。
海に行く会は・・・。