ではどうぞ!
「大丈夫ってどうゆう事だ?」
俺は、彼方に焦るように聞いた。
彼方は顔をこちらには向けず斜め横に顔を向け意外な一言を話した。
「そうだね、話すとするよ私と兄さんの話を・・・」
「「! ?」」
その言葉に俺と碧斗は驚いていた。それもそうだ、黒空先輩の妹?が彼方と言うのだから、確信は持てないが。
「それは? どうゆう事だ?・・・」
「みよじも違うよな? 黒空と白井って?」
「それも含めて話をするって・・・私たちの話を・・・」
◇
私の家族は私の前で死んだ。殺されたのではなく、自殺をした。両親はロープで首吊り。妹はナイフで自分の首を切って死んだ。何で死んだのかは分からなかった。ショックだった。私だけ取り残されて、私だけ孤独になって・・・。
私も死のうとした。こんな、辛いのは嫌だ、ならいっそ死んで楽に・・・。
でも、自殺なんてできなかった。勇気が無かった。
死にたくないという気持ちもなくは無かった。
私はそのまま、母親のおばさんの家に引き取られた。
おばさんの家は田舎で静かだった。家族と暮らしいていた、都会とは違く夜は虫の鳴き声を聴きながら寝ていた。
前の暮らしとはまるで違く悪くはなかった。
ある時だった。おばさんが倒れてしまった。
働きすぎの過労死だった。私の生活費も含めて働いていて暮れたので、生活には困らなかったが、その分おばさんはいつも以上倍の仕事をこなしていた。
おばさんのお葬式のときだった。
誰があの子を引き取る? という話になった。
面倒を見きれないなどで、色々な人に引き取られるのを拒まれた・・・。私ももうダメか・・・と思っていた時だった。
1人の男性が私の頭をポンポンと手で叩き。
「俺の家に来るか?」
と言ってくれた。その人は前の家族のお父さんのお父さんだった。私はその言葉に甘えて、生活を共にすることにした。お父さんは「お前の他にも2人の兄弟が居る」と言っていた。それも、両方私より年上らしい。正直言って前の生活より楽しみだった。
お父さんの家はまたもや都会で、久しぶりに聞いた雑音ばかりだった。家はマンションでかなりの高級感溢れるところだった。言われた通り2人のこれから兄弟になると思われる人物がいた。名前は。
『やぁ! 僕は黒空 春之だよ! これからよろしくね』
「よろ・・・しく」
これが、春之兄さんとの出会いだった。
それともう1人の人物との出会でもあった。
「あっ、えっと・・・・・
私の兄さんと姉さんとの出会いだった。