そんな事より! やってみました。ではどうぞー!
「取り合いず何があったか、教えろ!」
保健室の壁に背中を押したけ、座っていた碧斗に俺は問いただした。碧斗も「分かってる」とだけ言って、俯いていた顔を上げ、真剣に話出す。
「俺は、時雨が購買にお昼を買いに行ったと同時に
なぜ? 探しに行った? とは聞けなかった。大体前の俺と理由は一緒だろ。
「黒空先輩の教室に行ってみて・・・けど居なかった」
教室に居ないのは当たり前だ。なんせ、その時は俺と会っていたからな。
「飲み物を買おうと、1階から2階に降りるという時に・・・」
「はぁ~、喉乾いたなぁ~ 、取り合いず飲み物を飲むッ!」
『あれ? 碧斗君じゃない? お久~』
「! ?」
『そんな、下がらないでよ、とって食うような事はしないからさ~』
俺の感情は一つのだけだった。『怖い』・・・けど、俺は・・・
「黒空先輩・・・お話があります・・・ついてきてくれますか?」
『ん? 別にいいけれど? 手短にね、僕もこう見えて忙しいんだよ、女の子のパンツをチェックしたーー』
ってな理由で、俺は人目のつかない場所に移動した。
話を聞かれたくないのもあるが、一番の理由は時雨や彼方ちゃんに見つかりたくないから、1人でこの人の関係を断ち切る。
「ここら辺でいいでしょう」
大体、人気もなく、ちょっと生徒の声がするくらいだ。
ここなら、良いだろ。
「黒空先輩・・・俺との関係を断ち切ってください・・・」
『へ? それはどう言う事かな? もしかして僕の事嫌い?』
俺はもう、ストレートに言うと決めた。
「はい、嫌いですよ! 中学の時から色々嫌な思い出にあって、終いには高校も一緒・・・」
『・・・・・・』
しばらく、黒空先輩は黙っていた。
「黒空・・・先輩?」
『そうだね、君には確かにいっぱい酷いことをした、それに苦しい思い、痛い思い、悲しい思い色々させた、償う機会をくれとは言わない・・・だからひとつ聞いてもいい?』
まさかれこんなにも喋る人だったとは・・・あまり喋らない人かと思っていた。
「どうぞ・・・」
『もう、取り返しのつかいなら僕はもういっそ、君に色んな思いをさせて上げるよ・・・』
「えーー」
「そこからの、記憶が無いんだ」
「そうか、災難だったな」
「碧斗も気になっていたのか?」
「あぁ、あの時のあの写真に映っていた時は、気がどうかしそうだったよ・・・でも逆にチャンスだと思った」
考える事は一緒という事か・・・。
「取り合いず、お前が無事で良かった、それより今回の
そう、今回の主役、それが彼方なのか、碧斗なのか、このクラスの誰かなのか。今回は俺じゃない事が少し安心しているのか、簡単に考えられる。
「今回のターゲットは俺じゃないな」
碧斗は先程の声よりも明るい声で発言した。
疑問に思う俺の心を悟ったのか得意げに話し出す。
「俺が黒空先輩にやられる時、こう言ったんだ・・・『君は主役にはなれないけれど僕の後輩だよ』ってね、その時はよく分からなかったが今になってやっと分かったよ・・・」
「じゃあ、ひと安心か・・・」
あとは、彼方だけか・・・。
「かなーー」
「私は!」
俺が、彼方に話をかけようとした時だった。俺が喋り終わる前に彼方が声を出した。
「私は! 大丈夫・・・」
その、大丈夫の意味を俺はよくわからなかった。
その時は・・・。