ガーディアンが行く場所 オレは臆病な君を守り続ける 作:孤独なバカ
茅場晶彦の訪問してから1ヶ月半から2ヶ月半に変更
茅場晶彦の訪問から二ヶ月半が経った。ソードアートオンラインのβ版が終わる最終日、オレは隣にいる片手剣使いの男と第10層のボス攻略戦に来ていた。
「ファ~眠い。」
「お前また寝てないのかよ。」
オレは隣の黒い装備を着た奴に苦笑してしまう。このゲームではずっとコンビを組んでいた。いいアイテムをオレとこの男で独占し続けていた。ボス攻略戦のラストアタックボーナスを9階層中オレ3つ隣の男は5つ取っていた。
ずっとこの世界に入ってからずっと思っていたことがある。まずはこのゲームは意外と上級者向けなのだ。その理由の一つにレベルの上がりづらさがある。
レベル上げはどこのゲームでも同じように上がるって言う訳ではない。特にオンラインゲームでは普通のRPGよりも上がりにくい印象はある。
そしてVRの世界ではリアルの自分の強さがあれば強くなる訳ではない。自分の脳の反応速度によって動きが変わる。つまりオレは隣にいる男に一度も勝ったことがなかった。デュアルにしろ脳の反応速度が早すぎる。たぶんこいつはこれから正式版になってもトップ集団に入ることだろう。
「そういえば、正式版でもパーティー組むか?キリト。」
黒ずくめの男に向かって言う。
「まぁいいけど。」
「良かった。さすがにMMOやっているのにソロプレイとかいやだしな。それにオレのスキル振りじゃなぁ。」
「確か、盾スキルと隠蔽、それと片手剣だったよな。」
「あぁそして最近バトルヒーリング覚えたし。この次は重装備スキルでもとると思ってる。」
オレは最前線でタンクとして働いていた。まぁ昔からゲームだったらタンクキャラばっかり使用していたからな。
「オレが支えて、キリトが攻撃するんでラストアタックになったら。」
「早いもの勝ちだな。」
とニヤリと笑いあう。
「んじゃ、始めようぜ。キリト」
「了解。」
ボス部屋に入ると薄暗い部屋に入る。するとそこにはサムライ型のボスが立っていた。
「……カタナスキルか。厄介だな。」
「範囲攻撃持ってるから、気をつけろよ。」階層ボスに向かって走り始めた。
回復アイテムをいくつも使いながらも数時間の死闘のすえオレたちは階層ボスに勝利した。
「お疲れ。」
「あぁ。体力さすがにきついな。かなりレベル上げてたのに。」
最終的のレベルは三十八これは全プレイヤーの中で一番高いらしい。まぁニートみたいな生活しているからな。
体力も回復アイテムも明日にはリセットされる。そう思ったので暴れようと考えたのでキリトを誘ってやり始めたことだったが。
「でもたのしかったよな。」
キリトがこっちを見て言う。
「あぁ」
心地よい疲労感、そして
「なんか、このために生まれてきたって感じだな。」
「大げさだなー」
するとオレはアイテム欄を開く。今回のラストアタックボーナスはオレの元にあるので見てみると
「……?ギルド申請届け?」
「は?ギルドってあの?」
オレは頷き、アイテム欄の説明を見てみる。
正式版ソードアートオンラインのギルドを設立できる
「……は?」
オレは固まってしまう。このソードアートオンラインでは三層にギルド設立できるまで待たないといけない。つまりは
「これぶっ壊れアイテムじゃねーか。」
「どんな効果だったんだ?」
オレはキリトにアイテムを見せると苦笑いしながら。
「ギルド設立したいやつからしたら大金払っても欲しいアイテムだな。」
キリトは苦笑している。
「ギルドか。設立してもいいけどなぁ。」
「そのときはオレも入ろうかな?」
「今はたてるつもりはないけどな。」
ギルド団長か。オレには向いてないし。
「それなら、作るときは誘ってくれ。オレも入るから。」
するとメンテナンスの届け、つまりβ版の終わりの知らせが来る。
「じゃあ、オレは落ちる。また正式版で」
「あぁ、今度会うときは一層ボス部屋だな。」
「んじゃな。」
オレはログアウトボタンを押す。
だけどここまでだったんだ。オレがいや皆が
この世界はゲームだと思ってたのは。