始祖の魔王様に青春を!   作:犬原もとき

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この作品には拡大解釈や作者の妄想によるキャラ補完があります。
そういうのが苦手な方は、他の作品をオススメします_(:3」∠)_


次の召喚キャラは誰にしよう?_(:3」∠)_


何だかんだ新しいのは嬉しい

魔法の威力は、その魔法に込めた魔力の量によって決まる。

スポイト1滴の魔力なら、当然毛程も感じないし、バケツ1杯分なら相応の威力になる。その為、魔法にも十全に威力を発揮出来る魔力量が決まっている。

ブラック企業よろしく、少ない賃金で最大の結果は残せない。

残したとしても、それは仮初。直後に結果以上の代償を支払わさせられる。

例えば腕が吹き飛んだり、相手が強化されてしまったり、最悪死んだり。

また、魔力は生命エネルギーの一種なのか、体力とリンクしている節があり、魔力が無くなると、動けなくなる。

昼間のめぐみんのように。

あの後は大変だった。動けないめぐみんを庇いながら戦うのは一苦労で、痺れを切らしたアクアがジャイアントトードに突撃。ゴッドブローなるものを放つも、打撃に強いカエルに効果など無く、あっさり食べられた。

バカかアイツはなどと呆れている最中に、めぐみんも食べられた。

二人仲良くヌトヌトのネチョネチョになった。

まぁ、その後は面倒くさくなった如水が辺りのカエルにサンダーボルトおみまいし、クエストは終了。帰路についたわけだ。

帰る途中、抱えているめぐみんが「カエルの中って意外と暖かいんですね…」と要らない体験談を話してくれた。

大衆浴所上がりの後、もはや言うまでもなくなったギルドの1画に、僕らは集まっている。

「めぐみんの爆裂魔法が凄いのは分かった。だけどあれは奥の手のようなものだ。他の魔法を使って、如水さんの様に、俺たちを援護してくれ」

「え?嫌です。と言うか無理です」

「はっ?」

めぐみんとアクア以外の声が重なる。

アクア。随分頼んでいるけど会計は個別だよ?僕は払わないし、切国にも払わせないからね?

「私は爆裂魔法しか愛せないのです。爆裂魔法しか覚えていません。なので、爆裂魔法しか打てません」

「そうか!良いパーティーが見つかるといいな!めぐみん!!」

早い!流石カズマくん!

めぐみんが使いにくい上にめんどくさいと感じるやいなや、朝の出会い等無かったかのような切り捨てっぷり!

そこには情の欠片も無い!

君管理職向いてるよ!

「そんな!朝のあの感動的な出会いは何だったのですか!?」

「知らん!そんなものはない!!」

「酷いです!使うだけ使ってポイですか!?」

「おいやめろ!人聞きが悪いだろうが!!」

おーおー、騒いじゃって。

じゃあ僕はカエルの唐揚げとシュワシュワと後野菜の盛り合わせを…。

「そんなこと言ったらマオはなんですか!?殆ど動かなかったじゃないですか!?」

おっとぉ。こっちに飛び火したぞ?

正確には動く必要が無かっただけだ。

スキル歩インドがだだ余ってる僕は、無詠唱と言うスキルを獲得している。

その為、すべての魔法は何も言うことなく使うことができる。

立って、視線を向けて、念じる。

この3つのステップで、魔法が発動するわけだ。

なので、動く必要が全くないのだ。

アークプリースト、アークウィザード両方のスキルを全て取得してこれを会得出来るわけだから、自分の経歴に恐れ入る。流石元魔王だね。

「そりゃそうよ。なんたってマオは、元魔王だもの。自分から動くような真似はそう簡単にしないわ」

おい。余計な事言うな駄女神。パンツ剥ぎ取るぞ。

「は?元魔王?」

「気にするな。今は普通の人間だ」

「切国」

「………すまない」

フォローのつもりだろうがフォローになってないぞ?

ほら見ろ。この微妙な空気。どうするんだ?

「………めぐみんの話だが」

おっと、そう切り出すか。

「なんですか?」

「俺は加入には賛成だ」

なん…だと?

まさかの…いや、もしかすると庇護欲にでも目覚めたのかもしれん。

おとなしく理由を聞こう。

「その〜理由はなんですか?」

「めぐみんの爆裂魔法はハイリスクハイリターンだ。効果的に使えば、状況は一変する……良くも悪くもな」

「でもそれ以外だとポンコツだよね?」

めぐみんがムッとした顔をする。

だが事実だ。限られた時に真価を発揮する。と言う事は限られた時以外では、役に立たない。という証明になる。

「そうだな。だがそれを差し引いても、あの火力は魅力的だ」

「旦那様。差し出がましいようですが、私も同意見です」

おっ、意外な援護射撃。

と言うかこの二人ならそこに目をつけると思ってはいたけど、協力してくるとは思わなかった。

「あの威力は単純な打点にもなりますし、城などを攻め落とす際の大きな手段の一つにもなります」

「君が爆裂魔法を取得しても?」

アークウィザードが爆裂魔法を覚える事ができるなら、如水が覚えても良いだろう。

めぐみんは縋る様な目で、カズマくんとアクアは、どうなんだろう?と言う目で、如水の方を見る。

「それもありです。ですが、私ではあれ程の威力を出すことは困難を極めますわ」

如水の答えはほぼ否に等しい可。

即ちあの爆裂魔法は

「めぐみんにしか出来ない…と言うわけだね」

僕の言葉に如水はゆっくり頷く。

めぐみんは、目を見開き、瞳を潤ませている。

「カズマ!ここでバシッと言わないと男じゃないわよ?」

アクアがカズマを急かす。

「……は〜〜、分かったよ。如水さんや切国さんの言う事も最もだ。パーティーにいれてやる」

「ほ、ほんとうですか!?」

めぐみんは身を乗り出して、カズマくんにグイッと迫る。

「本当も本当だよ。あそこ迄理論的にメリットを言われて断ったら、俺がアクアよりバカって言ってる様なもんだしな」

「どういうことよそれ!」

「そのままの意味だが?」

カズマくんの言葉に、ウッキー!と叫んで大乱闘を開始するカズマくん達。

あらあらと困ったふうに笑うが、止めようとしない如水。

二人を宥めようとする切国と、二人を煽るめぐみん。

こうして、カズマパーティーに新しい仲間が加わった。

 

 

 

けどなーんかもう一波乱ありそうなんだよなー。




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このすば!(カズマ)

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