始祖の魔王様に青春を!   作:犬原もとき

8 / 27
この作品には拡大解釈や、妄想によるキャラ補完があります。
苦手な方は他の作品をオススメします_(:3」∠)_


闇オッさんきました。
やったああああぁぁぁぁ!!!


ご利用は計画的に

というわけで僕たちは今、ジャイアントトードが群生している平原にいるのだ。

早速実力を見てみたいとカズマが言い出したので、僕らもこうして見物に来ている。

アークウィザードといえば、僕らの中では如水が一番初めに思い浮かぶ。

豊富な魔法と知略で持って、時に大胆に、時に狡猾に戦場をコントロールする美魔女。

一度カズマ君達が、如水を連れてクエストに行った際、ほとんど一人で片付けたせいで、やることが無いと言われたことがあった。

如水からすれば、自分で自在になんでも出来るわけだし、戦国時代の憂さ晴らしみたいな気分なのかもしれない。

まぁ、少し話が逸れたけど、何が言いたいのかというと、普通のアークウィザードは非常に強い。と言う事だ。

「よーしめぐみん。早速頼むぜ?」

「えぇ任せてください。紅魔族…いえ、すべての魔法の頂点に君臨する魔法をご覧に入れましょう!」

全ての魔法の頂点とは随分大きく出たなぁ。

時間止めてスカート剥いじゃおうかな?

いや、止めておこう。流石にまだ嘘かどうか決まったわけじゃないし。

ド肝抜くような内容じゃなかったら剥いじゃおう。

「…それは暴力の具現。それは力の本質」

詠唱が始まる。

本来この世界で覚えた魔法は、詠唱はあまり必要ではなく、呪文を唱えるだけで勝手に発動する。

だが、ロマンとかカッコよさに生きているこの世界の住人は、更にそれに全力を注いでいる紅魔族がやっているのを見て、感化され広まったらしい。

つまるところこの詠唱にはなんの意味もない。

だがそれがいい。

正直こういうのはテンション上がる。

僕だって男の子だしね!

「解き放つは破滅の狼煙!エクスプロージョン!!!」

ん?エクスプロージョン?

僕がそんな事を思った瞬間、鼓膜を破ろうとするかの様な爆音が、辺りに響く。

結構離れているにも関わらず、切国とめぐみんの羽織っているマントやローブが、激しくはためく程の風圧を体が受け止める。

そういえば、昔何処かの温泉で、旗や布がはためく位の勢いのある風が、人間は一番心地良く感じる。と言うことを聞いた記憶がある。

気持ちいいなー。後ろ振り向きたくないなー。

「……旦那様」

うわーい。如水が凄く言いにくそうに声かけてくるー。

うん。なんとなく言いたいことは分かるけど言わないでー。

「あの爆発…あの範囲と威力から考えますとあの子は……」

「多分考えてることは同じだと思うな。僕も昔は魔王だったからよく分かる」

嫌だー…絶対あれだよー…。

「うおーー!?すっげぇなめぐみん!」

「ふふふ…どうです?これが我が最大の奥義にして最強の魔法。爆裂魔法です」

うわーい。めぐみんの声が下から聞こえてくるー。

気付いてーカズマくーん。君とんでもない地雷掴まされてるよー!

「あぁ!いやー、やっぱりアークウィザードは凄いな!どこぞの駄女神と違って」

「ちょっと!それ誰のことよ!」

これ僕が振り向いて気づかせてあげるべきかな?

絶対この子僕達の後ろの方で…

「…何をやっているんだ?めぐみん」

切国が声を掛けた。ですよねー。

全員が切国の、正確にはめぐみんの方を振り向く。

そこには、倒れ伏しピクリともしないめぐみんの姿が。

「……あの〜めぐみんさん?」

「我が爆裂魔法は究極にして最大。故に代償もまた最大。今の私はお箸すらもてません」

「……つまりは動けないということか」

やっぱり……。

 




感想とか待ってます!
いや、本当に。マジで。切実に


このすば……(山姥切国広)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。