始祖の魔王様に青春を!   作:犬原もとき

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この作品には拡大解釈や、作者の妄想によるキャラ補完があります。
そう言うのが苦手な方は、他の作品をオススメします_(:3」∠)_


ファスティバさんは書いてて筆が乗るけど、カズマパーティーのらしさが抜けるんで辛いです_(:3」∠)_


筋肉、それは強さ

と言うわけで、俺達はファスティバさんが見つけてきたアクア向けのクエスト。湖の浄化するクエストをやる為に、この場所に来た。

通常なら何時間もかけて呪文を使い続けなければいけないが、曲がりなりにも水を司る女神であるアクアは、湖に浸かっているだけで、その湖は浄化されていく。

無論、すぐにと言う訳にはいかないが、この呪文を使う使わないの差は非常に大きい。

魔力切れの心配が無い為、ああして檻の中に入れているだけでいい。

勿論アクアが浄化魔法を使えばその分早く終わる。

が、まぁその辺はアクアに一任している。

まぁ危なくなったら使うだろ。

檻に入れている理由だが、別に俺にそういった趣味があるわけではなく、アクアの身を案じての事だ。

なんでも、汚れた湖なんかには、ブルータルアリゲーターというワニが住み着いているそうだ。

そして、その近くを通ったり、休んだりしている動物を襲い、捕食する。当然ながら人間もその対象だ。

現代日本にいたらそこら中にいそうな奴らだ。

ブルータルアリゲーターは、綺麗な湖には居つけず、今回もブルータルアリゲーターの討伐は対象になっていない。

まぁ、討伐しないのは人間の勝手であって、当のワニたちにとっては住処を荒らされているようなものかも知れない。

なので、あの檻はアクアを守る為に必要なわけだ。

まぁ、傷ついたりなんたりは許容範囲だが、人為的な傷をつけた場合は報酬から差っ引かれる。

「浄化は順調よー!」

「そうかー!トイレとかいきたくなったら言えよー!」

「アークプリーストはトイレなんか行かないからー!」

「アクアちゃーん!無理しちゃだめよー!」

「ありがとー!ファスティバー!」

いいなぁ…なんというかこう…普通のパーティーって感じがするなぁ…。

ファスティバさんがいるお陰で俺の胃の負担は軽くなっている上にパーティーの纏まりは増している。

「さっ、ちょっと早いけどお昼にしましょう」

「えぇ、なんだか余裕そうですし。因みに紅魔族もトイレにいきません」

「……く、クルセイダーもトイレには」

「張り合わなくてもいいぞダクネス。嘘か本当かは今度トイレに行けないクエストで判明させるから」

ファスティバさんがシートを広げ、お手製の弁当を並べる。

その豪快な見た目からは想像もできない可愛らしい中身に少し驚いた。

女子力高いな本当。

うちの女性陣よりずっと乙女してるぞ。

「カズマちゃんも食べてて。あたしはアクアちゃんにお弁当渡してくるから」

「あっ、じゃあお言葉に甘えて…」

「にぎゃーーーーー!!!」

何だ何だ!せっかく俺達が楽しいランチタイムをしようとしてたのに!

アクアの方を向くと、なんとブルータルアリゲーターに襲われていた。

うわっ!多!!なんだあの数?住み着き過ぎだろ!どうしてこうなるまでの放っておいたんだ!?

「アクアー!引っ張るかー!?」

「い、いいえ!やるわ!もう少しで終わるもの!ピュフリケーション!!」

俺の言葉にアクアが浄化の魔法を唱えて答える。

この土壇場で続行とは…なかなか根性があるな。

「あたしちょっと行ってくるわ!これお願いね!」

そう言うが早いか、俺にアクアの弁当を渡したファスティバさんは、アクアの方へ駆け出した。

「うおおぉぉぉらあっ!!!」

あっという間にアクアの元に着いたファスティバさんは、ブルータルアリゲーター1頭を、直ぐさま仕留めた。

2mの筋肉の塊にラリアットされたワニは間もなく気絶し、崩れ落ちる。

「あたしの仲間に手を出す奴には……お仕置きよ!!」

ファスティバさん……カッケェっす!!

 




ブルータルアリゲーター
原作 この素晴らしい世界に祝福を!
ワニ。どう見ても大きいワニ。
そのせいでアニメ版かなにかではタダのワニ扱いされた。
汚い水を好む為、多分現代にいたらそこらかしこにこのワニがいる。
日本でも佐鳴湖とか東京湾とかに居る。
中国や韓国には生息できない。

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