World trigger〜Strawberry grim reaper〜   作:鵺鵠とも

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ど、どうも…。
毎度の如く言いますが、お久しぶりです。

今回ここで言うことは1つです。



…福岡ファンミ行きたかったっ…!


加古 望 ①

 

「やっと見つけたわよ、黒崎くん」

 

「うげっ…加古さん…」

 

あの不思議な仮面をつけたネイバーが出た日から3日。ボーダー内でずっと黒崎くんを探していた。あの時のネイバーと黒崎くんの姿のことを聞くために。今日は本当に運が良かった。たまたま買い物をしてる時に見つけることが出来たから。

 

黒崎くんは黒崎くんで見つからないように上手く逃げ隠れしてたみたいね。今も見つかっちまったって顔してるもの。このまますぐにでもあの日のことを聞いてしまいたいけれど、黒崎くんも買い物中みたいだし…。

 

「そうね…せっかくだしこのまま一緒に買い物しない?」

 

「…は?」

 

根掘り葉掘り色々聞かれるだろうと身構えてた黒崎くんは何言ってんだこいつみたいな顔して私を見つめている。こんな騒がしい道中で聞くほど私は馬鹿じゃないわ。お互いの買い物を済ませてからゆっくり聞くに決まってんじゃない。

 

「さ、行きましょ?」

 

「え?…は?」

 

なんだか何か言いたげな表情をしていたけれどそんなのは知らないわ。一応私の方が年上だし、ボーダーでは先輩だし。

 

そんな言い訳を頭の中で言いながら黒崎くんの腕を掴み、無理やり引っ張って買い物もとい、デートに付き合わせた。

 

 

〜〜〜〜〜

 

お互いの買い物も終わり喫茶店で軽く休憩。私は洋服を買いにお店をまわった。途中黒崎くんを着せ替え人形みたいにして遊んだのはとても楽しかったわ。それに元がいいから本気で服をあわせたら物凄くカッコいいのよね…。思わず写真撮っちゃった。

 

黒崎くんは玉狛支部のおつかいと、妹ちゃん達用に何か探してたみたい。双葉とか緑川くんの扱いを見ててお兄ちゃんっぽいなって思ってたけど本当にそうだと初めて知ったわ。

 

なんだか買い物中、冗談で「デートみたいね」言ってたのが恥ずかしくなるくらいそれっぽいのだけど、そんな雰囲気はここまで。そろそろ本題に入りましょ。

 

「さて、一段落ついたことだし、あの時の仮面のネイバーと黒崎くんの姿について話してくれる?」

 

それから黒崎くんの姿もとい死神という存在、幽霊には2種類いて、死んでなお成仏出来ずに現世を彷徨う整と現世で悪いことをする虚。黒崎くんの言う死神はその2種類の幽霊を成仏させたりするバランサーの役割を果たしていると。

 

‘’それが黒崎くんの世界の話。‘’

 

私たちの住んでいるここではそんな話聞いたことも見たこともない。つまり、本来は死神や虚なんてのはこちら側にはいないのだ。

しかし、虚のようなものが出始めたということで原因を調査、解決するために黒崎くんが何らかの方法でこちらの世界にやって来た、という事らしい。信じ難い話だけどあんなネイバーと黒崎くんをみたら信じざるを得ないわね。

 

それと、仮面をつけたネイバーに関してはまだなんとも言えないらしい。虚単体なら何度もこちらで見たけどネイバーと虚が合体しかけているのは初めてみたとも言っていた。そのへんは浦原さんという黒崎くんをこちらの世界に送った人が調べているらしい。

 

「色々一気に喋ったけど、どうっすか」

 

「一応要点だけは掴んだわ。…でもこれって言ってもいいことなの?」

 

「信頼できる人には言っていいみたいっす。ボーダー本部長達やレイジさん、迅、鳥丸には言ってますし」

 

「そう…」

 

〜〜〜〜〜

 

その後も色々と話したが、すでに夕方になり、今日はここでお開きになった。それと同時に何かあったらしく、黒崎くんは荷物を持って走って帰っていた。その姿を見届け私も帰宅しようと歩き始める。

 

その帰り道、話の中で黒崎くんの言っていた言葉が頭をよぎる。虚がこっちに出た原因の調査、解決をするために来たということは、それが終わればもとの世界に帰るということではないか。

 

双葉は黒崎くんを2つの意味で心底好いている。片方の思いは本人も気づいてないみたいだけど。だからこそ、このことを伝えるべきか否か頭を抱えて悩み続けた。

 

 

 


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