World trigger〜Strawberry grim reaper〜   作:鵺鵠とも

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お久しぶりです。UAが15000を突破しました!こんないつ失踪するかどうか分からないものを読んでいただきありがとうございます!

今回はサブタイをBLEACHっぽくしてみました。サブタイの意味は適当に解釈して頂いてOKです。

なんか…語りが入ってしまった…あれ?ここはワートリの小説だよな?あれれ?ラブライブ…うっ、頭が…


Small Lonely Moon And Big Orange Moon

 

 

あの日の夜、私は戦いの師匠に会った。その時の師匠の姿は今までに見たことないような服装をしていて、不思議な形をした2つの刀を持っていた。

 

目の前にいた胸に穴の空いたネイバーには似ても似つかない化け物を一瞬で片付けてしまった。そう”一瞬”で。あんなに小さな刀を振るっただけなのに剣圧の余波がビシビシと伝わって来た。

 

あの時の私の憧れの人はとてつもなく怖かった。

手を伸ばせば触れるほどに近くにいるのに、恐ろしいほど遠くにいた。

 

お前はあの場所に、あの人の隣に立つことは絶対に出来ないと言われているようだった────。

 

*****

 

B級に上がって5度目の防衛任務で、初の夜の時間帯の任務。先輩達に色々大丈夫なのかと心配されたけど早めに慣れていた方がいいと押し切ってきた。

 

「双葉〜本当に大丈夫なの?」

 

「大丈夫です」

 

「全くも〜頑固なんだから…」

 

私は大丈夫なのに、そんなに心配そうな顔をしなくても…。

 

「そんなに頑固だと黒崎くんに相手してもらえなくなるわよ?」

 

「っ…!」

 

「それは困るでしょう?」

 

「……はい…一護先輩に手合わせをしてもらえなくなるのはとても困ります」

 

「あら…そういう意味じゃないのだけどねぇ…まぁいいわ。任務に集中するわよ」

 

「…?はい…!」

 

そういう意味じゃないってどういう意味なんだろう…?分からないけどとりあえず今は防衛任務に集中しないと…!

 

『加古さん、双葉ちゃん!西エリア4-6にネイバー出現!区画の情報送ります』

 

「ありがと。それじゃあ双葉、行くわよ」

 

「はい…!」

 

*****

 

その後すぐにネイバーの出現地点へと行き、倒した。

ネイバーが被害を出す前に倒したことで気が緩んだ時、私たちの目の前に”化け物”が現れた。

 

〝グオォォォォォォォッッ!!〟

 

「「っ…!?」」

 

現れたのはネイバーだった。しかし、そのネイバーの胸にはポッカリと穴が空き、顔の部分には仮面のような物が形成されようとしていた。

 

「…杏。あのネイバーは何なの…?」

 

『私にも分かりません…。ただ、今までのネイバーよりも明らかに危険ということしか…』

 

「そう…分かったわ。じゃあ、あのネイバーもどきもさっさと片付けるわよ」

 

「はい!」

 

 

結果としてはボロボロだった。加古さんのフルアタックハウンドも私の旋空弧月も全く歯が立たなかった。しっかり全ての攻撃は当たっているはずなのにあの化け物は何事も無かったかのように暴れ続ける。もう、私も加古さんも攻撃するほどのトリオンがなくなってしまった。

 

言うなれば絶体絶命。ベイルアウトぐらいしか逃げ道はない。でも逃げればここ一帯の人々が死んでしまう。

どうしたらいいんだろうと考え、観察した。

 

「ねぇ双葉。あの化け物、仮面だけ無傷じゃない?」

 

「そう…ですね。でもなんでですか?」

 

「知らないわ。あくまで予想だけど、あの仮面は壊されたくないんじゃないかしら」

 

「じゃあ…」

 

「そうね。残ったトリオンかき集めてあの仮面壊すわよ」

 

そうして化け物と私たちがお互いに駆け出したその瞬間、空から1つの小さな刀が落ちてきた。

 

 

 

「よう、大丈夫か?」

 

 

それと同時に私の師匠も落ちてきた。Xの刺繍がところどころに入っている黒い着物に、落ちてきた小さい刀とは別にもう1本の刀が背中にかかっていた。いつも見ている姿とは全く違う師匠の姿。とてつもなく怖かった。

 

「え、えぇ…。ギリギリってとこね」

 

「…このくらい大丈夫です」

 

「……はぁ、強がって見せるところはどっちも同じだな」

 

見破られてしまいました。まぁ、これだけボロボロなら流石に分かりますよね。

 

「んじゃアイツすぐ倒してくっからそこで待ってろ」

 

「ちょ…黒崎くん!」

 

私たちの目の前から化け物の懐へと一瞬で移動し、いつの間にか手に持っていた小さな刀を構えこう言い、振り上げた。

 

 

 

「月牙天衝」

 

 

 

振り上げたなんて表現をしたけれど実際のところ、それを見たわけじゃない。化け物が上空に飛び上がり消滅したからそういう表現を使った。化け物が消滅しても小さな刀から放たれた斬撃は月へと飛んでいった。

 

「…………。」

 

化け物を倒したというのに一護先輩は暗い顔で考え事をしていたように見えた。少ししか見えなかったけどその顔はすごく怖かった。

 

すぐに表情を崩し私たちに笑いかけて、「帰ろうぜ」と近づいて座り込んでいた私たちを立たせてくれた。

 

その姿はいったい何なのか、その力は何なのか聞きたかった。聞きたかったけど、聞く勇気がなかった。聞いてしまえば何かが崩れ落ちてしまうと思ってしまったから。

 

 

 

 




あ、加古隊のオペレーター、名前とプロフィールしか出てないので、原作で出てきたら書き換えたいと思います。

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