この素晴らしい勇者に祝福を!   作:水甲

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来訪という名の休暇

めぐみんSIDE

 

突然やってきたのは未来の私の弟子、ウミとユウナの娘ユミとゆんゆんの弟子であり、トウゴウの娘であるボタンの二人だった。

以前来たときより成長しているのは気になるけど……

 

「久しぶり……というべきでしょうか?ユミ」

 

「毎日会ってるけど、ちっちゃい師匠にあうのは久しぶり」

 

「ちっちゃい!?」

 

「あぁ、ごめんなさい。未来の師匠は物凄く大人っぽくって……」

 

未来では大人っぽい……ふふ、それは未来に期待するべきですね

 

「ゆんゆん先生。お久しぶりです」

 

「ボタンちゃん、久しぶりだね。元気にしてた?」

 

「はい」

 

ゆんゆんもボタンに会えて嬉しそうだった。するとみゆが私の服を引っ張っていた。

 

「お姉ちゃん、この人達誰?」

 

「みゆ、この子達は……」

 

「師匠、この子……師匠の妹?」

 

「いいえ、違います。彼女はみゆ。ウミの子供ですよそしてこっちはユミ、こちらもウミの子供ですね」

 

「「パパの!?」」

 

二人は驚きながら、互いを見つめていた。すると二人して泣きそうになっていた。

 

「「パパが浮気したんだ~」」

 

「何故そのような発想になるのでしょうか……」

 

「めぐみんさん、ちゃんと説明しましょう」

 

「そうよめぐみん!ほら、ユミちゃん、みゆちゃん、ウミさんは浮気してないよ」

 

ゆんゆんはユミにはみゆのことを、みゆにはユミのことを説明し始めた。

 

「えっとつまり別世界の子供ってこと?」

 

「そうそう、だから浮気って言うわけじゃないよ」

 

「世界というのは色々とありますから……下手すれば赤嶺さんの子供とかも……」

 

ボタンが何かを言いかけるが、すぐに止めるのであった。

 

「そっか~それじゃみゆちゃん。仲良くしようね」

 

「うん、友海お姉ちゃん」

 

二人はお互い笑顔でそういうのであった。変に喧嘩とかにならなくってよかったかもしれませんね

 

「そういえば師匠。一体こんな所で何をしてるの?アイリスお姉ちゃんも一緒で……」

 

「ユミちゃん、今の私はイリスです」

 

「それにそれはこっちの台詞です。ユミたちはどうしてまたここに?」

 

「もしかしてなにか起こるの?」

 

「えっとね。ちょっと前に私と牡丹の二人で……」

 

ユミ曰く邪神と呼ばれる存在の計画に巻き込まれ、色々と大変な目にあったらしいが、未来のウミたちの力を借りて何とか出来たみたいだった。

そして大変な戦いがあったため、神樹が二人にちょっとした休日をということで、ユミはもう一度過去に行きたいということで来たらしい

 

「二人はいろいろと大変ですね」

 

「うん、色々と大変だったけど……」

 

ユミは私とゆんゆんの方を見て、微笑んだ。一体どうしたのだろうか?

 

「師匠たちに助けられたりしてるから、大丈夫だよ」

 

「そうですか」

 

未来ではしっかり師匠として頑張っているみたいですね。私は……

 

私はユミとボタンの二人に私達がやろうとしていることを説明すると、ユミは……

 

「盗賊団……それって何だかすごく楽しそうです!師匠、私達も!」

 

「えっ、ユミ……その銀髪盗賊団と国防仮面って……」

 

ボタンは物凄く困った顔をしているが、あまり気にしないようにするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

盗賊団も一日でそれなりにメンバーも揃ったことで、活動拠点を得るため不動産屋に行くのであったが、何故か相手にしてもらえなかったが、アイリスの……イリスのおかげでこの街で一番いい屋敷を手に入れることができるのであった。

 

「団員、活動拠点。これは順調ですね」

 

「よかったですね。めぐみんさん」

 

「何というか順調すぎるような……」

 

「先生、あまり気にしない方がいいですよ」

 

「師匠、これからどうするの?」

 

「どこかに行くの?」

 

「そうですね……」

 

私はユミとみゆの方を見た。未来の弟子はどれくらい極めたのか……少し楽しみだ。

 

「ユミ、あなたがどれくらい極めたのか見せてもらっていいですか?それに未来の私と今の私がどれくらいのものかというものを……そしてみゆ、貴方に良いものを見せてあげます」

 

 

 

 

 

 

 

 

私達町の外へ行き、早速準備に取り掛かった。

 

「では手始めに私から……エクスプロージョン!!」

 

爆裂魔法を放ち、巨大なクレーターが出来るのであった。

 

「ふぅ、どうですか?」

 

「師匠、やっぱり凄いです!それじゃ次は……爆裂!勇者パンチ!」

 

ユミも同じように放つと、私が作ったクレーターとはちょっとサイズが小さいけど……

 

「深さが違いますね」

 

「広範囲で放つんじゃなくって、収束できるように頑張ってみました。でも、師匠は大きさも深さも私より凄いです」

 

「ふぅ、未来の私は貴方より上へ上へと行けるように頑張ってますからね」

 

「あの、二人とも……」

 

「みゆちゃんが……」

 

「大丈夫?みゆちゃん」

 

ゆんゆん、ボタン、イリスの三人が気絶したみゆのことを心配そうに声をかけていた。まさか爆裂魔法に驚いて……これはちょっとやりすぎましたね

 

「アイリ……イリス様!こんな所にいたんですね!?」

 

突然現れたクレアがイリスに抱きついていた。どうやら城を抜け出してきたイリスを探しに来たのか……

 

「これはめぐみん殿、それにユミ殿、ボタン殿……何だか成長してますが……とにかくイリス様を保護してもらいありがとうございます。イリス様、これからは勝手に抜け出さないように……」

 

「……はい」

 

これからもう会えないと思い、落ち込むイリス。やれやれ、仕方ありませんね。

私はイリスに明日必ず迎えに行くと伝えるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はゆんゆんに背負われ、みゆはユミに背負われながら家に帰るのであった。

 

「どうやら爆裂魔法は刺激が強すぎたみたいですね」

 

「残念だな~爆裂魔法に惹かれるかなっておもったのに……」

 

「それ多分だけど……」

 

「先生、言わないであげてください」

 

「そうだね……」

 

平和な世界から来たみゆからしてみれば本当に刺激が強いみたいですね……というよりウミに怒られたりしないかどうか心配ですね。

 

「あら、めぐみんさんたち、どうしたんですか?」

 

「おや、ひなた。今帰りですか?」

 

「ううん、今からウミくんに会いに来たんだけど……友海ちゃんに牡丹ちゃん……それにこの子は……」

 

「実は言うとかくかくしかじかで……」

 

「なるほど、色々とあったみたいですね」

 

「本当にどうしてアレで通じるのかな?」

 

「上里家の能力みたいですよ」

 

ボタンがため息をつきながらそういうのであった。

 


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