この素晴らしい勇者に祝福を!   作:水甲

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お久しぶりです

短編としてめぐみん盗賊団の話をやります。時系列的には勇者の花、桔梗の花の勇者の章終了後になっています。




めぐみん盗賊団編
平穏な日常 平穏な世界の子供?


別世界での戦いを終わらせ、元の世界に戻ってきてから一ヶ月が過ぎた。

僕らはいつもと同じ平穏な日常を過ごしていた

 

「それにしても……平和だな……」

 

カズマさんがソファーに座りながらそんな事を言っていた。まぁ確かにここ最近、大きな事件もなく平和だけど……

 

「カズマさん、少しは外に出たらどうですか?流石にずっと屋敷にこもりっぱなしだと……」

 

「いいじゃんか……お前の頼みを聞いて平行世界に行ったりしたんだから、少しくらいのんびりしていても……」

 

「まぁそれは助かりましたけど……」

 

あっちでは友奈を救うために大赦で大暴れしてくれたし……まぁやったことは神官たちのパンツを奪ったりだけど……

 

一番活躍してくれためぐみんはというと、紙に何かを書いていた。

 

「めぐみん、何してるんだ?」

 

「ウミ、コレはですね……募集の紙を書いていたんです」

 

「募集の紙………何の募集?」

 

「それは秘密です。まぁいずれウミにもカズマにも教えてあげますよ」

 

めぐみんは嬉しそうに言うのであった。カズマさんは何かしらの遊びだと思っていて止めたりはしなかった。

 

「たっだま~」

 

「今戻ったぞ」

 

するとアクアさんとダクネスさんの二人が買い物から戻ってきたが……

 

「ダクネスさん、その子は?」

 

「何だ?誘拐でもしたのか?」

 

「ダクネス、流石にそういうのはまずいかと……」

 

「お前たちは私を何だと思っているんだ!!」

 

「何だか迷子みたいなのよね~今、ギンが親を探してるみたいだけど……」

 

迷子って……こういうのは警察に任せたほうが良いと思うけど、まぁギンの不幸体質だから仕方ないか。

 

「なぁ、ウミ、こいつ誰かに似てないか?」

 

カズマさんが女の子をじっと見てそんな事を言っていた。僕も女の子を見つめた。

金髪に幼い感じ……年は友海たちと変わらないくらいか?すると女の子は何故か僕に抱きつき……

 

「パパ!」

 

女の子の発言にて、その場が凍りついた。

 

「ウミ、いつの間に浮気をしたんですか?」

 

「新婚だと言うのに……」

 

「最低ね」

 

「まぁ結婚したと言っても、ウミは若いからな」

 

みんながそう言う中、僕は頭の中で混乱していた。パパと呼ぶこの子……僕の娘は友海だけだ。いやもしかしたら二人目の子供かもしれない。もしくはこの子の父親と僕が似ているだけかもしれない……

 

「えっと、君の名前は……」

 

「上里みゆだよ。パパ、ここどこなの?」

 

本当に訳がわからなくなってきた。感じ的には僕の娘であっているのだろうけど……

 

「ただいま。ダクネスさん、あの子の親見つからなくって……」

 

「お邪魔します」

 

「遊びに来たよ~」

 

遅れて帰ってきた銀と遊びに来た東郷、そのっちの二人。するとみゆはそのっちに近寄り……

 

「ママ~」

 

と抱きついていた。そのっちは突然のことで驚く中、僕は東郷に……

 

「東郷、楽に殺してくれ。頼む」

 

「海くん、まずは落ち着きましょう」

 

「いや、これは落ち着いていられるか……突然やってきた子に僕はパパ、そのっちがママって……訳が分からなくなってるんだけど……」

 

「海くん……」

 

「なぁ色々と起こりすぎてるみたいだけど、とりあえずこういうのは専門家に聞けば良いんじゃないか?」

 

銀がそう言うけど、専門家って……

 

「ほら、天の神にでも……」

 

確かにあの人なら何かしら知ってるかもしれないけど……どうやって呼ぶんだよ。

 

「アクアさんあたりが呼べば……」

 

「あのね。あの神が呼んで素直に来ると思ってるの?私より下のクラスのくせに反抗的だったりするんだから……」

 

「誰が反抗的だって?」

 

聞き覚えのある声がした瞬間、振り向くとフードを被った女の子がいつの間にかいた。彼女はある世界の天の神で、数多くある平行世界のもっとも強く、自由な天の神らしい(本人曰く)

 

「はっきり言うけど、他の世界の天の神より私は位が上になっているから、女神たちより上だったりするのだけど……」

 

「それでも他の天の神は私より下よね。だったら……」

 

「まぁ女神(笑)は放っておいて、女神の勇者。何か聞きたいことがあるみたいだね」

 

「実は言うと……」

 

僕は事情を説明すると、天の神はみゆの頭にそっと触れた。

 

「なるほどね……彼女は君たちの娘みたいだね。それも別の世界の……」

 

『別の世界の?』

 

全員が同時にそう言うと、天の神は笑みを浮かべた。

 

「彼女はこの祝福された世界と勇者たちの世界とつながりは無い世界から来たみたいだな。ちょっとした偶然で来たみたいだから、そのうち帰るわ」

 

別世界の娘……ということは僕とそのっちの娘で間違いないということか……そんな世界があるかもしれないってあの世界で話したことがあるけど……

 

「それじゃ~みゆちゃんは私達の娘なんだね~」

 

「浮気じゃなくってよかったわ」

 

「あぁ本当に……とりあえずここにいる間は……めぐみん、面倒見てくれないか?」

 

「私ですか?」

 

「みゆはこの世界のことが知らないし、子供の面倒とか得意だろうかなって思ってさ……僕が見るべきなのだろうけどそろそろ出かけないといけないし……」

 

「仕方ありませんね。みゆ、私がこの世界のことや色んな事を教えてあげます」

 

「ありがとう。お姉ちゃん」

 

「ふっ、お姉ちゃんですか」

 

めぐみんはみゆの頭をなでながら笑顔を見せるのであった。

 

「そういえば友奈ちゃんは?」

 

「あぁ、友奈ならクリスさんと一緒に出かけてる。まぁあっち関係だから僕も合流するつもりだから……夜までには戻る予定だから……それじゃめぐみん、頼んだぞ」

 

「わかりました」

 

みゆをめぐみんに任せ、僕は神器の調査を行っているクリスさんと友奈の所に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 




花結いの方で出そうかと思っていた海とそのっちの娘であるみゆでした。

次回からめぐみん盗賊団編が始まります。

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