何だかんだでもうクライマックスもあと少しなのではないかと。次はヒロアカかドラクエ書きたいなーと考えながらもプロットを作るのめんどくさいなーって後先考えずに始めるんだろうなと思いました。
体育祭が終わり、次は中間テストだ。A組は前回より勉強時間を増やし、難問に対応できるように放課後に勉強会を何度か開いた結果、クラス全員が五十位に入った。だが、
下校中にテストの結果が良いものとは言えず、俯いているE組を見かけた。
「拍子抜けだったなぁ」
E組に喧嘩を売る五英傑。用は自慢をしているのだ。
「この学校では成績が全て。下の者は上に対して発言権は無いからね」
言ってはいけない事を言ってしまった蓮。私は一位だから別に何の問題も無いが……。彼らは学校の掲示板に張り出された成績順位を見ていないのだろうか。二位は、E組で最も優秀な人だ。
「へーえ、じゃ、アンタらは俺に何も言えないわけね」
赤羽君。
前回の期末の結果は最悪だっただろう。壁にぶち当たった彼は夏休みに予習をした。そして、殺し屋としても成長した。
「気付いていないの?今回本気でやったの俺だけだよ」
赤羽君の言う通り、E組は二週間、トラブルでテスト勉強ができなかったのだ。椚ヶ丘中学校のテストはそれで満点をとれるほど優しくはない。
私の役目も次で最後だ。二学期期末テスト。
A組からD組までは内部進学となり、三学期は本校舎期末を受ける事になる。つまり、同じ条件で受けるテストは次が最後となる。
「そこで全ての決着をつけようよ」
ここまで長かった。私も今までの事をぶつけよう。次のテストで……。
寝る前に私はこれからに起こる出来事を全て書きとめたノートを見る。どれだけ重要な記憶でも繊細に憶えている事は少ない。物心付いた頃から書いたものだ。今では大雑把な事しか覚えていない。
「中間テストが終わったって事は、園の話が終了。次は……死神編か」
死神編は確か、ビッチ先生がいなくなって……で、死神が現れて……待てよ?死神の顔が出てこない。これはまずいな。でも、浅野君は関わっていないから大丈夫だろう。
さて、今日はこれくらいにしておいて寝るか。
部屋の電気を消して、布団の中に入った。
翌日、いつも通り授業を聞いて、委員会の仕事を終えた。
うちの学校の生徒会だけ三年生が三学期まで委員会をやらなくてはいけないからめんどくさい。皆、塾とかあって結局私が最後まで仕事をやったし……。
もう十月だ。夜七時となるともう暗い。
「まぁ、狙われるとかそんな事はないか!」
攫われたら身代金を要求されても、私の家は貧乏なのでお金無いですって言うかな。前にも同じような事を考えた気がする……。
頭の中を整理しながら思い出そうとしていると、後ろから引っ張られて、布のような物を口に当てられた。
抑えられている手が強く、はがせない……。そうしている間に車に乗せられ、ドアを閉められる。声が出せない今、暴れても意味がない。そうしている間にどんどん視界が狭くなっていく。
携帯がなっている音が微かに聞こえた。誰だろうか……それも分からず、私の目の前は真っ暗になった。
椚ヶ丘中学校の本校舎から離れた山の上に隔離されたE組ではトラブルが起きていた。
プロの殺し屋だが、今はE組の英語教師として在籍しているイリーナ先生ことビッチ先生は三日前からE組に来ていないのだ。連絡も繋がらず、生徒達は彼女の事を心配していた。
「イリーナ先生に動きがあったら呼んで下さい。先生、これからブラジルまでサッカー観戦に行かなければ」
マッハ二十で飛ぶ超生物であるE組の担任、殺せんせーは窓から出て行った。
E組の生徒に暗殺術を教える烏間先生も今は用事で出かけている。生徒だけになった教室に不自然なく教室に入って来た男がいた。
「僕は“死神”と呼ばれる殺し屋です。今から君達に授業をしたいと思います」
死神は律に画像を送り、それを表示してくれと言う。律は自分が移る画面からその画像に切り替える。そこに映っていたのは、紐で縛られたビッチ先生だった。
「彼女だけではありません。もう一人います。律さん、もう一枚もお願いします」
ビッチ先生からもう一枚の画像に切り替わった。その画像の人物は、椚ヶ丘中学校の制服を着て、E組の生徒達が知る人物だった。
誰より早くに声を上げた者がいた。
「学さん!」
渚と竹林だ。
「彼女はこの件に無関係ですが、昔の知人でして、調べたら君達とも関係があるとか。なので利用させてもらいました」
死神はE組に場所を知らせる地図を置いて消えた。