八幡の兄貴とヤンデレな陽乃(凍結)   作:鍵穴 光

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鍵穴「テスト勉強の休憩として出しました!」
陽乃「テスト大丈夫なのー?」
鍵穴「だ、大丈夫だ、問題ない」
陽乃「問題ありだね」
鍵穴「シーラナイ」
陽乃「で、今回の内容は?」
鍵穴「分かってて言ってますよね?陽乃さん?」
陽乃「ん?分からないよ♪」
鍵穴「……今回の内容は書いてて恥ずかしかったです///」
陽乃「宜しい♪、それではどうぞ♪」



陽乃の強欲

 

ー陽乃視点ー

 

「大路、寝たかな……」

 

私、雪ノ下陽乃は今も大路のことを考えながらベッドに横たわっていた。

 

私の愛する比企谷大路との出会いは最悪だった。

 

出会った時は私が中学2年生で大路は小学6年生だった。

 

私は雪ノ下家のライバルの名家から亡き者にするために、歩いていた私を車で轢こうとしていたのをそれを見ていた大路は私を庇い、意識不明の重体になった。

 

勿論、ライバルの名家は私の両親によって潰れた。

 

こうなってしまったことに私は罪悪感が大きく、毎日大路のお見舞いに行った。毎日来ているだけあって、大路の家族に顔を合わせていた。毎日比企谷君と小町ちゃんが来ていて、たまに大路の両親が来る感じだった。

 

お見舞いに行ったときは、大路に話しかけても返ってこない、そんな会話をしていた。いつも大路の顔を見る。整った顔で、兄妹揃ってアホ毛がある。でも彼の目を見たことは無かった。だから大路を見る度に、どんな目の形なんだろう、比企谷君みたいに細い目つきをしているのか、それとも小町ちゃんみたいにパチくりしたような目つきなのか。目の色はどうなんだろう。まぁ、黒だとは思うが、比企谷君みたいに腐っているのか、それとも小町ちゃんの様に輝いているのか。そんなことを考えながら大路が目を覚ますのを待っていた。

 

 

 

あの事故から一ヶ月が経ち、大路が目を覚ました。そのときは、私が眠ってしまい、目を覚ますと窓から見える夕焼けを上体を起こして眺める大路の姿があった。そのときの私はそれを見て泣きそうだった。

 

私が起きた事に気づいた大路は、私に顔を向けてくれた。

 

 

 

 

そのとき私は息をする事を忘れた。こちらに向けてきてくれた顔の目は2人とは全く違った。

 

優しい目つきで、日本人なのかと疑うほどの青い目をしていた。その青い目は、外国人でも有り得ない青い目だった。

 

綺麗な青い海でもなく、青空のスカイブルーでもない、まるで宝石のサファイアの様に輝き、透き通った青い目だった。その目に私は見惚れていた。

 

 

それから大路にどういう経緯でこうなったのかを話した。小学6年生とは思えない理解力と頭のキレだった。それから彼が退院するまでいつも通り私は大路のお見舞いに行った。

 

大路が目を覚まして、3日ぐらいで私の演技はバレた。そのときの大路の言葉は、

 

「なんでそんな嘘の仮面付けたような演技してるんですか?」

 

だ。確かに大路と2人きりでいるときは本当の自分でいれたが、他人がいると嘘の自分になる。そのせいで大路にバレた。身内以外でバレたのは初めてだった。

 

 

……でも、悪い気はしなかった。むしろ大路ならいいと思った。

 

なぜなら大路は雪ノ下家の長女ではなく、本当の雪ノ下陽乃を見てくれる。それが嬉しかった。

 

 

それからも毎日お見舞いに行った。

 

大路と話すのが楽しかった。

 

 

 

大路が目を覚ましてから3週間が経ち、大路は退院となった。

 

退院したのは良かったが、このまま大路と一緒にいれないのかと不安と寂しさが膨らんでいたが、何ヶ月後には、こんなものは無くなった。なぜなら大路が私が通っている中学校に入学したからだ。最初は凄く嬉しかったが段々苛立ちを覚えた。大路が入学して早々、有名人になった。眉目秀麗で成績優秀、スポーツ万能の文武両道、その事に威張ることもなく、とても謙虚、性格は温厚篤実、正しく天衣無縫が似合う男だった。だから大路の周りに女が集まる………それが嫌だった。誰にも大路を渡したくない。このときに私は大路に恋している事が分かった。思ったが吉日、そこから大路との接触を増やした。元々私も完璧美女と言われた有名人だった。だから大路と接触するだけでも、かなり効果はあった。そして学校全体に大路が誰のものなのかを知らしめた。でも、こんなにも好意を表しても大路は気づいてくれなかった。

 

 

 

中学を卒業して総武高校に入学。大路といる時間が少なくなのが嫌だったが耐えた。暫く経つと大路が行方不明になったことを知った。警察が言うには誘拐された可能性が高いと言われた。必死で探したが見つからなかった。絶望した。そしてこのときに自分の中でどれ程大路という存在が大きかったのかを痛感した。この空いた大きな穴を埋めることが出来ずに1年を過ごした。1年が経つと大路が戻ってきたと連絡が来た。私は直ぐに大路の家に向かった。神様が奇跡を起こしてくれた!こんな事を思っていて、浮かれていた。

 

 

 

 

………でも、現実は残酷だった。

 

 

確かに大路は戻ってきた。それに皆が喜んでいる。でも、私は大路を見た瞬間、言葉を失った。目の前にいる大路は別人の様に変わってしまった。1年経って体格が変わったのはあたりまえだか、それを抜いても別人の様に変わった。目つきは鋭くなり、サファイアのような輝きはなかった。光はあるものの汚れていた。

 

それを見た私はある覚悟をした。大路に救われたこの命を大路の為に使おう。汚れてしまった大路を癒してあげようと思った。

 

 

 

 

 

 

このとき、私の『恋』は『愛』に変わった。

 

 

 

 

 

それから現在になる。今も大路の汚れは取れていない。それに加えてあの1年に何があったのかを知らない。知りたいけど聞けない。

 

 

時が経つにつれ、大路に対する『愛』は更に大きくなり、深くなった。

 

 

早く、早く私を大路のものにして欲しい。もう、大路のものになる準備は出来ているのに………そして私のものにしたいのに………。

 

「大路……貴方が欲しいよ……」

 

 

大路の前では本当の自分でいたいのに、今では嘘の自分で接してしまっている。

 

 

大路をもとに戻したい、あの目を、もう一回、いや、ずっと見ていたい。でも、大路はそれを見透かしている。本人は気づいていないにしても、本能が気づいて、無意識に抵抗している。

 

 

 

覚悟してから4年、その中でも大路の留学で1年会えなくて、大路に対する欲求が強くなっている。

 

 

「………」

 

上体を起こす。今の時間は0時半、日付が変わった。

 

 

部屋を出て、大路が寝ているに行く。

 

 

 

 

 

「………」

 

部屋に入り、大路が寝ているかどうを確認し大路に跨る。

 

大路の匂いを嗅いだり、体を舐めたり、大路の手を取って自分の体の所々にあてる。欲求は少しずつ、満たされていく。

 

 

 

でも、足りない

 

 

 

 

 

大路の唇に自分の唇を近づけていく

 

 

 

あと20cm

 

 

あと15cm

 

 

あと10cm

 

 

あと5cm

 

 

 

 

 

 

 

あと……3cm…………

 

 

 

 

 

 

「………リリー……………」

 

「!」

 

……今、リリーって言った?…………

 

 

留学のときに交流していた人なのかな、名前からして女だよね。

 

 

 

……ふーん、大路のことを誑かす女がいたんだ。でも大路、安心してね。その女はここには居ないし、今は私がいるから。

 

「ふふ………」

 

大路の顔に手を当てて微笑む。

 

「…今夜は楽しかったよ、大路」

 

……この続きは2人が結ばれてからだね………

 

私は大路から降りて、部屋を出た。

 

 

……人影が見える…………

 

 





鍵穴「今回はどうでしたでしょうか?」
陽乃「私にとっては良かったかなー♪」
鍵穴「……聞くまでもありませんがどういった所で?」
陽乃「大路を感じられたこと♪」
鍵穴「ですよねー……」
陽乃「作主さん、何か言う事あるんじゃないの?」
鍵穴「そうでした、今週は月曜から金曜まで、テストなので投稿は土曜以降になります。宜しくお願いします」
陽乃「それでは♪」
鍵穴「次回も!」
陽乃「【やはり俺の兄が不幸なのはまちがっていない】を宜しくお願いします♪」

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