輿水幸子「ととととっいうわけで、カッカワイイボクと仲間たちが心霊ロケにやってきましたよぅ」
白坂小梅「...幸子ちゃん...声......震えてるよ...?」
脇山珠美「いやぁ、輝子殿は『ガナリ』?が上手いですなぁ!」
浜口あやめ「幸子殿も流れるように状況説明を...!流石です!」
幸子「フフーン、バラエティ番組で鍛えられましたからね」
輝子「...それで...この館で...私たちは何をすればいいんだ...?」
小梅「...プロデューサーさんは...入れば分かるって」
珠美「とりあえず、中に入ってみましょう!」ギィイイ
あやめ「おぉ...なかなか雰囲気がありますね」
珠美「うぅ...暗いです」
輝子「何か張り紙がある...な......読んでみるぞ...えっと......『マタンゴというキノコは人に寄生いたします。寄生された者はキノコ人間となって、人を見つけると仲間を増やすべく襲いかかってくるでしょう。マタンゴに見つからないよう、無事にこの館から脱出しよう!!』...だって」
小梅「パニックホラーの定番みたいなシチュエーション......だね」
幸子「なんでもいいから、こんな薄気味悪いところから早く出たいですね...」バタン
幸子&珠美「「キャーーー!!!」」
輝子「...急にドアが閉まったな...」
あやめ「どうしたんですか?珠美殿?ロケバスでは絶対に怖がらない、と自信満々に言っていたではないですか?」
珠美「ちょっ、ちょっと驚いただけです!!」
輝子「幸子ちゃん...大丈夫...か?」
幸子「...ハッ!?えっ、ええ、どうかしましたか?ちょっとボク、まばたきしてて何が起こったのか覚えてなかったので」
輝子「...それは、一瞬気を失ったってことじゃないのか...?」
あやめ「それはそうと、小梅殿。先ほどから何処を眺めているのですか?」
小梅「...うわー...スゴい...よ!あやめちゃん......アレが...マタンゴ...だよ」
珠美「小梅殿ぉお!!そんな冷静に眺めてないで早く教えてください!!!」
輝子「だいぶ近い...な......というか、待ってくれてたみたいだ...」
幸子「」キュウ
あやめ「幸子殿、気を確かに!さぁ、早く逃げましょう!!捕まると不味いみたいですし!!!」
小梅「...マタンゴになりかけてるところも...見てみたいな...」クギヅケー
輝子「...よくみると...キノコの特長を上手くとらえてる...ぜ」クギヅケー
あやめ「二人とも、動いてーー!!」
珠美「(近くにあったモップをとりー)...ここは、珠美が引き付けておきます!その隙にあやめ殿はみんなを連れて逃げてくださいっ!!」
あやめ「珠美殿!かたじけないっ!!」ダダダー
数時間後
幸子「ハァハァ、この館、仕掛けが多過ぎますよ!」
あやめ「肖像画の並び替えに、血塗られた鍵盤の謎、金庫の番号などなどを解いて、ようやく大広間の鍵が手に入りましたね」
輝子「うん......すごく...大変だったな...」
小梅「...じゃあ...開ける...ね」ガチャリンコ
幸子「これはまた...だだっ広いですねぇ」
あやめ「これまでの部屋とは違って、家具も何もありませんね」
小梅「そうだね...特に目立ったギミックも...ないみたい...」ゾロゾロ
輝子「...ん?...ゾロ...ゾロ?」ウシロフリムキー
幸子「うわぁあ!!!珠美さんに、キノコ人間が、いっぱい!!!!」
あやめ「ぷっ、珠美殿。そのキノコの被り物は何ですか?」
小梅「珠美ちゃん...かわいい......マタンゴの皆さんのは...すごくリアルで...かっこいい...です...」
輝子「.......ん?なんだ、カメラさん?...これを言えば...いいのか?」ペラッ
輝子「フヒッ...それを被ってると...たまみちゃん......背が小さいのが...目立たなくなるから...いいねぇ...」
珠美「よくないっ!!!!」
あやめ「珠美殿、申し訳ないですが、これ以上犠牲者を出すわけにはいかないでござるっ!御免っ!!」ニン
珠美「ふんっ!!変な被り物をしていたとしても、この珠美、そう簡単にやられるわけにはいきませんっ!!」ブンッ!
あやめ「おっ、やりますねぇ...一度、珠美殿とは本気で戦ってみたいと思っていたのですよ...」
珠美「では、真剣勝負といきましょう!!」
マタンゴたち「「「タマミ!タマミ!」」」
輝子「...なんだが、熱い展開...だな......盛り上がってきたぜぇえええ!!!!」
小梅「...あやめちゃんも...がんばれー!......あの子も応援してるって...」
幸子「ヒィィイイイイ!!!もうこんなとこにはいられませんっ!!どこかボクを連れていってくださいィイイイイ!!!」
輝子「いいぜぇ!!!!遠く!高く!!放り投げてやるぜぇええ!!!ヒィィイイイヤッッッハァアアア!!!!」
おわれ