ハリー・ポッターと最悪の血筋   作:おでこぽん

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そしてホグワーツへ

「イッチ年生はこっち!イッチ年生はこっち!」

 

何やらものすごく大きい男の人がそう叫んでいる。

「いよいよね。」

と呟くハーマイオニーは少し不安げな顔で、あたしもつられて不安になりながら、2人できゅっと手を繋いで、できるだけ男の人に近寄った。

 

「みんな、いるなー?ボートに乗るぞ!ついておいで!」

 

一年生のみが乗るボートは4人乗りだった。ハーマイオニーとあたし、それから双子の女の子で一緒に乗り込む。その子たちはパーバティーとパドマと名乗った。

 

自己紹介を終えたところで、「おおー!」という歓声が前から聞こえた。前を見て、その光景にあたしも思わず「わあっ!」と声をあげた。

 

そこにあったのは、幻想的なお城が暗闇の中に浮かび上がる光景。何百年も前からそこにあるような威厳を見せるそのお城は、あたしのテンションを極限まで上げてしまった。

 

「早く行きたい!早く早く!ボートさん、早くー!!」

そう言いながら、両手を振り回しお尻で何度も跳ねるあたし。必然的に、ボートは大きく揺れる。

パーバティー「ちょ、アリス、沈む!落ちる!」

ハーマイオニー「アリス、あなたの一言じゃボートの速度は変わらないわよ!落ち着いて!」

パドマ「そうだよ!いくらあなたがちっちゃくて軽くてもさすがに危ないわ!」

そう言って、3人はあたしを頭ごと押さえつけた。しぶしぶ従ったあたしは、かわりにこの光景を覚えておこうとじっくりとお城を見ていた。

 

 

 

 

マクなんとか先生という女性に引率を引き渡され、あたしたちは小さい教室に通された。マクなんとか先生の顔が見たくて、でも周りの生徒が背が高くてほとんど見えない。ピョンピョンと飛び跳ねてマクなんとか先生の顔を見ていたので、あたしは肝心の話の内容を聞いていなかった。マクなんとか先生のいなくなった瞬間に、ハーマイオニーに聞く。

「ハーマイオニー、今のマクなんとか先生、なんて言ってたの?」

「あなた聞いてなかったの?呑気ねえ」

ハーマイオニーは呆れて笑っている。

「ホグワーツでは生徒は四つの寮に入ります。グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリン。これから組分けの儀式を行います。身だしなみをきちんと整えてね。ちなみに彼女は、マクゴナガル先生。覚えた?」

「うん!四つの寮は知ってたし、マクゴナガル先生でしょ!厳しくて有名だってお兄ちゃんが言ってた!」

 

そんなことを話していると、きゃあっという悲鳴が聞こえてきた。みんなの頭上を、白い半透明の人がプカプカ浮いている。ピーブズとか、ハッフルパフとか言っていた。あれはゴーストかな。そんなことを思って横を見ると、ハーマイオニーは何やらぶつぶつ呟いている。あたしは急に、列車の前でパパが真剣な顔をしていたことを思い出した。

 

「そうだ、スリザリンはダメなんだった!」

危ない危ない、忘れてた。こうしてあたしは、ハーマイオニーの横で、「スリザリンはダメ、スリザリンはダメ…」と呟くのだった。 

 

 

 

 

再び現れたマクゴナガル先生に引率され、あたしたちは大広間へと入った。天井には綺麗な夜空が見えている。

「魔法でああしているのよ。『ホグワーツの歴史』に書いてあったわ。」

そうやって、ハーマイオニーが隣の子に話しかけていた。

 

大広間の真ん中で立ち止まったあたしたちの目の前には、小さな椅子と、古ぼけた帽子が置いてあった。なんだなんだと帽子を見ていると、それが突然ぱかっと口(?)を開けて、歌を歌い出した!

 

「わたしは綺麗じゃないけれど」から続くその歌は結構長かったけど、帽子さんは歌が上手だった。みんなと一緒に拍手する。

その後は一人ずつ名前を呼ばれ、組分けをされていった。あたしの名字はDだから、始めの方に呼ばれるはずだ。

 

「ディゴリー・アリス!」

あたしだ。ちょっと小走りで前に出る。すると、先生方がなにやらざわざわし始めた。あたし、何かした?

マクゴナガル先生を見上げても、驚いた顔をして固まっている。あたし変なことしたのかな。もしかして、名前を間違えた?そう思っていると、ハッとしたマクゴナガル先生が震える手で椅子を差し、

「お座りなさい。」と言ってくれた。

 

 

「ふうむ、難しい。」

帽子を被った瞬間、頭の中で声がした!

「性格としては、スリザリンかグリフィンドール、ハッフルパフでもいい。しかし血筋はスリザリンだな。」

「待って、スリザリンはダメなの!」

あたしは帽子にこそこそと囁く。

「いいのかね?君は完全にスリザリンの血筋だ。」

「違うよ、あたしのパパはハッフルパフだし、ママはレイブンクロー。両親ともスリザリンじゃないわ。」

「むう?…なるほど、なるほど。君はどうやら、ボーバトンとダームストラングからも招待が来ていたようだね。君はホグワーツで何がしたい?何のために、ホグワーツを選んだ?」

「あたし…あたしは、ホグワーツでたくさん楽しいことをして、面白いものを学んで、友達をたくさん作りたいの!」

「そうか、それでは」

 

「グリフィンドール!!」




つ…疲れた…。

今手元に原本がないので、どんな感じだったっけ?とか思い出しながら書きました。ちょっとやっつけ作業になってしまってごめんなさい。

アリスはグリフィンドールになりました。ハッフルパフにしてお兄ちゃんの元でいたずら天使となるか、グリフィンドールで荊の道を行くか最後まで迷いましたが、ハッフルパフにするとまた新しくオリキャラを作らなきゃいけないので、グリフィンドールに(笑)。


グリフィンドールとなってしまったからには、アリスには楽しいばかりの生活は待っていません。闇には落ちず生き抜くことができるのか。

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