GOD EATER~神々の黄昏~   作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア

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彼らの神器Ⅰ

 

 

 

極東支部 エントランスロビー

 

 ヤマト、オレーシャ、ナナが極東の【GOD EATER】になって一週間……ヤマト達、三人は見る見るうちに【GOD EATER】として力を付けていき、既に新人の枠を超え、下手なベテラン神機使いより強く、ここ最前線の極東支部内の第一部隊、第二部隊、第三部隊の面々に一目置かれていた………だが、彼らの活躍を良しとしない神機使いも少なからず存在していた

 

「チィ!アイツ等、目立ちすぎなんだよ!!」

「こっちの方が先輩なのに生意気なんだよ!」

「神機すら使えない《エセ【GOD EATER】》のくせに!!」

 

 彼らが極東支部を離れていた頃に増えた神機使いから批判されることが多く、また彼らを知る神機使いからも少なからずそのような声が聞こえてたりもするが……

上からそれを見ていた第三部隊の面々は酷く呆れていた

 

「バカな奴らだ、ヤマト達を妬んでもなににもならない。それをわからないのか?」

「どーでも、よくね?ヤマトの事を知らない奴らなんてさ」

「そうね、私はアラガミを打てれればそれで、いいわ。でも、彼をああ言えるときは幸せ物よ。アラガミより、恐ろしい()()()()を相手にしなくてはならないのだから……」

 

 第三部隊の少年一人、青年一人、女性一人はそんなことを話すと出撃エレベーターに乗りどこかに行ってしまった……直後、エントランスロビーにヤマト達の文句を言っていた神機使いの悲鳴が響き渡った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇ 鎮魂の廃寺

 

 

「何時来てもここは寒いね」

「そうだね、おーちゃん。ナナは大丈夫?」

「うん!大丈夫だよ、ヤマトお兄ちゃん!!」

 

 以前は隠れ里として使われていたお寺……今では当時の面影はなく、雪が振りつもり、あちこちにアラガミが捕食または破壊した穴が空いていた……そこに、何時もの服を着た、ヤマト達三人は来ていた……ヤマト達三人の後ろから神機を持った少年が二人歩いてきた

 

「俺、コウタよろしく!」

「第一部隊所属、神薙ユウです。よろしくお願いします」

 

 青いジャケットで茶髪の少年……ユウはキッチリとした挨拶をしてくるが黄色と茶色の毛糸のしま帽子を被った少年……コウタは簡易すぎる挨拶をしてきた

 

「僕は第六部隊所属の呪神ヤマトです」

「同じく第六部隊所属のオレーシャ・ユーリ・エヴナ・ハザロヴァです」

「同じく第六部隊所属の呪神ナナでーす」

 

 ヤマト達三人も挨拶を返すとコウタが〝ニヤニヤ〟と頬が緩んでいた

 

「チェ……同じ部隊じゃ……「時間です、行きます」…って!おい!」

 

 コウタを無視してヤマトが待機エリアから降りていく……ヤマトに続きオレーシャ、ナナと降りていきユウはコウタに苦笑いしながら降りていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあ……こんな物か…おーちゃん、ナナ大丈夫だった?どこか怪我ない?」

「うん、大丈夫だよ」

「どこも怪我ないよ!」

 

 オレーシャとナナの二人を心配しながら声をかけるヤマトの後ろには中型アラガミグボロ・グボロ2体が倒れ、絶命していた

 

「…この三人なんなんだよ………無茶苦茶つえーじゃん…」

「……だね」

 

 ユウとコウタはヤマト達の強さに驚愕し動揺していた

 

「それじゃあ帰投……」

『緊急事態です!』

 

 帰投しようとするとインカムからオペレーターのヒバリの荒々しい声が聞こえてきた

 

「こちらヤマト……どうかしまたか?」

『緊急事態です!作戦エリア内に中型アラガミが 侵入……待ってください……そんな!作戦エリア内に次々と中型アラガミが侵入してきます!』

「…こちらヤマト……侵入した中型アラガミを視認…コンゴウが集まってきています……」

 

 ヤマト達の視線の奥にはゴリラ型のアラガミ……コンゴウが三~四体がいた……

 

「極致型……」

 

 続々と通常種のコンゴウが歩いていく中には寒い地に適応した白いコンゴウ……コンゴウ堕天種も複数体確認できた

 

[ガアァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!]

 

「……最悪だな」

 

 通常種と堕天種の二種類だけならと……誰もが思った事だったのだろう……だが、現実はそう甘くはなく……ヤマト達の目の前に金色のコンゴウ……接触禁種のハガンコンゴウが三体現れた

 

『現在、第一、第二部隊に救援を要請中……両部隊ともに20分はかかるとのことです…』

(チィ)……了解しました……」

 

 ヤマトは周りに聞こえないように舌打ちしインカムから手を離した

 

「……ユウさんとコウタ……さんは今すぐに戦線から離脱してください…退路は直ぐに開きますから…」

「待てよ!この数を三人でなんて無茶だ!俺たちも……「あんた達が居ても足手纏いなの!」…ぅ」

 

 ヤマトに反論したコウタはオレーシャに怒鳴られて肩身を狭くする

 

「神機に漸く慣れ始めた新兵が居ても足手纏いなの!邪魔なの!敵が一体で通常種なら話は別だけど今はそんな悠長な状態じゃないよ!私達が囮になってあげれるから早く逃げなさい!」

「……はいぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 コウタは怒鳴るオレーシャに恐怖を覚え少しだけ震えていた

 

「話は纏まったな……早く行け」

「ありがとう……帰ったら奢ります」

 

 ユウはそう言うとコウタを連れて初期の待機エリアに向かって走り去っていった

 

「さて…ゴリラ狩りの始まりだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう言ったヤマトとヤマトの後ろで構えているオレーシャとナナの眼の色が赤く染まっていた…

 

 

続く


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