GOD EATER~神々の黄昏~ 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
「呼び出してすまない。私ではどうにもならない問題が発生してね…… 彼女に服を着させてくれないかい?」
アナスターシャの話をしてから数日後、ヤマト達と第一部隊の面々はサカキに呼び出されていた
呼び出された理由は、シオの服装だった。シオの服装は何処から拾ってきたのか知らないボロ着れ、アラガミでも見た目は女の子で、サカキもこのままではいけないと思ったらしい
「僕も様々なアプローチを試みたんだど、ことごとく失敗に終わってしまってね」
「きちきちちくちく、やだー」
「という事らしい。是非女性の力を借りたいと思ってね」
「なら何故俺を呼ぶんだ…… 戻るぞ」
「俺も役に立てそうにもないし…… ちょっと今バガラリーがいいとこだったんだ。任せたよ!」
「俺も居ても邪魔そうだな。何かあったら呼んでくれ」
ソーマもコウタもリンドウも部屋を去って行き、男組で残ったのはヤマトとユウだけとなった
「まったく…… 薄情な男達ね」
サクヤが呆れるように呟くが去っていった3人は放っておくようでサカキに声をかけた
「博士、奥の部屋を借りていいですか?とにかく着せてみます。シオ、ちょっとおいでー」
「ん?なーにー?」
シオは、サクヤの元へ歩き出し、アリサとアナスターシャもその後ろをついて歩いて行く
「アリサとアナスターシャも手伝ってくれる?」
「わかりました!」
「はーい!」
「大人数も邪魔だろうし私はこっちで待ってるよね!」
奥の部屋はこじんまりとしていて五人も入ればぎゅうぎゅうになってしまうためにナナは外で待つことになり、奥の部屋に四人が姿を消すとサカキが話し始めた
「悪いな、お前も捜索に行きたかっただろ?」
「うん。でも、仕方ないよ、もう少しで包帯の効力無くなるのは分かっていたから」
シオに服を着せようとしたサクヤ、アリサ、アナスターシャだったが、サカキが言ったように嫌がり部屋の壁を破壊して外に逃げてしまった
直ぐにユウ、アリサ、サクヤ、ナナの四人と音を聞きつけたのかそれともずっと部屋の前に居たのかソーマの五人でシオの捜索にでた
ヤマトとアナスターシャも捜索に協力したかったが、間の悪いように今日はアナスターシャの生命線でもある〝包帯〟の交換予定があり、アナスターシャはヤマトから今日一日戦闘を禁止されていた
「前にも説明聞いたけどこれってどういう原理なの?」
対アラガミ装甲車の中で上半身裸のアナスターシャの後ろからヤマトが包帯の交換をゆっくり行っているとアナスターシャがヤマトに聞いてきた
「オラクルソードの原案を使ってオラクル細胞からオラクルを吸収して包帯に溜め込んでるんだ。本当なら放出まで出来れば交換せずにすむがまだそこまで出来上がってない未完成品なんだ。アナスターシャ…オレーシャが具現武装に目覚めてくれたから溜まったオラクルを〝フォトン〟に変換して使用できるから包帯の交換も減らせている。この包帯もあまり作れないからな」
「確か特殊なアラガミから採れた細胞を使ってるんだっけ?」
「うん、研究に行き詰まっていた時に偶然出くわした黒に赤いラインの身体、白い毛に9本の尻尾を持った4足歩行のアラガミ。そいつと出くわして逃げ切れないと悟った俺は建物に隠れながら戦闘を続けていた時にそのアラガミが球体を打ち出してきてドーム状に広がったそれは、
「もし、もしも、私がアラガミ化したら……ヤトはどうする?」
アナスターシャは後ろのヤマトの方に体の向きを変え、少し前に第一部隊の面々にも聞いたことをヤマトに再度聞いてきた
「答えは前と変わらない、アラガミ化を戻す方法を死んでも捜して、それでも無理なら………
静かな車内にヤマトのドスの聞いた声が響いた
なお、シリアス展開はここまででアナスターシャが上半身裸だったのを思い出してヤマトを顔を真っ赤にして殴ったのである