GOD EATER~神々の黄昏~ 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
漸く、GOD EATERを書き上げられました。
前作を打ち切りにして約3ヶ月………読者の皆様と再び、GOD EATERでお会いできるのを楽しみにしてました!
これからも私、更識蒼をよろしくお願いします!
◇
西暦2066年 ロシア支部 郊外
この日…ロシア支部 郊外の一件の家から出火した……それは偶然ではなく一人の少年を殺すためある男達に仕組まれた物だった
その少年が全てを知るのは五年後……すべての始まりの年……西暦2071年……大切な親友を殺されかけてからだった
西暦2067年
雪に覆われた廃墟……アラガミが出現する前まではダムとして機能していたのかこの廃墟はアラガミ装甲壁と同じかそれ以上に巨大で分厚かった……が、今ではダムとしての機能は無く……アラガミの巣窟となっていた
「クチュン……何時来てもここは、寒いな…」
アラガミの巣窟………
『おかあさぁん!』
「ッ!」
隠れ歩いていた少年は女性の叫び声を聞いて足を一瞬止めると直ぐに走り出した
「!!」
数分走った少年が見た光景は………黒髪の少女が泣きながら倒れている女性を揺すっていた………
「………ヨシノさん!?」
少年は倒れていた女性の顔を見たことがあった………
そして、さらに厄介な事に……情報端末《ノルン》にも記載されていなかった、新種の人型アラガミ群が少女とヨシノに集まっていた
「………」
少年はこの世界では珍しいリボルバーを片手にゆっくりと歩いていく………コツ、コツ、コツと音を立て歩いていく
その場の何もかも時が止まったように動かなく、泣いていた少女ですら、時が止まったように泣き止み動かなかった
「………消えろ」
少年は少女達に近い六体のアラガミに向かって引き金を引いた
「……大丈夫だ…もう、大丈夫だよ」
それから……数分、少年は少女の前に片膝を地面に付け、少女を強く抱きしめていた……少年の後ろには数十体のアラガミが絶命していた
「……お母さん……うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!」
抱き締められている少女は再び泣き出してしまう
「……辛いよな…本当に辛いよな……今は泣きな……大切な人を失う辛さは俺もよくわかってる……だから、今はお泣き………お兄ちゃんが…これからは守から……君のお母さんに誓って守から……」
少年が少女に優しく声をかける中……少年の後ろから…先程、少年が倒したアラガミと似たアラガミが複数、ゆっくりと近づいていた
「……」
「……
少年が立ち上がりアラガミの居る後ろを向いて歩こうとすると少年の服の袖を少女が掴み離そうとしなかった
「大丈夫だよ……お兄ちゃんはどこにも行かないよ……必ず戻るから待っててね」
少年は少女の頭を撫でながら優しく言うと少女の手を袖から離してアラガミの方に歩きだした
「………俺はもう、後悔はしたくない……去年のあの日からそう…だった…大切な……幼なじみの心を助けられなかった……それが…それが一番の後悔だ……」
少年は少し低いトーンで語り始めた
「お前ら…アラガミに語っても仕方ないだろうな………」
少年の手には何時の間にか剣先が金色に輝き、柄は漆黒の黒が覆う大剣が収まっていた
「全てを……終わらせよう…………奏でて見せろよ……終焉の歌…
少年が大剣を一振りすると
◇
西暦2071年 極東東部
「……ふわぁぁぁ~」
少年は車の荷台で目を覚ます。ゆっくりと起き、目を擦りながら外を見るが見えるのは岩や砂だけ…すると、助手席から黒髪で髪で作られてるであろう猫耳、白いノースリーブにピンクのカーディガンを着た少女が顔を出した
「おはよう!お兄ちゃん!」
「…おはよ、ナナ。」
助手席から顔を出した少女の名は…
「おはよう、ヤト!よく寝てたね?」
「おはよう、おーちゃん。少し、夢を見てたんだ……ナナと初めてあった日の夢をね……」
「……そうなんだ…あ!見えてきたよ!」
車の空気が一瞬重くなるが運転席に座る銀髪でナナと同じく白のノースリーブに肌色のカーディガンで黒のワンピースの少女……おーちゃんことオレーシャ・ユーリ・エヴナ・ハザロヴァが正面に見えた巨大な壁に持ち前の元気で意識を向けさせた
「ヤト……あそこにいるんだよね?」
「うん……間違いないよ。あそこに俺たちの
「……
ヤマトとオレーシャは目の前に見える壁の中にいる『奴』に向かって強く殺気を放っていた
「……お兄ちゃんもお姉ちゃんも怖いよ……」
その場にいた、ナナはヤマトとオレーシャの殺気に涙目になっていた
「……ごめん、ナナ」
「……ごめんね、ナナちゃん」
「……うん!お兄ちゃんもお姉ちゃんも笑顔がいいよ!」
二人が頭を撫でながら謝るとナナは笑顔で喜んでいた
「……待っていてあーちゃん……必ず助けるから……」
ヤマトは荷台の椅子に座りながら遠くを見ながらつぶやいた
「ヤト、なんか言った?」
「お兄ちゃん、なんか言った?」
「うんん、何でもないよ」
そのつぶやきは誰にも聞こえず、言った、ヤマトの心の底に刻まれるだけだった
続く