僕は作りたいものを作る   作:KASHIRA

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起動

「みんな仕事よ。進路はヘリオポリスお宝探しよ」

 

「よっしゃ‼︎」

 

「え〜何でヘリオポリス?あそこは中立でしょう。お宝なんてあるの?」

 

「数時間前ザフトと地球連合の戦闘によってヘリオポリスは崩壊したわ」

 

「大丈夫なの⁉︎そんな所行って、まだ軍隊とか来るじゃ無いの?」

 

「そん時は、逃げるさ、まあ戦いになったら8が助けてくれるさ」

 

"まかせて私は戦闘のプロフェッショナル。"

 

「大丈夫かな・・・ロウ本当に行くの?」

 

「当たり前だ樹里お宝が眠っているんだぜ⁉︎さぁ行こうぜヘリオポリスへ‼︎」

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

ユウキは今、灰色のモビルスーツの前に居る。

 

「ナナミこれってカワグチ教授の所で見た資料のモビルスーツじゃないか?」

 

「そうですねマスターですが、資料とは少し違いますね・・・」

 

このモビルスーツは資料とは、少し違う点がある。まずバックパックが、何かを装備出来るジョイントになって、膝当ての形状が違うのと肩が付いておらず剥き出しで、まるで組み立て途中だった。

 

「未完成品か・・動くかな」

 

「え・・マスターまさか乗るのですか?もう少し他の方法を探しましょうよ〜〜」

 

「いいじゃん動くかどうか見るだけなんだから、さ行くよ」

 

そう言ってユウキは、モビルスーツのコックピットに向かった。

 

「こ、こいつ!動くぞ!」

 

「マスター何を言っているのですか・・・」

 

「いや、何か電波拾って言わなきゃと思ってさ・・・・さ、調べようか」

 

まだ調べていないのにユウキは変な事を言った。ナナミは心配になった。そんなことを知らずユウキはナナミをモビルスーツに接続して、キーボードを操作し始めた。

 

「こいつ、OSも未完成だ。名前は・・・MBFーP06・・6ってことは後5機はあるのかな・・」

 

「マスター、システムチェック終わりました。特に異常ありません、ですがやはりOSが未完成のようです。」

 

「そっか、じゃあナナミ保存してあるジンのOSを元にして再構築して僕は外部から機体の点検するから」

 

「了解しました。後データ内にこんなのがありました。」

 

「ストライカーパック?これXナンバーの一機の装備じゃんか、こいつを取り付けるためのジョイントを付けた実験機の可能性があるな」

 

ストライカーパックとは、地球連合のX105-ストライクの追加装備で、エール、ソード、ランチャーからなる状況に応じて換装する装備である。またバッテリーの充電も兼ねている。

 

「はい、ですがそうなるとこの機体は、どこが作った機体なのでしょう?」

 

「この機体は、恐らくXナンバーのデータを使って作られた可能性があるな、作られた場所をみてモルゲンレーテかもね・・・」

 

「とゆうことは、この機体はオーブが作ったってことですか‼︎」

 

「事情はわからないけどそうとしか思えない。それより作業を進めよう」

 

ユウキは、この機体の点検を始めた。瓦礫が散乱していたが特に目立つ外傷は無かった。調べてわかったことは、まず周りを見る限り証拠隠滅をはかろうとした形跡があっちこっちにある。近くに二機分のパーツが落ちていて運よくこの機体だけ難を逃れた。それをユウキが見つけたのだ。もう一つはこの機体はグレーカラーではあるがフェイズシフト装甲ではないことだ。Xナンバーの資料には、この装甲が使われていると記載されているが、この機体は、発泡金属だ。フェイズシフト装甲は、通電する事で実弾を無効にするが、この機体は関係なく命中する。ユウキは、ややこしいなと思った。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ユウキがモビルスーツを見つけた数分後、他の場所に、あるジャンク屋達がいた。

 

「スゲェ、ビームライフルもあるのかよ。」

 

「けど信じられません、新品のモビルスーツが完全な形で、埋もれているなんて・・・・」

 

「いいじゃん、こんな凄いお宝があったからよ。気にし過ぎだぜ。リーアム」

 

そう言っているのは、ロウ・ギュール、ジャンク屋だ。ジャンク屋は壊れて廃棄されたメカなどを回収し、再利用する職業だ。ロウ達は、ユウキが見つけたモビルスーツと同類機らしい赤と青のモビルスーツをヘリオポリス内で見つけていた。

 

「けどさ、ここにあの腕とは違う色のモビルスーツがあるってことは、金色の機体は、どうなったの?」

 

「さあ・・・持ち出されたか、爆破してしまったかですかね。」

 

「何にしろお宝は見つけたんだ。大収穫だぜ!」

 

"入電"

 

『気をつけてそっちにモビルアーマーが向かってるわ』

 

「商売敵か⁉︎」

 

『違うわね。完全武装した傭兵よ。戦ったら勝ち目はないわ』

 

「ハチ‼︎起動するぞ、キメラじゃ勝ち目がねぇ、コイツなら・・・」

 

ーーーーーーーーーーー

 

一方、ユウキは、最終段階に来ていた。

 

「チェック終了!ナナミそっちは?」

 

「こちらも基本的なことは終わりました。あとは、起動しながらの調整だけです。」

 

その時、何処からか地響きが聞こえてきた。

 

「今の音は・・・ここも持たない可能性があるな・・・ナナミ起動するよ‼︎」

 

「了解しました。いつでも行けます‼︎」

 

「よーし、ユウキ・ホーネス行きまーす!」

 

ユウキは、機体を外に向けて発進した。そして宇宙空間に出るとそこでは、モビルアーマーとモビルスーツの戦闘が行われていた。

 

「どうしよう・・しばらく様子見かな・・」

 

ビィービィー「マスターこちらに急速に接近する機体があります。

 

「ええー⁉︎こっちには武器ないんだから、とにかく逃げるよ〜」

 

こちらに向かって来る機体は、連合の量産型モビルアーマー、メビウスだ。戦闘するとは思って無かったらしく、武器を持たず外に出てきたのが、裏目に出た。

 

「うぁ⁉︎何で撃ってきた⁉︎無抵抗な人間に」

 

「もしかして、この機体を消したいのでは?一応秘密裏にあった機体なので」

 

「なーるーほどって⁉︎解決してないよ。どうするのこれ」

 

そうしている内に一筋のビームがきた。

 

「うわー助かった〜・・・あれ?あの機体はこいつの兄弟機か?」

 

「見たいですね。どうします?一応通信して戦闘の意思がないのをつたえますか?」

 

ユウキの目線の先には二機の赤と青の機体だ。恐らく同型機だと思われるが、逃げ回る内に近づいていたみたいだ・・

 

ーーーーー

 

ロウは、あの後戦闘をしたが、傭兵に油断して不意を突かれてしまった所、運悪く傭兵を雇ったクライアントが、証拠隠滅ため攻撃してきた。そのため傭兵に青い機体を奪われ、どうするか考え同型の赤い機体を使って出た。丁度戦闘も終わりかけてた時モビルアーマーがロウ達の母艦ホームにぶつかろうとしていたが、それをロウは撃破そしてこれからどうするか話そうとした時・・・

 

ビィービィー"レーダーに反応‼︎"

 

「何だ。まだいたのか?」

 

機体を向けてみるとそこには、メビウスと見たことない機体が向かってきた。

 

「もう一機あったのか‼︎もう少し探せばな〜」

 

"そんな事言ってる場合か、どうする?"

 

「どうするって言ってもな・・・」

 

がすぐに解決した。傭兵に貸した機体が、メビウスを撃ったからだ

 

「さてとハチあいつと通信をつないでくれ」

 

"了解"

 

『うわぁ!通信?えっと助けてもらってありがとうございます・・』

 

「何だ、こんなヤツが乗っていたのか、あんた目的は?」

 

『目的?目的・・・脱出ですかね・・・』

 

「そうか、とりあえずついてきな俺の船で話そうぜ」

 

『わかりました』

 

ーーーーーーーーーーー

 

ロウ達の母艦 ホーム内

 

「さてと、まずアンタらもオレたちと同じ追われる立場になっちまったようだな」

 

「そのようだ」

 

「アンタらに貸した青いモビルスーツだけどな、くれてやるよ」

 

「いいのか?」

 

「結果的にこの船を守ってもらったしな、借りは必ず返さなきゃならない。死んだ爺ちゃんがよく言ってたぜ」

 

「・・・・では、遠慮なくもらっておこう」

 

「劾、そろそろリードたちと合流しないと」

 

「うむ、行くぞ」

 

そう言って、傭兵達は去った。

 

「で、あんちゃんは、どうする?目的が、脱出って言ってたけど」

 

「はい、まず僕の名前は、ユウキ・ホーネス、ヘリオポリスの工業カレッジの学生でした。こっちは、サポートAIのナナミ、僕たちは脱出方法を探していてあの機体を見つけました。」

 

「ヘリオポリスの⁉︎みんな脱出したって言ってたけど、どうゆう事リーアム・・」

 

「ああ、僕は気絶していてヘリオポリスが崩壊したこともわからなかったんですよね」

 

「へえ〜でこれからどうするんだ」

 

「恐らく、あなた達と同じで追われる立場でしょね・・・アレの存在も知ってしまったことですし」

 

「あれ?あれってなんだ」

 

「ヘリオポリスで開発されていたモビルスーツのデータです。あの機体とは違う・・・」

 

「ほかにもあるのか‼︎くう〜まだあるかなパーツとかさー」

 

「いや恐らくないと思いますね。この崩壊はその機体が発端だと思いますね・・・・」

 

「そうか・・で結局どうする?」

 

「はい、僕たちをしばらく置いてください。機械いじりは得意なので手伝えるはずです。」

 

「いいぜ。よろしくな、俺の名はロウだ」

 

"よろしく、ハチだ"

 

こうして、赤と青プラス灰色のアストレイを巡る物語が始まった。


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