小説を書くのは初めてなので、内容には期待しないでください。
どうしようもなく物足りない人生だった。
毎日収入はいいけど好きでもない仕事をして稼いだ金も漫画ぐらいにしか使わず残りは貯金。
家族は居ないし恋人も居ない。別にほしいわけでもないけど。
自分の人生はなんの刺激もなく平凡に終わるんだとずっと思っていた。
自分が殺されるまでは。
今どきの若者が好むようなファッションをしている四人の青年たちに人通りが少ない道でいきなり金を要求された。出し渋っていたらなにか固いもので後頭部を殴られ持っていた鞄を奪われ昏倒したところで暴行をしばらく受け続けた。
もう体を動かせなくなるほどボロボロにされた時に青年たちは漸く痛めつけるのをやめた。
痛みと出血で意識が朦朧としてきた時に青年たちはやりすぎた、これどうしよう、などと口論になっていた。
これ以上ないほどの怒りに身を焦がしできることならやり返したいがもう意識が沈んでしまった。
女ヶ島
ここは凪の帯にある男子禁制の女しかいない島である。
この島にはアマゾンリリーと言う国があり九蛇という女戦士が居り独自の文化、風習がある。
この国では常に『強いものが美しく、偉い』という風習があるためこの国の女たちは皆幼少の頃から鍛錬を積み強くなろうとしている。
この国の戦士たちは幼い時より覇気を習得し鍛え上げるためその辺の海賊や海兵ではまったく相手にならない。
そして今訓練場では一人の九蛇の戦士が子供たちを鍛えていた。
「ほらほら、あと少しだから頑張りなさい。素振りはゆっくりでいいから一回ずつ意識してやるんだよ」
『ハイ!先生』
子供たちに規定の回数素振りするように指示を出した九蛇の戦士は発破をかけながら子供たちを見渡していく。すると一人の赤い髪の少女が目についた。
「………」
その少女は規定の回数分の素振りを終えても黙々と薙刀を振っている。
素振り一つとっても他の子どもたちより優秀だとわかる程の才能に訓練をつけている戦士は楽しそうに微笑み少女を見ていた。
しばらく見ていると少女は素振りをやめ振り返り
「何かおかしい所でもありましたか?先生」
と、指導役の戦士に自分の素振りに悪いところがあったのか聞いた。
「いいえ。勘違いさせてごめんなさいね。とてもよくできていたわよ。ベル」
そう褒めると、ベル、と呼ばれた少女は首を左右に振り不満そうに言った。
「先生。私はまだ余裕がありますのでしばらく素振りを続けていいですか?昼食の準備には間に合わせますので」
そう言ってベルはこちらの返事を聞かずまた黙々と素振りを始めた。
先生と呼ばれた戦士はその様子にため息をつき、
「あまり無理して鍛錬しすぎると、体を壊しちゃうから、程々にしときなさいよ~」
と、心配するが、
「大丈夫ですよ先生。覇気を使いますので、体を壊したりなんてしませんよ」
と意味不明な言葉が返ってくる。
「…いや…それ使い方違うと思うんだけど…」
そう言葉を漏らすもベルには聞こえておらずベルは覇気で強化した薙刀をブンブンと無駄にキレイなフォームで振っている。
そんなベルを呆れたように見て指導役の戦士は先に行くとベルに告げ素振りを終えた他の子どもたちと共に訓練場を去っていく。
なんかあの子は他の子と少しズレてるなぁ、と悩んでいると、
「ねぇねぇ先生。ベルはまた、一人で鍛えてるの?」
「いっつも皆の修行が終わった後も、一人残ってるよねぇ~」
「ベルって誘っても全然遊んでくれないんだよぉ~」
と子供たちがベルについて話し出す。
「う~ん、あの子は自分のお姉さんたちが優秀だから少しでも早く追いつこうとしてるんじゃないのかしら? まあベル自身も強くなることが好きみたいだしベルの好きにさせてやりなさい」
そう子供たちに言い聞かせ指導役の戦士は子供たちとともに九蛇城に戻っていく。
殺されたと思ったら目の前に変な壺があった。
壺には一枚引けと書かれてありこれ以上ないくらい怪しかった。
他にすることもないので壺に手を入れ中を確認すると紙のようなものが十枚~二十枚ほどありその中から一枚引いた。その紙には『念能力』と書かれており紙を確認した瞬間また意識が沈んでいった。
新しい命に生まれ変わって八年ほど過ぎた。
自分はどうやらONE PIECEの世界の女ヶ島に転生したようだ。
そしてHUNTER×HUNTERに出てくる『念能力』を使えるみたいだ。
もともと漫画で読んでいたがそれとは違う念能力の知識も記憶に植え付けられたみたいなので赤ん坊の時はずっとオーラを増やす修業をしながら考えていた。
前世のようなつまらない人生を送りたくない
自分を殺した青年たちのような奴らにもう殺されたくない
そしてONE PIECEという刺激的な世界を自分の思うがままに楽しみたい
そんなことを考えながら過ごしていると自分の姉たちが今日の修業を終えて、家に帰ってきたようだ。
「ただいまー! ベル! お姉ちゃんが帰ってきたわよ~」
と言い、黒い髪の少女が家に帰ってきて、それに続くように
「ただいま!ベル、いい子にしてたかしら」「ただいま~ベル」
と薄い緑の髪の少女、オレンジ色の髪の少女が帰ってきた。
私の姉は三人いる。
長女 ボア・ハンコック
次女 ボア・サンダーソニア
三女 ボア・マリーゴールド
そして私の名は『ボア・ベルゼリス』
どうやら私はゴルゴン三姉妹の末っ子に生まれたようだ。