ダークサイドが斬る!   作:排除君

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どうもモチベーションが死んでるので、AC小説の更新が遅れてる排除君です。

今回の作品は息抜き兼モチベ回復用の自己満足小説です。

それでも「まあ、ありじゃないか」という人は読んでいってください。






第1話

 

 

 

 

 

 

日が暮れて夜になり、すっかり漆黒の闇に覆いつくされた帝都の道に何者かが歩く音が響き、酒屋の近くを通った際に窓から漏れる微かな灯りの光で石畳の上に影が映る。

帝都に住まう都民の殆どは次の日の仕事などに備えて睡眠を取るため、こんな時間帯に徘徊するような者はよっぽどの酔狂しかいない。

 

 

 

 

だがどんなことでも例外がいるように、帝都に住まう者の中にも例外は居る。

 

 

 

 

 

 

「罪人 レニー・スターク。罪状 異民族に対する武器等の物資の援助及び多額の賄賂」

 

 

黒一色で統一された装束に身を包み、右手には十字架に見えるモノを握る男が低い声で言葉を発する。

 

 

「判決は有罪。執行猶予の余地無し」

 

 

そしてかの男の眼前で恐怖に震える商人に十字架を向けて一歩踏み出すと、月夜の明かりで堅く悍ましい仮面が漆黒に輝く。

 

 

「よってここで刑に処す。貴様は―――――――

 

 

 

 

 

 

 

                                        

 

 

 

                                         

 

 

 

                                ――――――――死刑だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

暗い夜道に赤い光が迸り、何かが焼き切れる音が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『転生』

 

 

俺は始めただの夢に過ぎない、馬鹿馬鹿しい事だと思っていた。

所詮は宗教によく見られる普通とは違う感性から生まれたものだと。

 

だが俺はその考えを改めさせられた。

自分自身の死を通じて。

 

 

 

 

―――――――事の発端は高校三年生に進級してから数か月ちょっと経った日だった。

 

 

俺は何時もと変わらず、夜中の12時過ぎに就寝して目覚まし時計の煩いベル音で朝の6時に起き、起床直後特有の何とも言い表せない気分の悪さに包まれながら、朝食のパンを齧り洋風の料理を摘まむ。

そして学校のHRが始まる8時まで時間の余裕があるため腹が痛くならない程度の体操をして、身体が温まったら少し寒さを感じる朝の空気の中制服に着替え、鞄に詰め込む物の整理を行う。

家から学校までの距離は、歩いて15分程なので時間をそこまで心配する必要はない。

 

それから7時過ぎ辺りに鞄を持って自室から出て、最近窮屈に感じてきたスニーカーを履く。

自分は中学校卒業まで身体全体がお世辞にも大きいとは言えない状況だったが、ここ数年で一気に伸び始め今まで着れていた服が軒並みダメになったのだ。

成長には個人差があるとよくいうが、あまりにも突拍子もなく伸びると困るモノがあるのは意外と分かる人が多いのではないだろうか。

 

元から身長高くて気にすることのない人も多そうだし、そこまで無理やり理解を得ようとする気もないからどうでもいいが。

 

そんな事より大学受験を控えている三年生の初夏なのに、呑気に普通に生活している自分自身について色々考えていかねばらない。

AO入試や推薦での入試は受ける気がないので単純に勉強一筋で頑張れる事と、受験する大学は私立大学の文系学部故に英語、国語、社会の3科目でいけるとお慢心していたのがいけなかった。

進研や全統などの模試では、マーク模試の点数が良くて慢心してた。

入る気だった大学での入試では記述式の入試となることを知らずに、ぐでっーとしていた。

 

まあそんなこんなで最近気づいた俺は焦りながら勉学に本腰を入れ始めたのだが、登校後の学校で普段よりも真面目に授業を受けて帰りの支度をしようとしていた時に、俺の知らぬ間に俺の机の中に入っていた一通の手紙を見つけた。

冴えない男最優秀賞に選ばれた俺に誰が何のために入れたのかわからないが、不思議と悪い気はせず心の中を空っぽにして読んだ。

 

 

内容は、ただ簡潔に「伝えたいことがある。放課後体育館裏に来てほしい」というものだった。

 

 

これは………恋愛系の奴でよくあるあれなのではないのか、と俺は思った。

エロゲを幾つもやったことがある故に、リアルでこんなのあんのかと一瞬呆けてしまったが、俺の判断力は嬉しさと身体から湧き上がる急激に熱くなった血で低下していたのか、悪戯に準ずるものかも知れないという思考を一切排除して指定された場所に向かった。

 

体育館裏は何時も日の当たらない場所で、表現としてはじめじめしていると言えば正しいか基本的には誰も寄り付かない場所でもあった。

日は傾き始め、時刻は夕方5時を回っていた。

苔が生えて滑りやすくなっている細道を通り、目的の場所に着いた俺は暗く湿っているこの場に相応しくない白く、光っているかのようである存在を見つけた。見つけてしまった。

 

絹のようにさらさらとした質感が見て分かるほど綺麗な黒髪と、制服にちゃんと収まりながらも主張しているとこ

ろはしっかりと主張しているスタイル。

 

高校の男子たちからは”天使”と謳われている学年の人気者「本多 栞(ほんだ しおり)」がそこにはいた。

 

 

「来たわね」

 

 

彼女は俺の目を見つめながら口を開き言葉を発した。

俺は彼女に目を合わせられたことで緊張して張りつめていた身体がピクリッと動き、恥ずかしさから目を逸らす。

どこかによい目の置き場はないかと探すが、焦り始めた俺が目を泳がしていたことに気付くのは後になってからだった。

 

 

「ここにあなたを呼んだのは他でもない、私よ」

 

 

そうゆう彼女に抱いていた疑問をまた膨らませる。

何故俺を呼んだのか。

理由は頼み事か、告白か、はたまた……………………

 

 

「残念だけど君に伝えたい事何て何もない」

 

 

彼女が謎な事を言いながら俺にゆっくりと近付いてきて、左腕を肩に掛ける。

そして後ろに隠していた腕を勢いよく前に突き出し、

 

 

「騙して悪いけど、これも私の為なの 死んでもらうわ」

 

 

俺の心臓がある位置に包丁を突き刺した。

 

 

 

 

 

 

 

 

これが俺の死んだときの簡単な流れだ。

俺は刺された後、ポケモンでバトルに負けたときみたく視界がブラックアウトしたのだが、次に目を覚ました時は今いるこの世界のベットの上だった。

 

ベットの上で目覚めた俺は一瞬、あの状況から生き残ったのかと思い安堵に包まれる同時に、刺された場所がどうなったのか確認するために心臓の位置に手を置いた。

しかしあるはずの傷はなく、逆に俺は上半身裸になっている身体と見慣れない手を見て思わず「えっ・・」という声が出た。

俺の身体はお世辞にも筋肉があるとは言えない肉体だったし、手も外人のような白さもないものだったはず、と。

 

なのに今は細マッチョに近い感じで、手も白く俺の掌に見られた家庭科の授業で出来た深い切り傷が無くなっており、声もブルーアイズを使いそうなCV津田健次郎になっていた。

 

当時は何が起きたか理解するのに時間が掛かることは無かった。

俺が目を覚ました部屋に据え付けてあった鏡で全体像を確認して解った。否応にも解ってしまったのだ。

 

190cm前後の長身で黒髪にブラウンの瞳、細面で鼻筋が通ったナード顔。そして明らかに外人であるのに声がCV津田健次郎。

 

そう、俺は死んだ後何らかの形で”スターウォーズのエピソード7/フォースの覚醒”に登場する人物「カイロ・レン」に憑依していた。

 

 

 

 

カイロ・レン

 

スターウォーズ エピソード7の物語に深く関わる主要人物で、同エピソードの「ファースト・オーダー」と呼ばれる組織の指揮官。

普段は幹部らしく落ち着いて見えるが、作戦が失敗するとライトセーバーやフォースグリップによって部下や身の回りの物に当たるというヒステリックな一面を見せ、小物界の大物と言わしめる状態になったキャラでもある。

 

その経歴は謎に包まれていたが、エピソード4~6までで主要人物の座を飾っていた反乱軍のレイア・オーガナと密輸人であるハン・ソロの息子だということが分かると様々な経緯が判明。

 

劇中では同輩のアプレンティスを皆殺しにしたり、自身の父親を刺したりと中々の暴走具合であるが実力は確かなようで、燃えるような気性を前面に押し出したごり押し戦法で相手を圧倒したりしていた。

だが完全なシスと呼べる練度で無いこともあり、不意の攻撃に対応できなかったり元ストーム・トルーパーやフォースの訓練を受けていない初心者にやられたりとダメな部分も多い。

 

 

以上が俺が全体的に見たカイロ・レンのキャラクターだ。

 

上で述べた通り、粗削りなルーキーといった感じなのだが思った以上に他の人からの受けは良いとは言えないキャラだった。

作戦失敗等ですぐにキレたりするのが悪かったのか、元ストーム・トルーパーのフィンに梃子摺ったりフォースの訓練を受けてないレイに負けたりしたのが受け入れらないのか、兎も角公式ネタキャラにされてる時点で察しの通りだ。

 

でも、俺はそうとは思わない。

レンのキレっぽい短期さや粗削りな感じは、祖父であるベイダー卿に似通る所があるし、シスとして成れていない彼が負傷している状態でよくライトセーバー持ち相手に二連戦を出来たと思う。

小物っぽさでもキャラとしては特徴が出てるし、まだまだ成長する余地があると作品を見た中で感じれたからエピソード8、エピソード9と成長した姿でレイ達の前に立ち塞がってくれれば良い悪役になるだろうと思いもした。

 

結論として俺はカイロ・レンが悪役として好きだった。

 

 

 

………………ただただ俺がカイロ・レンが評価しているのを説明しているだけになってしまった。

 

話を戻そう。

 

 

えっと、どこまで話したっけな。

 

確か俺が憑依してしまったところまでか。

 

 

俺は憑依後、自身がカイロ・レンになってしまったのなら死亡フラグ満載のスターウォーズの世界に来てしまったのかとorzになった。

 

だがよくよく考えてみれば、俺のいる部屋はスターウォーズによく見られる近未来的な部屋でなく、何処となく中世を感じる部屋であったため世界が違うのではないかと思った。

 

 

 

結果、俺の予測は当たっていた。

 

カイロ・レンが着ていた黒いフードと外套を身に纏い、ダース・ベイダーの様に声を変えられるマスクを被った俺は、部屋の外に出てその日三度目となる衝撃に襲われた。

 

外の世界は、排気ガスやコンクリートジャングルと呼ばれるビル群の姿が全くもってなく映画やアニメで見たザ・中世の雰囲気で満たされていたからだ。

 

驚きで暫くの間ぼっーとしていた俺は、突然横から声を掛けられ自分が意識しなくとも右手にカイロ・レンが使うライトセーバーを握りしめ、声を掛けた張本人にそれの光刃を向けていた。

そして向けられた相手がヒッ!と恐怖に慄く声を上げたことで、意識が戻り自分が何をしていたかを把握し、即座に俺は「すまない」と相手に謝罪の言葉を述べて光刃を収納し腰の元あった位置に戻した。

 

どうやら俺に声を掛けたのは街の警備隊員で、見回り中に偶然将軍の俺に会ったから挨拶をしようとしたらしい。

俺は将軍と言う地位に始めこそ混乱こそしたものの、警備隊員が嘘を言っている素振りもなく考えを纏めるために彼をさっさと職務に戻らせた。

 

彼が去った後、俺の頭の中に数々の情報が流れ込んできた。

あまりにも過剰な量の情報が一気に頭に来たため、思わず痛みでマスク越しに頭を押さえたが、すぐにその痛みも引いた。

 

 

 

 

そして俺は今の自分が身を置いている状況に理解を示すことが出来た。

 

 

 

 

この街が帝都と呼ばれる帝国の首都であり、俺はその帝国の軍に身を置く将軍である。

 

 

 

 

 

今日は自分自身の職務が休みであったため、自宅で寝ていたこと。

 

 

 

 

 

最後に俺カイロ・レンは「ダース・レン」という名で帝国の国民に恐れられていることだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






ダース・レンがダサいと思った人は代案くれると色々と修正を考えます。

個人的にカイロ・レンは大好き。というかダークサイドのメンツが大体好き。
厨二っぽくてええやん?
レン君のライトセーバー見てぐっと来た人は私と握手。



※:この小説は不定期更新です。

※2:息抜き用なので文自体にあまり期待はしないほうがいいです。



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