愛した人を求めて   作:白夜132

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投稿するの遅くなってすみません。


第27話

万由里side

 

万「どうして晴れるってわかったの?」

 

朝起きて、天気を確認してすぐに白夜に理由を聞いた。

 

「過去一週間の気温や湿度などの情報が分かれば、数日先の天気くらいわかるさ。」

 

その答えに少しの間、思考が停止した。

 

万「もしそれが本当でも、テレビも見てないのにどうしてそんなことがわかるの?」

「気温と湿度はある程度は感覚で分かる後は、その日の天気や風の強さなどから考えて、細かい値を出して計算するだけだ。」

万「あんたがすることに驚かないつもりだったけど、これは流石に驚いたわ。」

「そうか。」

 

適当な返事を返した白夜は、少しの間私を見ていた。

 

万「どうかしたの?」

「いや、前も思ったが万由里は、卑怯だとかは言わないんだな。」

万「それは、私があんたが出来ることを把握してなかったから、別にあんたが卑怯だとは思わないわよ。」

 

白夜は、驚いた顔をした後、微笑んだ。

 

「普通はそう考える奴の方が少ないさ。」

万「そういうもの?」

「ああ、今まで似たようなことで散々言われてきたからな。

言わなかったのは、万由里を除いて一人だけだ。」

万「かなり苦労してきたみたいね。」

「まあな。」

 

それから白夜と朝食を食べた後、隼斗たちの監視を始めた。

 

隼斗side

 

士道の家のリビングにみんな集まっていた。

 

隼「昨日みんなで遊びに行ったから、今日はショッピングモールに買い物に行こうと思う。」

士「分かった。

なら昼飯もそこで食べるか。」

隼「ああ、そうだな。」

十「何を買いに行くのだ?」

隼「決めてないさ。

でも欲しいものがあったら買っていいぞ。」

十「食べ物もか?」

 

十香が前のめりになって聞いてきた。

 

隼「まあいいが、ほどほどにな。」

士「四糸乃も買いたい物があったら言うんだぞ。」

四「はい。」

よ「よしのんも買いたい物があったら言っていいの?」

士「ああいいぞ。」

琴「じゃあ行きましょうか。」

士「そうだな。」

令「移動はどうする?」

隼「今回は歩いて行こうか。

移動中にある店でも欲しいものがあれば買えるしな。」

令「そうか。

では、歩いて行こうか。」

 

それからショッピングモールまで歩いて移動した。

 

万由里side

 

隼斗たちを白夜と監視していた。

 

万「ショッピングモールで買い物か。」

「どうかしたか?」

万「いや、精霊とのデートより一姫と隼斗の方が内容的にはデートぽいなーと。」

「まあ、確かに遊園地に行ったり、ショッピングモールに買い物に行ったりデートのようだな。」

万「まあ、精霊は個性が強いから仕方ないかもね。」

「そういう万由里も十分個性強いと思うぞ。」

万「あんたに言われたくないわ。」

 

白夜に視線を向けて言い返した。

 

「まあ、常識から外れた存在が個性が薄いわけないか。」

 

それを白夜が、適当なようで的を射たことを言って話を逸らした。

 

万「常識から外れた存在ね、私や精霊はともかくあんたは常識に沿って生きることも出来るんじゃないの?」

「していた時もあったさ。

だが能力的に出来たとしても心理的無理だったんだ。」

 

白夜が少し微笑みながら遠い目しながら話していた。

 

万「何があったかは聞かないわ。」

「大したことじゃないさ。」

万「そ。」

 

それから少しの間話さずに尾行を続けた。

 

万(白夜の地雷踏んだかな?

思った以上に気まずい雰囲気になったし。

どうしよう。)

 

話さない間に隼斗たちは、ショッピングモールに着き近くの店に入った。

隼斗たちは、店の一か所で止まって話始めた。

 

士「なあ、ちょっといいか?」

 

士道が、様々な色のひもの先に同じく様々な色のガラス玉が付いたストラップを見ながらみんなを読んでいた。

 

十「どうしたのだシドウ?」

士「いや、このストラップみんなで色を変えてお揃いで買ったらいいんじゃないかと思ってな。」

隼「いい案だな。

しかも色の種類も多いからかぶることもないしな。」

琴「確かに記念にってことならいいかもね。」

士「十香たちもそれでいいか?」

十「私はいいぞ。」

四「私もいいです。」

一「私もいいです。」

隼「俺もいいぞ。」

令「私も構わない。」

士「じゃあ、買うか。

でも白夜の分はどうする?」

琴「まあ、今はいないけど一応は協力者なんだから買うでいいんじゃない。」

隼「そうだな。

一人だけ仲間外れっていうのも悪いしな。」

一「では、兄さんの分は私が選びます。」

士「じゃあ、みんな好きなの選んでくれ。」

 

みんながストラップを選び終えた後会計を済ませて出てきた。

士道が、茶色のひもに少し濃い目の青色の玉。

十香が、黒色のひもに紫にところどころ黄色が入った玉。

四糸乃が、黄緑色のひもに水色の玉。

琴里が、黒と白色のひもに赤色の玉。

隼斗が、黄色のひもに赤い玉。

一姫が、赤色のひもに白い玉。

令音が、灰色のひもに水色の玉。

白夜が、白と水色のひもに赤い玉。

士道がみんなにストラップを配った後、移動し始めた。

その様子を見ていると白夜が話しかけてきた。

 

「今、どう感じた?」

万「何のこと?」

「今、存在を知られていないとは言え少し隼斗たちとの距離を感じたんじゃないか。

縮まることのない距離を。」

 

白夜の質問に俯きながら答えた。

 

万「その通りよ。

仕方ないとは言え少し何と言ったらいいかわからない感覚になったわ。」

「それがさっき俺が常識に沿って生きれなかった原因だ。

俺の場合仲のいい友達相手に感覚を味わった。」

万「なるほどね。

確かに仲のいい相手にこんな感覚を感じてたらきついわね。」

 

私は白夜に視線を向けて仲のいい相手にさえ距離を感じる生活をしてきた白夜のことを考えた。

 

万(それって、今までずっと孤独の中で生きてきたってことでしょ。

生まれてまだ数日しかたってない私と違ってもう何年も生きてるのにどうして未だに笑っていられるんだろ。)

 

そんな考えが表情に出ていたのか。

 

「そんな憐れんだような目で見るな。」

 

そう言われて一旦白夜から視線を外した後、再び向けた。

 

万「別に憐れんだつもりはないわ。

ただそんな生活をよく続けられたなと思っただけ。」

 

白夜は、少し疑うような目で見てきたが、少しすると軽く息を吐いた後。

 

「あっそ。

まあ、もうこの話はやめよう雰囲気が悪くなる一方だ。」

 

話をやめることを切り出してきた。

 

万「それもそうね。」

「士道たちが昼飯を食べる食べに店に入ったみたいだぞ。」

万「私たちも行きましょうか。」

 

そこからはいつものようにお互いからかったり、適当な話をしながら隼斗たちの監視を

した。

そして隼斗たちが解散して少し後、イヤリングについている玉の色が白色から黄色に変わった。

私たちは隼斗達が解散した後、白夜の瞬間移動で帰った。

今は、風呂から上がってリビングで白夜と話していた。

 

万「明日で最後ね。」

「ああ、明日の十香のデートが終わったら全部終わりだ。」

万「明日で私は役目を終わて無に帰る。

結局今日も負けたし一度も白夜に勝てなかったままか。」

「そういうものさ。

さてもう寝ようぜ。」

万「それが言えるのはあんたくらいよ。

分かったわ。」

 

白夜と寝室に移動していつものように眠った後白夜に抱きしめられながら眠りについた。


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