二人の吸血鬼に恋した転生者   作:gbliht

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今回はsideを使わせていただきました。sideが嫌いな人がいるかもしれませんが許してください。




原作前
第二話 女の子を襲う奴は俺が許さん


side???

 

「うう~ん」

 

俺はそんなことを言いつつ体を起こした、周りを見渡すとそこには大体6~7mくらいの木が何本も生えていた。

 

「えっと確か俺は?」

 

(ん~とまず、神様と言う名のおっさんと会話して能力をもらって 東方projectの世界に転生させてもらったんだっけ)

 

「ふむ、色々と思い出したしこれからどうしようかな?」

 

(とりあえず、おっさんから貰った能力で自分の身体能力の限界を無くしてっと)

 

「よし、じゃあこの状態でどれくらい力があるか確認しますか」

 

そう言ってまず俺は全身に力込め、拳を握り、目の前にあった木に向かって軽く拳を突き出した。次の瞬間……

 

「……へ?」

 

と言う俺の間抜けな声と共に木が砕け散った、折れたのではなく砕け散ったのだしかも一本だけでは

なく後ろにあった木も何本か砕け散っていた。

 

「限界をなくすと、ここまで力があるのか……じゃあ脚力の方はどうなってんだ?」

 

と言い足に力を込めて跳んだ、次の瞬間、俺は後悔した。

 

「ちょ!跳びすぎ」

 

俺の体は周りの木を軽々と飛び越え地面にはちょっとしたクレーターが出来ていた。

 

(もうこれ、修行いらなくね)

 

と思ったが、すぐにそんな考えは捨てた。

 

「いやいや、慢心していてはダメだ、あの英雄王みたくなってしまう」

 

と呟きつつ俺は地面に落下していった。

 

 

 

「さて、一通り確認も済んだしこれからどうしようか」

 

(さっき飛んだ時にちらっと遠くに人里が見えたしそこに行ってみますか)

 

あ、ちなみに俺の格好は黒を基準にした着物だった。

 

「じゃ、いきますか」

 

と言い、足を踏み出そうとしたとき……

 

「きゃああああ」

 

女の子の悲鳴が聞こえた。

 

「!?」

 

次の瞬間、俺は悲鳴の聞こえた所に走り出した。俺は数kmを僅数秒で走り抜き、悲鳴の場所にたどり着く。そこには全身に擦り傷を負った女の子が地面に尻餅をつき、3匹の異形の怪物に襲われている。

 

その光景をみた瞬間、俺は女の子を助けるために女の子の前に立っていた。

 

 

Side女の子

 

私は追いかけてくる妖怪達から必死に逃げていた。生まれて間もない妖怪の私は自分の妖力をコントロールするために修行をしていたのだが、偶然この妖怪達の縄張りにはいってしまい、妖怪達に追いかけられるはめになってしまったのだ。

 

「げへへ 、待ちなお嬢ちゃん」

 

そう言いながら後ろから妖力の球を撃ちながら追いかけてくる妖怪達を無視し私は必死に森の中を走っていた。だが、

 

「きゃ!」

 

私は運悪く、足元にあった石に躓き転んでしまう。

 

「お嬢ちゃん、もう逃げられないぜ」

 

妖怪の一人は口元を歪めながらそう言い、いきなり殴りかかってきた。

 

「きゃああああ」

 

私は咄嗟に腕を胸の前でクロスしガードしたが、それでも数mは吹き飛ばされてしまった。

 

「きゃああああだって、かっわいい」

 

妖怪の一人が笑いながら言い、もう一度私に殴りかかろうと構えたとき、私は大きな背中に覆われた。丁度男性の人間くらいの大きさ。

 

何故? どうして、人間が私を庇うの?

 

 

Side???

 

俺は女の子前に立ち、冷静に相手の特徴などを分析した。まず一番左側にいの奴は両腕がカマキリの鎌のような腕で、背中から透明な羽を生やした化物。次に右側にいる奴は上半身は人間のようだが、下半身がムカデのような形。そして最後に真ん中の化物は体が岩できていた。

 

「てめぇ、なにもんだ!」

 

岩の化物が言ってきたので、俺は睨みつける。

 

「俺か?俺はこの女の子を助けにきた男だよ」

 

俺がそう言うと妖怪達が笑いだした。

 

「はぁ、何言ってんだよ、霊力も無い唯の人間が俺たち妖怪に勝てると思ってんのか?これは本当にお笑いもんだぜ」

 

岩の化物がギャハハと笑いながら言ってきた。それに釣られて周りの化物もギャハハハと笑と笑い出す。だが、俺はそんな化物達を無視して、疑問に思っていた事を聞いてみる。

 

「なぁ、お前たち一体この女の子をどうするつもりだったんだ?」

 

すると岩の化物が馬鹿にしたような顔を見せながら、言ってきた。

 

「はあ~?食うに決まってんだろ。あ、でも大丈夫あんまり美味そうに見えないけどお前も一緒に食ってやるからよ!」

 

そう言い岩の化物が俺に向かって拳を振り下ろしてきた拳はものすごいスピードで俺に向かっくる。が、俺は拳が向かってきているのにもかかわらず、一歩踏み込み……

 

「そうか、じゃあお前らは殺しても構わないな」

 

岩の化物の頭を拳で砕いた。頭のなくなった岩の化物はガラガラと音をたててその体を地面に崩していった。

 

 

Side女の子

 

私は自分の目を疑った、何の能力も持たず霊力も無い、そんなどこにでもいるような男が岩の妖怪を一撃で殺したのだ。これには向こう側にいた妖怪達も笑うのを忘れ、唖然としていた。

 

「どうした、来ないのか?」

 

男が放った一言で、向こう側の妖怪達も正気に戻り、怒りで顔を歪めた。

 

「てめぇ、調子に乗ってんじゃねぇぇぇ!!」

 

カマキリのような妖怪はそう言うと目で追えないようなスピードでジグザグに男に向かっていった。が……

 

「なんだ、この程度か」

 

男がそう言った瞬間、カマキリのような妖怪の羽が引き千切られた。

 

「ぎゃあああああああああ」

 

カマキリの妖怪の絶叫が森に響く。しかし……

 

「うるさい」

 

男はそう一言放、ちカマキリの妖怪の頭を拳で打ち抜いた。次に男は最後に残った妖怪に向かって両手を広げながら、挑発した。

 

「さぁ、どうした、かかってこいよ」

 

男がそう言いうと、ムカデの妖怪は顔を青ざめさせガタガタ震え出す。

 

その気持ちはわかる。私だって、あまりの恐怖に震え出したいくらいなのだから。

 

「た、助けてくれ」

 

ムカデの妖怪はそう言った、男はそんなムカデの妖怪の命乞いなど気にもせず……

 

「嫌だね」

 

の一言ですませ、ムカデの妖怪の足を全て一撃で蹴り折、ムカデの妖怪の頭が地面につくと同時に頭を踏み潰した

 

「ふう、スッキリした。そこの女の子怪我はなかった?」

 

「は、はい、カスリ傷程度です」

 

そう私は言ったのだが、この男に少しだけ恐怖してしまった為、若干声が震えてしまった

 

「ん、あぁ、まぁ怖かったよね。あんなキモイ化物に襲われて、それを殺した男が近くに居れば怖いよね」

 

どうやら彼に、私の恐怖が伝わってしまったようだ。私はそれをごまかすように、

 

「いえ、えっと、別に・・・・・」

 

「あぁ、いいよ、別に無理しなくても悪いのは俺だし、もうちょっと君のことを考えとけばよかった

ね。ごめんね、怖い思いさせてしまって」

 

そう彼は言いつつ頭を下げてきた。それを見た私はもう彼のこと恐怖の対象として見れなかった。

 

「いえ、すみません、私も悪かったです。助けてもらった人に対してお礼もせず、恐怖してしまい本

当にすみませんでした。それと、助けていただきありがとうございました。」

 

そう言うと彼は頭を上げた。

 

「いや、良かった、可愛い女の子に怖がられるのは中々心にくるものがあるからね」

 

そう彼は言い、後ろ髪を掻きながらハハハハハと笑っていた。そういえば、私は謝ることに必死で大切なこと忘れていた。

 

「そういえば、自己紹介をしていませんでしたね。私は八雲紫といいます。あなたのお名前を教えていただけませんか?」

 

と、私が言うと彼は少し驚いた顔した。

 

「そういえば、自己紹介がまだだったね」

 

そう言って彼は少し間を空けて・・・

 

「俺の名前は鏡夜、時成鏡夜(ときなりきょうや)だ」

 

彼は優しい笑顔を見せて私に言ってくれた。




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