ソードアート・オンライン ~時を越えた青薔薇の剣士~   作:クロス・アラベル

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お久しぶりです()
クロス・アラベルです。
忙しかったりやる気が出なかったりで遅くなりました。
では、本編どうぞ…!


始まりの街へ

 

 

 

「______いや、ここも人が多いな」

「そうですね、最前線もそうですが……ここはより一層多いです」

「わぁ……ひろい……!」

 

次の日。

三人は、始まりの街へと降りてきた。当初の予定より少し遅くなってしまったが、ユイの情報収集だ。

5日ぶりに来た始まりの街は相も変わらず賑やかだった。

 

アインクラッドでの死者数1972人。その半数にあたる900以上が自殺者と言われている。ある意味では驚異的な数字だ。キリトの記憶を見ているユージオだが、それは断片的なものでしかない為、細かい数字は知らないだろうが______キリトの過去では4000人もの死者が出ていた。その半分以下。これも、この攻略組や上位プレイヤーによる情報提供などの賜物だ。

 

「……でも、気のせいか。なんか、この間より活気がないような気がする」

「そうでしょうか?」

「…なんと言うか、前に比べたら人も少なめなような気が…」

しかし、今日に限って活気が感じられない。キリトの記憶が確かならもう少し人がいたように思えた。

「何か、あったんでしょうか?」

「うーん……俺達休暇取ってるから会議出れてないしな。もしかしたら何かあったのかも…」

 

と、2人して考え込んでいると___

「キリト、ロニエ!ごめん、遅くなったね」

聞きなれた声が後ろから。

 

「よ、ユージオ。久しぶり」

「うん。キリトもロニエも元気にしてたかい?」

「はい!お陰様で…!」

「おはようございます、キリト先輩」

「おう、ティーゼ。シャロも元気にしてたかー?」

「うん!おはよー、きりにぃ!」

ユージオとティーゼ、そしてシャロだった。

 

今日の情報収集に関してはユージオ達も一緒に行きたいとのことだった。

シャロも、未だに家族や知り合いの情報が掴めていない。定期的に始まりの街にやって来てはシャロの情報を聴き込んでいる2人はならいっそ、ユイについても一緒に調べようと提案してきたのだ。

それに、あれから何度も降りてきている2人からすれば、この街のことは慣れたもの。道案内役ではないが、代わりにはなるだろう。

 

「それで……その子が、ユイちゃん?」

「ああ、この子がユイだ。」

「…ぱぱ、そのひとたち、だぁれ?」

「こいつはな、ぱぱの一番の友達なんだ!」

「____はじめまして、ユイちゃん。僕の名前はユージオ。好きに呼んでくれていいよ」

不安がるユイに優しく笑みを浮かべてユージオは自己紹介。

 

「こんにちは、ユイちゃん。私はティーゼ、この子はシャロって言うの。仲良くしてあげてね?」

「…ゆーいお、いーぜ?」

「ちょっと難しかったかな…?」

ユージオとティーゼの名前は少し難しかったようだ。しかし、

 

「………シャロちゃん?」

「あ、シャロのことはちゃんと言えたね」

シャロの名前だけははっきりと発音してみせた。

 

「そう、シャロ。仲良くなれるといいんだけど…」

「……ユイ?」

シャロと同様だった。キリト達のことでさえ拙かったのに、ユイだけははっきりとそう呼べた。

「_____」

「_____」

二人してじっと見つめ合う。それが一分ほど続いた後に、シャロから手を差し出した。

「なかよく、してね!」

「___うん!」

そういって二人は笑顔で握手をした。

「……心配する必要はなかったみたいだぜ?」

「…そう、だね」

 

 

 

 

「それで、どこに向かうんですか?」

「児童保護所…って言うんだっけ?僕はそういうの詳しくないから何とも言えないけど。言うなら、子供の世話をしたりする施設があるんだ」

「プレイヤーがやってるのか?」

「うん。元より大人の同行なくアインクラッドに来た幼い子も多いらしいんだ。それで、その子達の面倒を見ようっていう有志のグループが出来たんだ。アインクラッドが始まってから、1ヶ月くらい後なんだけどさ」

「今じゃ、その施設……教会なんですけど、30人くらいがそこで暮らしてます」

目的地への道中、ユージオとティーゼから目的地について説明を受けるキリトとロニエ。

 

このアインクラッドではまだ幼い子供がログインしている事も少なくない。その子供たちはこのアインクラッドで路頭に迷うこともしばしば。

 

「へぇ………2人とも詳しいな」

「…元より、その施設には何度も行ったことがあるからね」

「シャロの情報収集に何度も伺ったんです。それに、私達もその子達のお世話を何度か手伝っていて…」

「へぇ、じゃあシャロとその教会の子達とは面識があるのか」

「うん、随分と仲良くなっててさ。結構遊びに来たりしてるんだ」

饒舌に話すユージオとティーゼにキリトとロニエも感心した。

「……そうだ、ちょっと聞きたいんだけど」

「?何、キリト」

「いや、いきなり話変えるけど……なんかここ(始まりの街)前より静かじゃないか?」

キリトは先程からの疑問をユージオにぶつけてみることにした。

 

「あー……うん、そうかも。事情が事情だからね、仕方ないよ」

「事情?」

「何か、あったんですか?」

「ん、と……何処から話せばいいかな…」

歩きながら悩むユージオ。余程複雑な事情なのか、それともどこから区切りをつければいいか悩むほどの面倒なものなのか。

 

「……二人は5日前の攻略会議には参加してませんからね。一から説明した方がいいかもしれないわ」

「…そうだね、ティーゼ」

「え?攻略会議?」

「私たちがいない間にあったんですか?」

複雑な路地へと入っていく一行。ユイとシャロは2人仲良く手を繋いでキリトとユージオの後ろ、ロニエとティーゼの前______2組に挟まれるようにして歩いている。

「うん、ちょっと急だったんだけどね。5日前の朝9時だったかな、アルゴから緊急の攻略会議が開かれるから僕ら二人も来るように…ってメッセージが来たんだ」

 

 

ユージオとティーゼによる説明はこうだ。

 

アルゴの急な呼び出しに2人は会議集合場所にシャロも連れて行った。さすがに朝一にシリカに世話を頼むのはこちらも気が引けたという。残念ながらユージオ達の家は主街区から少し遠い為、走っても時間がかかる。転移結晶を一々使うのも勿体ないので二人はいつも走って主街区に行くのだ。やはり他の者より遅くなるのは仕方がない。二人が辿りついた頃にはみんな集まっていた。

会議は二人が集まった直後に始まった。

 

内容としては____自称《正統派攻略組》の『オプリチニク』についてだった。

アルゴが掴んだ情報によると半日前に、オプリチニクの団長である《イヴァン》が死んだ事を確認したという。

死因は『ダメージ毒』。

 

アルゴの情報屋仲間で、オプリチニクに潜入捜査していた者がいたのだが、その時の状況をこうメッセージで綴った。

 

『イヴァンは精鋭隊の壊滅的被害、そしてその精鋭隊全員のギルド脱退にかなりショックを受けていた模様。

あれから彼は状況判断が出来なくなり、団長補佐の男に全てを任せていた。

が、つい先日ギルドの本拠地から姿を消し、行方不明。それからというもの_____ギルド内では派閥争いが勃発。イヴァンのやり方を正し、ディアベル達攻略組との合流を図ろうとする者が少数と、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が大勢……それに別れた。ギルドは今崩壊状態にある。

これ以上の潜入捜査続行は不可能と断定し、即座にそちらと______』

 

______このメッセージが送られてから、その情報屋の連絡は途絶えた。

その後、生命の碑の彼の名前に線が刻まれたことをアルゴが確認した。

 

彼の死因は、《アインクラッド外周部への高所落下》。

 

オプリチニクの本拠地は主街区外のとある街。そこでは高所、なんて言えるような高いところはほとんど無い。しかし、その本拠地の近くには____アインクラッドの外周部が見渡せる、ベランダのように作られた場所があった。

 

___潜入に気付かれて口封じに殺された、というのが、アルゴの見解だ。

その情報屋の彼が死んだその時間とメッセージを受け取ったその差はたった2時間。その間に彼は外周部へと連れていれてアインクラッドの外____鋼鉄の浮遊城の外へと投げ出されたことになる。

 

そして、その後。

アインクラッドの至る所で、暴力事件が発生。

アルゴが調べて確定した件数だけでも18件に及ぶ。

その18件の内、死人が出たのが7件。

1パーティ丸々壊滅させられて、命からがら逃げ切った生き残りがアルゴに情報を提供してくれた。

 

まさに、地獄絵図。彼らの手網を握るリーダー(イヴァン)はもう居ない。

彼らは____堕ちるところまで、堕ちてしまったようだった。

これ以上の犠牲者を出す訳には行かない。

なので、攻略組全体に各層の主街区やそれぞれの街への見回りを頼みたい、とのことだった。

 

 

そんな話を聞いたキリトは思わずしかめっ面。

「___なんだ、その胸糞悪い話は…」

「僕だって胸糞悪いよ。4日前からティーゼと2人で色んな町に出掛けて見回りしてたんだ」

「……もしかして、そのオプリチニクの被害がここまで来てるってことですか…?」

 

ロニエも嫌悪感を隠しきれていない。攻略組と自称していながら、リーダーがいなくなった途端、犯罪行為に身を染めるなどあってはならないし、普通はそうはならない。なぜなら、攻略組としてた戦うという事はこのアインクラッド攻略を進めるということ。逆に人殺しは攻略を妨げるものであるからだ。

 

キリト達リアルワールド人は故郷であるリアルワールドに帰るために戦い続けているとロニエは理解している。故に彼らの行動は_____故郷に帰りたくないという事になる。そこにロニエは嫌悪感を持たざるを得なかった。

 

「正解だよ、ロニエ。ここは圏内だから直接的な犯罪はない。けど、迷惑行為をする輩が目立ってるんだ。《ブロック》とかさ」

 

《ブロック》とは、アインクラッドにおける圏内ルールを悪用した迷惑行為の1つ。ここ圏内ではプレイヤー同士でHPを削ることは出来ない。攻撃してもシステムによって弾かれる。因みにこれを利用したのが《圏内戦闘訓練》だ。しかし、プレイヤーが意図して相手プレイヤーを裏路地に追い込み、数人で出入口を塞ぐと言う迷惑行為があった。

相手プレイヤーは剣で追い払おうにも相手に剣は届かず、体術スキルによる打撃もシステムによって弾かれる。故に、相手プレイヤーの動きを一方的に封じることが出来るのだ。

この世界ではマナー違反として一般的に禁じられている。

 

別に対処法が無い訳では無いのだが、それは本人のレベルが高い場合にのみ使える物。レベルの低い者はその《ブロック》に対処出来ない。その点でいえば始まりの街にいるプレイヤー達は多くが比較的レベルの低いプレイヤーだ。なので、この《ブロック》という迷惑行為は始まりの街において効果抜群という訳だ。

 

「_____だから活気がないのか」

「人も少なくなってるよ。基本的に宿に篭った方が安全……っていう考えも分かるけどね」

「じゃあ、今攻略組は…」

「全員が全員見回りに行ってるわけじゃないんだ。今や攻略組は四百人を超えてるからね。その半分_____まぁ、精鋭班以外の予備軍を筆頭に見回りに当たってもらってるよ。勿論、僕達やディアベル、キバオウ達も見回りには参加してる。交代しながらだけどね」

 

「…そうか、俺達も前線に戻ったら手伝わないとな」

「そうしてくれるとありがたいよ。《オプリチニク》の奴らは人数がかなり多い。情報によると犯罪行為や迷惑行為を働くメンバーは100人以上はいるらしいからさ、人手が足りないのはいつもの事だけど…今回は特に、ね」

「あの、見回りをするのは分かりました。でも、それを見つけた場合はどうすればいいんですか?」

「一応捕縛して黒鉄宮の牢屋に入れることになってるらしいんだ。僕らは直接その現場に居合わせたことがないからなんとも言えないね。一応武力行使の前に警告ぐらいはしておこう。できるだけ戦うんじゃなくて話し合いで解決したいから」

「……そんな今まで迷惑行為をやってきたヤツらが、言葉だけで辞めるとは思えないけどな」

「…まぁ、ね」

 

キリトの零した言葉に思わず頷いてしまうユージオ。

「……どうしてそんなことするんだろうね」

「それは______うん、結構簡単な話かもしれないぜ」

「?」

「簡単、ですか?」

「ああ。ただ単に____アイツらは()()()に浸っていたかったんだろう」

「優越、感?」

 

「…ホント、簡単な話だよ。アイツらはデスゲームと化したアインクラッド(こんなところ)でさえ、人より上に立っていたかったんだ。いや、ここだからこそ…なのかもな。デスゲームになって、現実世界に帰れなくなって。それで、考えるのが怖くなったんだよ」

キリトの声は冷たい。

 

「……考えるのが怖くて、何より今の自分の状況(現実)も、自分がどうなるか(未来)も______見るのが嫌だった。だから、考えるのをやめてしまった。その結果が今までのオプリチニクであり、それさえ崩壊したのが今の暴動に繋がるんだろ。それか____元より、その優越感に浸りたいが為に自称攻略組、なんて看板を掲げてたオプリチニクに入ったか、だな。自分という自我(プライド)を保つ為に入ったやつか、元より狂ってる奴か。どっちかだろう」

「______」

 

ユージオには理解も納得もし得ない思想、思考。

しかし、ユージオには分かってしまった。

_____そう、彼らオプリチニクは、アンダーワールドの貴族達___ライオス・アンティノスやウンベール・ジーゼックと似通ったものがあったと、ユージオは感じた。

うまく言葉にできないが、そうなのだと分かってしまう。

 

 

「あ、そこ右曲がるよ。そうすれば見えてくるから」

裏路地を進む一行はある古い教会に辿り着いた。

「ここが目的地か?」

「うん、ここがサーシャさんって言う人が仕切ってる保護所だよ」

ユージオはそう言って教会の大きい扉を叩く。

 

コン、コココン、コッココン。

 

ある一定のリズムを刻んだそれは、キリトとロニエには中にいる人に対してのメッセージ____暗号(パスワード)のように聞こえた。

ステンドグラスが僅かに光を反射し、中に誰かがいるのが見える。

「…ユージオです、約束通り来させて頂きした」

 

『……!!』

『…はい、今開けますね』

向こうから声が聞こえた、直後。

扉からガチャリ、という解錠された音が聞こえた。

 

「____こんにちは、ユージオさん、ティーゼさんも。変わらずお元気そうで何よりです!」

「こんにちは、サーシャさん。またお世話になります」

「お願いしますね、サーシャさん」

「いえいえ、私自身こういうことを目的にこの教会を開いたんですから」

教会から姿を現したのは、小柄な女性。

身長はキリト達より少し高いくらいだろうか。海老茶色の髪をローポニーテールでまとめている。

 

「紹介するよ、キリト。彼女が___」

「この教会を取り仕切っているサーシャというものです。あなたがたが、キリトさんとロニエさんでよろしかったですか?」

「あ、ああ」

「初めまして、サーシャさん。ロニエです。こちらがキリト先p…キリトです」

軽く自己紹介。彼女こそ、この教会で子供達の世話を取り仕切っているサーシャ。取り仕切る、というより泊まり込みで面倒を見ている子供達の保護者代わりもなっている。

「それで……その子が、例の?」

「はい、ユイって言うんですけど…」

「……」

 

サーシャはロニエの後ろに隠れていたユイに目を向ける。

やはり初対面だからか、少し緊張しているようだ。

「うーん…容姿は話の通りですね。黒髪ロング、黒い瞳……うーん…特徴となるものがあんまり…」

「サーシャさん、名前の方もダメだったんですか?」

「はい。調べてみたはいいんですが、捜索依頼にはユイちゃんの名前はなかったです」

「そうか…」

『あ、先生!その子って、昨日話してた子?』

「ええ、そうよ。ユイちゃんっていうの」

 

奥の部屋から出てきた幼さ残る子供たち。彼らこそ、サーシャが保護している子達だ。

 

総勢38名。年齢層は様々だが、最年少で12歳の子供がいる。SAOが始まったのは今より約一年半前。という事は10歳…小学四年生の子供がSAOをプレイしようとしたということだ。

 

《ソードアート・オンライン》というゲーム自体に推奨年齢(レーティング)があり、13歳以上と決められている。が、それを真面目に守る人間というのはやはり少人数だ。

 

13歳以下の子供達が大人の名義でゲームを買ってもらい、ゲームにログインする____その手法で彼らはアインクラッドにやってきた。その結果、このデスゲームに巻き込まれてしまったのだから、ある意味では自業自得な訳だが___

 

「なんと言うか…」

そんな彼らもサーシャ達の支援を受けて生活出来ている。

キリト達は座りながらサーシャが入れてくれたお茶を飲む。

子供達は丁度昼食の時間だったらしい。みんな一斉に用意された昼食を食べている。

1部ではパンや肉料理の取り合いになっている。三人いる保護者役の人達が忙しなく彼らの面倒を見ていた。

 

「うーん……私達はあれから、一日に一回はこの始まりの街の隅々を見回りに行っているんです。街の地図も見なくたってどこか分かるくらいです。なので、その時にユイちゃんのような子を見たことが無いですし、この始まりの街出身の子ではないと思いますよ?」

「そうですか…うーん……ワンピース1枚しか着ていなかったので、明らかに上層から来た感じの子ではないと踏んでたんですけど…」

「シャロの時もそうだったわ。これで振り出しに戻っちゃったわね。うーん…」

悩む新妻二人。

しかし、キリトはこのSAOにおける子供達の保護所の話題よりも、ユージオが先程話していた、《オプリチニク》の話を思い出していた。

 

「____変なことにならなきゃいいけど、アイツらの事だ。きっとやらかす」

確信だった。

「だよね。実際に実害を被ってる人達がいるんだから……でも、キリトは気にしなくていいよ。まだ新婚だしね」

「そうも行くかよ。確かに、ロニエとユイ、三人でいたいさ。けど、これを見て見ぬふりなんて出来やしないよ」

「……そっか。そういえば、君ってば、そういう人だったね」

2人で話していると、直後。

 

勢いよく扉が開いた。

バンッ、と音を立てて開いた扉、そこに現れたのは一人の少年だった。

「____はぁ、はぁ、はぁっ……先生!!大変だ!」

 

「コッタ、どうしたの?今お客さんが来てるから静かに____」

「ギンにぃ達が……オプリチニクの奴らに捕まっちゃったよ!!」

「「「「____________!!」」」」

それを聞いて立ち上がるサーシャ、話し合っていたロニエとティーゼも立ち上がった。

キリトとユージオも途端に険しい表情に。

「____コッタ!場所はどこ!?」

「えっと…西七区、の迷い路地の中!!僕も必死だっから、あんまり場所覚えてないよ…!」

「迷い路地!?」

 

迷い路地。

この始まりの街で西の三区から八区はかなり複雑な道順になっており、プレイヤーの間では《迷い路地》と言われている。

コッタという少年の話だと、他の子供たち____ギン、シエナ、ミナの3人の少年少女が《オプリチニク》と名乗るプレイヤー10人弱に路地裏で《ブロック》されているという。

 

「____行くぞ」

「____勿論」

キリトとユージオは二つ返事で立ち上がった。

 

 

 

 




SAO×FateのSSも是非…
お願いします〜!

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