ソードアート・オンライン ~時を越えた青薔薇の剣士~   作:クロス・アラベル

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大変遅くなりましたっ!クロス・アラベルです!
本当に遅くなってしまいました……なんとお詫びしたら良いか……とっ、取り敢えず、やっとかけました!今回は月夜の黒猫団と会う前のお話です。
それではどうぞ!


アインクラッド編
~殺人鬼(カイン)編~ 勇気の結晶


 

 

 

1月21日。

現在の最上層は15層。このソードアートオンラインというデスゲームが始まってから二ヶ月が経った今、100層のうち二十分の三の層が攻略され、ようやくこのアインクラッドの全プレイヤーの間で『現実世界に戻れるかもしれない』という希望が生まれ始めていた。

そして、この15層の主街区である《センデルメン》でもそうだった。

 

「もう15層、か……」

「何が『もう』なの?これでも遅いほうじゃないかしら」

「いや、そんなことないぞ。デスゲーム化したこのアインクラッドじゃ、トライアンドエラーは許されないんだ。ベータ版じゃいくらでもできたことだけど、ここにはそんな選択肢これっぽっちもない……これでも早い方さ」

「フィールドに出て狩りをする人も増えてきましたし、生産職の人も着実に増えてますから、ここまで順調なこともないですね」

真っ黒コートをきたキリトと焦げ茶色の髪と青い瞳のロニエ、細剣(レイピア)を腰に携えたアスナが先頭を歩く。

「色々あったけど、ここまで来れたね。しかも、ボス戦では犠牲者無しで……本当、奇跡みたいだ」

「まだあと85層ありますから、油断は出来ませんけど……」

「大丈夫だよ!このままいけばヨッユーでクリア出来ると思うよ!」

「その通りですヨ!でも、その前に早いとこ宿屋で寝たいです……ボス戦では疲れちゃいましタ」

水色のコートを着たユージオと紅葉色の髪のティーゼ、快活なユウキ、そして、巫女服に磨きをかけたナギが後に続く。

「ふむ……こりゃなかなかいい装備だな。流石はボスドロップ品……いくらで売れるか…」

「どんな装備なんだい?」

「ああ、軽装備なんだが、俊敏プラス値で19だ」

「じゃあ、俺も立候補しようかな。最近、この鎧がすごく動きづらいように思えてきてたところなんだ。それに俊敏値プラス19は喉から手が出るほど欲しい」

「よし、じゃあ、明後日に競りをやろう!」

「よっしゃ、下の層のプレイヤーにはワイが情報流しといたろう!」

「何だかんだ言って、アンタも商売(そういうの)興味あるんじゃないか。今からでも転向しないのか?キバオウさん」

「ケッ、これは趣味や、趣味。本業は攻略組(こっち)やで!」

「……なら良かった」

その後ろを歩くのは巨漢のエギルと儲け話に乗ってきたのは攻略組のリーダーであるディアベル。そこに楽しそうに笑いながら話しに混ざってきたのはキバオウだ。最近の趣味は商売。ボス戦やフィールドボスなどのドロップアイテムなどを売り買いするというのを週一の金曜日にやっている。それにちょっかいを出したのはリンド。二人はディアベル率いる青の騎士団の副団長を務めている。この二人、中が悪そうに見えて結構仲良し。ボス戦の後はよく二人で話しながら(エール)を飲んでいる。

それに全攻略組メンバーが続く。

攻略組はつい先程、下の14層のボスを倒し、この15層に辿り着いた。

そして、今回のボス戦では現在のアインクラッドで一つしかないであろうアイテムがドロップした。

「……それにしても、『転移結晶』…ベータ版じゃもっと低層でドロップしたはずなんだけどな…」

「やっぱり変わっちゃったんですね。ボスのパターンが違ったり、ボスが増えたり、キャンペーンクエストだってべーたばん…と違ったんですね?なら、あり得ることじゃないんですか?」

「そうよ。ボスが変わってるくらいなんだからアイテムの一つや二つ、ドロップする層が違ってもおかしくないじゃない」

そう、このアインクラッドで初めて転移結晶がドロップしたのだ。ドロップしたのはキリトだけで、ラストアタックボーナスとしてドロップで、現在転移結晶を持っているのは正真正銘キリトだけだろう。キリトは青い結晶を片手に呟いた。

「でも、キリト。それがドロップしたってことはこの層でもドロップする可能性は十分にあるってことだよ。いいことじゃないか」

「……まぁ、そうだよな」

そう言ってキリトは転移結晶をポーチの中に入れた。

「よし。じゃあ、今日はみんなお疲れ様‼︎今日と明日は休みにしよう。ゆっくり英気を養ってくれ!」

転移門のアクティベートを済ませたディアベルが攻略組に指示を出した。

「……今何時?」

「えっと、午後三時です」

ロニエが素早く答えると、キリトは即座に今日は寝ることに決めた。

「んじゃ、みんなお疲れ。解散しよう」

「そうだね。お疲れ、みんな」

「お疲れ様でした」

キリト達もすぐに解散し、宿屋へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……んぁ?」

キリトが宿屋で借りた部屋のベットに倒れ込み爆睡してから6時間後。キリトはメッセージの着信音で目を覚ました。

「……誰だ…?」

メインメニューで時刻を見ると9時過ぎだった。メッセージの主は、意外にもロニエだった。

「…ロニエ?」

何も考えずにメッセージを開く。

『明日、私と一緒に出掛けませんか?』

起きたばかりだからか、たった一文のメッセージに秘められた意味にも勇気にもキリトは気付かなかった。

「………ま、明日は休みだし、多分ずっと寝てるんだろうし、いいか」

素早く文字を打ち、返信する。

『分かった。どこに出かけるんだ?』

送信して5秒後、返事が返ってきた。

「早っ」

『明日の10時に第7層の主街区の中央広場で落ち合いましょう。』

「………7層…南国風の層だったか」

『了解、また明日。』

キリトはそう返事してまた爆睡したのだった。

 

 

 

 

 

 

「……5分くらい、過ぎてるみたいだけど…」

第七層の主街区の中央広場でキリトは待っていた。ここは南国風の層になっており、流石にキリトの装備しているコート類は暑すぎるのでキリトも半袖半ズボンだ。まあ、いつも通り真っ黒だが。

今の時刻は10:05。何故か、ロニエが遅れている。ロニエは約束を破るような子ではないのでキリトは少し不安になった。

その時、向こうからキリトを呼ぶ声が聞こえた。

「キリトせんぱーい!」

「ん、やっときたみたいだな」

「すいません、遅れちゃいました……はぁ、はぁ…」

「いや、そんなに待ってな"ッッ⁉︎⁉︎」

キリトは走ってきたロニエの姿を見て、思わず絶句した。

紺色のフレアスカートにシンプルな白のクロップドフライアウェートップを着ている。クロップドフライアウェートップというのは半袖で腹部の生地についてはウエストや腹部の下あたりで切り落としてある。なので結構短く、何かの拍子……例えば風が吹けば肌が見えてしまいそうになる。化粧も少ししたのだろうか。ソードアートオンラインには化粧アイテムは一応あるが、ここまでクオリティが高いものだとはキリトも思っていなかった。というより、元が良いので直視するのも難しくなるほどの可愛さである。おまけに頰が絶妙に赤くなっているので、それも原因の一つだ。いつもの『後輩』ではなく、一つ年下の『彼女』と言ったところだ。キリトは彼女がいた時など一度も無かったが、この時だけはわかった。彼女がいたらこんな感じなんだろうな、と。『天使だ』と。『天使だ』と(大事なことなので二回言いました。他意はない)

と言う言葉がキリトの脳内を0.1秒で駆け巡った。いわゆる、《悩殺》である。

「……あの、やっぱり、似合ってないですか…?」

不安げに下から覗く見るように聞いてくるロニエ。彼女はわざとやっているのではなく、素でやっているのだ。この愛くるしさに素でこれだけ可愛い仕草を見せ付けられれば、コミュ症のキリトは赤くなるしか無かった。

「…せ、先輩?」

「………ハッ⁉︎……凄い似合ってる。めっちゃ似合ってる。にあいすぎてやばい、まじめにヤバイ……」

「そうですか!良かったぁ……!」

ロニエに少し言語能力が低下しながらも返事をしたキリト。やはりコミュ症には難しいのだ。こんなリア充的展開ここ二ヶ月でいきなり遭遇し始めた。なのでキリトにはまだ耐性がついていない。

そんなことを露知らず、ロニエは笑顔で喜んだ。

「……そ、それで、今からどこに行くんだ?」

「あ……ぇ、ぇっと……その、えっとですね……まだ決まってなくて…////」

「……え?」

「……ふ、二人っきりで、出かけたかったんです。いつもユージオ先輩やティーゼ達と一緒なので…////」

頰が赤いまま、モジモジとしながら言う。

「……そ、そうか…(……アカーン、そないなこと言われたらごっつうまずいで…!)///」

脳内の台詞はキバオウと同じ関西弁になっており、キリトがどれだけパニクっているかが分かる。

「…んじゃ、ここは南国風のフィールドだからな!すぐそこに海があるし、行くか?」

「キリト先輩がそう言うのなら、行きましょう!」

こうして、キリトとロニエのデート(意識はしているがデートだとは公言されていない)が始まった。

 

 

 

 

 

 

「………どうしてこうなった」

それから数分後二人は海___鉄の壁に覆われている時点で海と呼んでいいのか定かではないが___に到着したのだが、来たのはいいものの海に来て何をするかを考えていなかった。そして、どうしようかと周りを見渡すと、周りにはちらほらとカップルが見える。彼ら彼女らは世に言う、『イチャイチャラブラブ』というものをしているのを目撃してしまった。しかも、水着姿で。

顔を真っ赤にした二人はそれぞれ考え込んだ。

……これは、やはり、紳士としてどこかのカフェに行くのが最善の策だ。

とキリト。

……やっぱり、キリト先輩にアピールするにはティーゼの言う通りにしなきゃいけないの?(泣)うぅ…

とロニエが考えた。

何故ティーゼの名前が出てくるか、それはこのデートはティーゼが考えた計画なのだ。なんとかロニエをキリトとくっつける(付き合わせる)にはこれが一番だと彼女は確信し、ロニエにこのデートを実行させた。______因みにこの誘いをキリトが断った時は勢いでなんとかしなさい、それでもダメなら殴り込みに行け…そうティーゼはロニエに言ったらしい。

そして、ロニエは言われた通りのことをした。

「せっ、折角ですし、ううう海で遊んで行きましょうかっ///⁉︎」

「ゑゑゑ⁉︎む、無理してないかロニエ⁉︎」

今現在も。

キリトはトランクスタイプの海パンで待たされている訳だが、問題はロニエが今着替えていると言うことだ。水着に。

「……耐えろよ、俺の理性」

ぼそりと呟いたキリトはロニエが意外にも遅いのでアイテム整理をし始めた。

 

 

 

 

 

 

「……ホントにこれでいいのかな…////」

キリトがアイテム整理をしている一方、ロニエも着衣室で悶々としていた。

ロニエの手には1着の水着があった。これはティーゼとナギが選んだものなのだが、かなり際どいもので露出部分が多い(アンダーワールド基準)。可愛らしいピンク色の生地がロニエの可愛さを引き立てている。胸は後ろで紐を結ばれていて、シンプルだがそれ故の破壊力を伴っている。

ナギ曰く、『水着こそ王道、そして、最強装備である』…らしい。

「……もう言っちゃったんだし、今から撤回は出来ないし…………もう、どうにでもなれっ!」

そうして水着に着替えたロニエは更衣室を出たのだった。

 

 

 

 

 

 

「お、お待たせしました!」

更衣室の方から聞こえたロニエの声に後ろを振り向くと水着姿のロニエが立っていた。

「終わったか………ッッッッ‼︎‼︎」

キリトは一瞬体の全活動を停止____ナーヴギアが脳からの信号を読み取っているだけなのだが____仕掛けたが、なんとか耐えた。が、顔はすでに真っ赤になっており、ショート寸前だった模様。そして、一言。

「………これはもう眼福を通り越して目に毒だな」

「?」

キリトはロニエの水着姿にデジャヴを感じながら呟いた。その破壊力によってキリトの感覚がおかしくなったようだ。

「じゃあ……遊ぶ、か?」

「は、はい!」

キリトとロニエは頬を赤くしながらも海へと歩いて行った。

だが、それを更衣室の建物の後ろから隠れていているものがいた。

 

「……よしよし、計画通りに事は進んでるわ」

「あとはロニエがもう少し、積極的になれバ……」

「……ねえ、なんで僕も付いてくることになったかな?」

このデートを企画したティーゼとナギである。因みにユージオはティーゼにお願いされて付いてきた。何故ついていかなければならないのかは分かっていない。

「次は、海でイチャイチャ遊ぶ、ですネ」

「その次はカフェで例のアレを二人で飲む……ホント、完璧な作戦よね、ナギ」

「その通りでス!」

「……」

「そ、それじゃあ、私達も水着に着替えますね。先輩」

「え?ティーゼもっ?」

「折角海に来たんですから、これくらい普通ですヨ?」

二人はそう言って更衣室へと入っていった。ティーゼは少し顔が赤かったように見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、結構遊んだな」

「そうですね…楽しかったです!」

遊び疲れた二人はロニエの提案でとあるカフェに向かった。そこはビーチにある海の家的建物だ。二人は水着姿のままでカフェに到着した。

「もう12時か。昼飯の時間だし丁度いいな」

「はい!」

二人はカフェの一角にある二人用の席に着いた。

「先輩は何にしますか?」

「…そうだな、俺はこのザキナレンバーガーとポテト、あとは四種のチーズサラダを頼もうかな」

「じゃあ、私はルアーフンバーガーとシーザーサラダ、ふわふわ一口パイを…」

「オッケー。すいません!」

キリトがNPCの店員を呼び注文する。

『はい、ご注文はいかがされますか?』

「ザキナレンバーガーとポテト、四種のチーズサラダを一つずつ。んで、ルアーフンバーガーとシーザーサラダ、ふわふわ一口パイも一つずつで」

『お飲み物はどうされますか?』

「あ、飲み物か。んー…と」

「あ、飲み物ならティーゼに勧められたものがあるのでそれを頼みますね」

「そうか」

「えっと、ラバーズトロピカルをお願いします」

『かしこまりました。少々お待ち下さい』

「……ラバーズ?」

「ティーゼが言ってたんです。ここに来たら絶対飲みなさいって」

「へぇ……ラバーズ………どっかで聞いたことあるような、無いような…?」

キリトがドリンクの名前に首を傾げているとすぐに料理が運ばれてきた。

『どうぞ、ごゆっくり』

「ありがとうございます」

運ばれてきたのはバーガーのセットのようなものだった。キリトにはトマトやレタス的野菜とケバブの削り肉がバーガーから飛び出しそうなほど挟んである。一方ロニエはルアーフンという魚____これはモンスターではなく、この海で釣れる魚だ____をフライにして野菜と一緒に挟んである。

「うまそうだな!さっそく……え?」

「どうしたんですか?先輩」

キリトは早速バーガーにかぶりつこうと手を伸ばそうとしたその時、()()のドリンクに視線が釘付けになった。

「……な、なんで、カップルドリンクなんだ…///⁉︎」

「……っ///////⁉︎」

そこにあったのはトロピカルジュースに二本のストローをハート形に交差させたものが添えてあった。これにはキリトもロニエとタジタジに動揺してしまった。

「……あっ、ラバーズって恋人って意味だったっけか……お、俺が早く気付いていれば…」

「……〜〜っ///」

今頃後悔しても遅いことはキリトも分かっていた。頼んだものは返品できないのが大抵のゲームだ。

「……これじゃ、あれだし…別の頼むか?」

「……た、頼んでしまったものは仕方ないですよね…」

「ああ…」

「……もっ、勿体無いので、飲みのっ……飲みませんかっ⁉︎」

「えええ⁉︎む、無理して無いか⁉︎ロニエだって嫌だろ⁉︎」

「そっ、そんなことありませんッ‼︎」

「⁉︎」

「……き、キリト先輩となら……いいですよ…////////?」

「……わ、分かった///」

二人は顔を真っ赤にしながらトロピカルジュースを飲んだ。お互いの顔まであと10センチだった。もう二人ともジュースを味わう余裕など無かった。

そして、その同時刻、同じカフェの反対側で同じようなことが起こっていたのだが、それを二人は知る由もない。

 

 

 

 

 

 

「……もうこんな時間か」

「…本当に楽しかったですね…」

夕方の四時。もう夕日が海に沈もうとしている。二人は私服に着替えて商店街を歩いていた。

「……あ、あのっ…!」

ティーゼが企画してデート最後の作戦。それは、キリトに告白することだった。自分の気持ちをキリトに伝えることがこのデートの最終目的だった。ロニエは意を決して、キリトに告白しようとしたそれと同時にキリトはロニエに話しかけた。

「……ロニエ。渡したいものがあるんだ」

「え………?」

そう言ってキリトはインベントリからプレゼントの箱をオブジェクト化した。

「…今まで一緒にいてくれてありがとな」

「……!」

「俺、第一層の始まりの街から出ようとした時、ユージオが始まりの街に残るって言ったらユージオも置いて行くつもりだったんだ。ずっと一人で戦おうってさ。まあ、ユージオは一緒に来てくれた訳だけど……その後にロニエとティーゼに出会って一緒に戦って凄く嬉しかったんだ。特にロニエは俺のことをいつも気にかけてくれただろ?そのおかげで俺はここまで来れた。だから、その……感謝の気持ち、だよ」

キリトが吐露したのはこのデスゲーム攻略への不安や一人になることへの恐怖、そして、ロニエへの感謝の気持ちだった。

「……っ」

「それと……これからもよろしくな?」

ロニエは感極まって泣きながら微笑んで言った。

「……はいっ!あなたがそう言ってくれるなら……付いていきます!どこまでも……‼︎」

その笑顔は夕日をバックに輝いていた。まるで夜空を照らす、月のように。

「……ありがとう。開けてみてくれ」

「はい!」

箱を開けるとそこには二つのブレスレッドがあった。金色の小さな細い鎖。そして、その一部分には一つの宝石がつけられている。それはダイヤモンドだった。

「……これ、ペアで付けるらしいんだよ。こっちがロニエ、これが俺だ」

一つをキリトが、そして、もう一つをロニエに渡す。キリトはブレスレットをシステム的にロニエに渡すためにアイテム譲渡をメニューから選択し、ロニエに送った。

キリトがそれをつける。ロニエもそれに習ってつけた。

「……ずっと大切にしますね!」

「…そうしてくれるとありがたいな」

二人は笑顔で宿屋への帰路についた。因みにその場の空気で自然に手を繋いでいたのは二人とも気付いていなかった。そして、そのブレスレットについていたダイヤモンドは『永遠の絆』を意味しているのにも二人は気づいていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……いよいよ明後日か」

第十五層の主街区近くでとある少年が呟いた。暗緑色のマントを着ていて、草むらに隠れれば誰にも気づからないかもしれないほど背景にマッチしていた。いわゆる保護色である。

「ヘイ、ブロ。そろそろ行くぜ」

後ろから話しかけてきたのはポンチョのような真っ黒のマントを着た男だった。顔はよく見えない。

「他の奴らが待ってるぜ?」

「……言っておくがこれは利害の一致の上での行動だ」

「それくらい分かってる」

「……好きでお前らとつるんでる訳じゃないからな」

「…どうとでも言うといい。どちらにせよ、お前は俺達の兄弟(ブロ)なんだ…なあ_______ベル」

ニヤつきながら少年にそう言った時、顔を影で隠していたフードがめくれ上がり、素顔が見える。どこか外国人めいた顔に雷のようなフェイスペイントが施されている。

「……お前と兄弟…?ふざけんな。お前の兄弟になるなら死んだ方がマシだ________PoH」

キリト達に魔の手が迫っていた。

 

 




ユージオ「お久しぶりです、皆さん。ユージオです」
ティーゼ「ティーゼです!」
ロニエ「ロニエです!」
ティーゼ「注意!ここからはアニメのネタバレが大いに含まれています。なので、『ネタバレが嫌』、『アニメをまだ入れていない!』という方はこのコーナーを飛ばすことをお勧めします」







ユージオ「皆さん、見ましたか?ソードアートオンラインアリシゼーション!」
ロニエ「第8話が放送されましたね!」
ユージオ「作者はスマホでA○em○TVで見たらしく、一人ベッドの上で悶えていたそうです」
ティーゼ「4話では戦闘シーン、5、6話ではキリト先輩が住むリアルワールドにいるアスナさん達のお話でしたね」
ロニエ「そして、第8話で私たちの出番がやって来ました!」
ユージオ「僕の予想あってたね。二人とも8話で出て来たし」
ティーゼ「いやぁ、緊張しました!」
ロニエ「OP以来だもんね。私も緊張したなぁ…」
ユージオ「人界編も折り返しに近づいてきましたね。なんだか時間が経つのがすごく早いように感じます。まあ、そう感じるのは主に作者のせいなんだけどね」
クロス「……やめて!もう作者のライフはゼロよ!」
ロニエ「そして、ここでご報告です。最近、作者さんはツイッターを始めました!」
ティーゼ「ご意見がある方はクロス・アラベルの詳細からツイッターでもコメントしていただけます!」
ユージオ「ツイッターとハーメルンSS、どちらにコメントしていただいても嬉しいです!」
クロス「よろしくお願いします!」
ユージオ「さて、後書きコーナーはここら辺で。それでは次回も」

「「「お楽しみにー!」」」

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