マトウの狩りを知るがいい   作:星野谷 月光

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ここからはブレーキなしではっちゃけます。
いわば本編後のおまけ、めでたしめでたしの部分なので。
カーテンコールです。



エピローグ「なんでもいいからヒーローをダースで連れて来い!」

それからどうなったって?

どうも何も剪定事象だとか正史から外れたから世界ごと消すね、とかふざけたこと言って守護者が山と来たから迎え撃ったさ。

まあその魂使ってイスカンダルとアサコの受肉はできたからいいんだけどね。

ハサム?あいつは霊体のほうがいいんだってさ。

とりあえず第一陣を撃退したら思いつく限りの知り合いに連絡したよ。

 

いやーすごいことになったわ。

 

美津里が知り合いに声かけたら存命の魔法使いが全員来たんだぜ。ぱねえ。

長谷川やデブ仙人の関係で仙人連中もすげえ来た。太公望って童顔なんだな・・・・・・

稗田教授の知り合いもはんぱなかった。宗像教授やら古本屋の中禅寺さんやら、あきらかに上位者ですよね?って感じの人たちも来た。

鵺野先生もすごかった・・・・・・先生の知り合いはもっとやばかった。軽く妖怪大戦争だった。あとなんかあなたたち神様ですよね?って人らもいた。

なんか坊さんたちもすげえ沢山来たんだけど虎っぽい妖怪とコンビ組んでる退魔僧のあんちゃんやばかったな!太陽みたいな奴だったよ。

あとなんでそんなかにしれっと混じってんのキアラさん。あんたいつの間に浄化されたの?善堕ち?そうですか・・・・・・

なんか鵺野先生の退魔教師仲間の九鬼先生の親戚の?帽子の旦那も来てさ。その知り合いの濃いこと濃いこと。

とくに軍服の奴らはほんと頭おかしかった。なんであんたら軍刀で戦艦斬るのがデフォなんだよ!

甘粕お前だよ!柊君も大概だな!なんなんだあいつは。なんで戦前に死んだ奴が出てきてるんだよ。気合い?そうだろうな!

 

あ、ウェイバー君?いたよ。イスカンダルも。アイオニオンヘタイロイまた増えてたよ。全員いたよ。

 

まあそんなこんなでさ。なんでもいいからヒーローをダースでつれてこい!って感じになったんだ。

いやー壮観だったね。学者先生達と魔法使いの連中が組んだらものすごい勢いで根源まで行く方法が考えられてさ。

25本・・・・・・だったかな、最終的に根源に至る穴の数。

俺も一つ考えたんでやったよ?聖杯っぽいの用意してジルドレ8人同時召喚してその場で聖杯にぶち込んだんだ。

 

で、まあ根源まで穴開けてやったからそこからはもうひどかったよ。

前衛に妖怪大連合だろ?上位者っぽい稗田教授の知り合いだろ?

中衛に退魔僧やら退魔師が列を成してつっこんでいくだろ?アイオニオンヘタイロイと英霊達だろ?

後衛に弁の立つ人らがなぜかけっこう良い身のこなしでついてくだろ?

 

もう焼け野原だったよ。守護者がボーリングのピンみたいにぶっとんでいくの初めて見た。

それでアラヤまでの道が開けたんだ。

 

で、最後のとどめがほんとひどかった。まず甘粕やキアラみたいな個人で人類の集合無意識に匹敵する意思力を持つ濃い奴らをぶつけるだろ?

上位者とか宇宙人とか邪神っぽい奴らも人類でも地球でもない外からの意見をぶつけまくるだろ?

混乱してるアラヤに学者チームが片っ端からアラヤの屁理屈を論破していったんだ。あれはすっきりしたね・・・・・・

薬売りさんと古本屋のダブル憑き物落としやばかったわぁ・・・・・・

で、泣きそうになってるって言うかもう自信とか砕け散って死にそうな顔してるアラヤにだ。

神様チームと魔法使いチームと仙人チームが本気でぶちのめしに行った。まあ正確にはぶちのめして力を奪いまくって封印したんだけど。

 

いやあすげえすっきりしたよ。みんな多かれ少なかれ運命に翻弄された人ばっかだったからね・・・・・・

今までやられた分全部たたき返してやった。ざまあ。

 

そっからがもうすごかった。戦勝会したんだけどさ。いやーカオスカオス。

ほらみんなこの分野でそれなりの人たちばっかりじゃん。

頭いい連中がディスカッションしてるだろ?あれで学会とか技術分野での常識が三世代分くらい進んだんだってさ。

濃い奴らが喧嘩するだろ?もう天変地異よ。しかも喧嘩してる本人たちはすげえ楽しそうだしな!

それに当てられてノリのいい奴らも暴れ出すだろ?もうすっちゃかめっちゃかだったよ。

あとセクシー担当組!こんなところでおっぱじめるんじゃない!若い奴らの目の毒だろうが!

あと太陽っぽい人やケモノたち!これ別に天岩戸の再現じゃないからね!こんな時に降臨しないでね!

 

まあそんな感じで戦勝会は飲めや歌えや喧嘩だって感じですごいことになった。

あ、なんか最後の方にガイアとかその使いのアルティメットワン?そんなんが7,8体そろい踏みで出てさ。

 

うん、ひどかった・・・・・・すごい勢いで削れていってなんか地球外まで吹っ飛んでいったよ?

アンブラの魔女ってこえー。

 

ガイア?なんかお守りの奴らが全員ぶっ飛ばされたらすげえビビりまくってた。

地球本体から引っこ抜こうか?とか、いやそれだと環境激変するかもだから封印な。とか、いやどうせなら洗脳して綺麗なガイアにしようぜ!とか、好き放題言ってたな。

なんか最終的にシンイチくんとミギーに諭されて綺麗なガイアになったよ。

頭いい奴らはその隙にいろいろ封印やら契約やらぶちこみまくってたし、まあ当分は動きがとれないんじゃないの?

 

なんか酒の余興みたいな感じで片付けられちゃったよ。まあそれがシメで解散って感じになった。

閉会の挨拶はなぜか俺がすることになった。え?俺が最初に電話かけまくったからだったのあれ?マジで?

まあ、こんな感じのこと言ったような気がするよ。

 

「ん、ええと。まずはありがとう。世界は助かったし、俺もすげえすっきりした。

それに、なんだ。俺なんかの呼びかけに集まってくれてうれしかったしな。

でもまあ、これからが大変なんだろうな。歴史の道しるべはもうないし、俺たちは揺りかごをぶっ壊して出た。

 

でも、その代わり俺たちは自由だ!

運命なんていらない。俺たちは自ら選び、行動していく。

その結果滅んだとしても、それは俺たちの意思と責任によるものだ。誰かの勝手に決めた事じゃない。

そしてそうだ。ひどい破滅にあっても諦めなければ、生き延びて戦い抗い続けるならば、いつかきっと立ち上がれるだろう。

 

この仲間達も、いつかは皆死ぬ。俺ももちろんそうだ。

だから俺たちは俺たちの時代、時間を精一杯走ってそして何を残すか選び、次に渡していかなきゃいけない。

理不尽が襲ってきたなら、やり過ごすだけじゃダメなんだ。人は誰でも抗うことができるはずだし、しなきゃいけない。

次の世代にはできるだけいいものを残したいじゃないか。俺らで処理できなかったゴミも渡しちゃいけない。

胸を張って生きていこう。俺は俺の人生を踏破できる。あんたらもだ。俺に出来るんだから。

 

まあ、そこまで大げさじゃなくっても。

この光景は『この醒めるに値しない世の中でも、もう少し生きようか』と思えるだけの気持ちにはなった。

 

ほんの少しだけ、俺は希望を持てた。過去はもう清算した。さあ、歩きだそう」

 

拍手がマジうるさかった。とくに甘粕が万歳万歳いうのがほんとうるさかった。

俺のぱらいそはここにある?知るか!


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