初恋は叶わない   作:音槌和史

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 皆さん、おとつちわ!毎度お馴染み素人小説投稿者の音槌政旨です♪さあ、本日も毎日投稿頑張っていきましょう♪

 それでは本日もお楽しみください! 本編、レッツゴーー☆


part5 もう一つの恋愛事情(後編)

 川の土手沿いをそのまま進んでいくとどんどん人が増えてきた。それにつれて私と益伴くんとの距離が近づいていく。河川敷内のターゲットにマーカーが落とされる競技が行われる場所の目の前につく頃にはもう完全にくっついていた。

「ここら辺でいいかな」

 2人くらいは座れそうな場所を見つけ、座る。私は自分の地面に敷く自分のハンカチを出すと同時に、この間借りたハンカチも出して返す。

「ハンカチ、この間はありがとう」

 少しぎこちない会話。

「いやいや、いいよ」

 益伴くんは手をヒラヒラ振る。

 私はスマホを出しLINEをチェックする。何もなし、と。

「あ、あそこに!!」

 益伴くんがそう言い、私は指差された方向を見る。ぼんやりとした薄い水色の空にいくつかの熱気球の影が見えた。

「3つくらい?」

 スマホのカメラ機能を開き、ズームを最大にする。かろうじて画面に3つの影が映ったので下部のボタンを押す。

 

 20分ほど経ち、目に見える範囲にたくさんの熱気球が来るようになってきた。

 私と益伴くんはマーカーの行く先をドキドキしながら見守ったり、ランドリーさん達と「やったー!やったー!やったーー!!」と叫んだり、時にスマホでその様子を撮ったりした。

 

 

 競技を満喫し、私たちはお腹が減ったので、屋台がたくさん出ているエリアに向かった。それぞれポテトややきそばなどを買い、またお揃いのキーホルダーを買い、また競技エリアに向かった。

 途中でかおりんと康多に会ったので、小学校の運動会の時のように冷やかしてきた。あと、益伴くんと付き合っていることを話したらめちゃくちゃ驚かれた。まあそうだよね。

 競技エリア前に戻ってきた私たちは昼間以上の混雑っぷりに驚いた。軽く2倍はいるんじゃないか、というほどの人、人、人。なんとかはぐれないように昼間より心なしか強く手を握って座れる場所を探し、結果、放送棟の目の前に座った。

 目線の先には12月から販売が始まるという新しいいちごの品種である「いちごさん」の熱気球。しかし何故か高い温度の炎しか出らず、あまり目立っていなかった。「あと1ヶ月なんだからちゃんと宣伝しないとでしょ」と益伴くんと笑いあっていた。

 

 

 夜間係留が終わり、自転車を置いている場所へ戻る。当然人ごみの中だ。

「いやあ、まさか熱気球を目の前で見れるとは思わなかったよ。改めて奈緒、ありがとう」

 益伴くんから爽やかな笑顔でそう言われ私はクラッとくる。

「い、いや、益伴くんが喜んでくれたならそれでいいよ」

 しどろもどろになりながらもそう返す。もちろん、

「来年は唐津くんち行こうよ」

 と約束するのも忘れない。

「けどまずはクリスマスじゃないかい?イルミネーションも見たいんだ」

 もうクリスマスまであと1ヶ月か……。かおりん達も一緒にどこかいくんだろうなぁ。広樹はまあ普通に過ごしてそう。そんなことを考えて微笑みながら人ごみの中を進んでいった。




 というわけでいかがだったでしょうか!

 感想・評価などお待ちしておりますし、良かったら知り合いにこの「音槌政旨」という一介の小説投稿者の名を広めていただければ幸いです。

 それではまた、明日の小説でお会いしましょう!サラダバーー☆

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