群狼戦記〜ブリッツ・フリート〜   作:ヨシフ書記長

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だいぶ期間が空いてすみませんでした!
クレッチマーくん…レルゲンに出会うの巻


参謀本部2

この国…。バスタブという物はあれど、帝国では風呂に入るという習慣は無く基本はシャワーかサウナの二択である

 

 

 

それは、参謀本部とて同じであり、参謀本部の大浴場とはシャワー室の事である。そこは、まるで海外の刑務所の様にシャワーヘッドが沢山壁にならんであり、部屋の隅にはサウナ室の扉がある所だった

 

クレッチマーはシャワーの前に立つと、レバーを捻った。ザァーっとシャワーから熱い湯が出始め、その中でクレッチマーは、久しぶりの熱いシャワーに身体を震わせていた。

 

(これだよ!これ!潜水艦の中じゃあ!味わえないこの暖かい湯の有り難さ!寒い中、荒波にもまれながら見張りをしても、シャワーは浴びれないからな!嗚呼…。なんて気持ちいいんだろう・・・。でも…欲を言えば、風呂に入りたいな…。湯船につかれればスッキリするだろうなぁ…)

 

 

クレッチマーはそう心で思いながら、頭を洗いながら、身体を固形の石鹸を付けたスポンジで洗い出した。

 

 

そして、クレッチマーが身体を洗い終わろうとした瞬間…。

シャワー室の扉が開かれた…

 

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レルゲンside

 

「ふぅ…。何が足りん…。何かが…!ああー、駄目だ…。何もいい案が浮かばん…。よし!シャワーを浴びよう!浴びれば、スッキリして思いつくかもしれんな」

 

そう言いながら、私はシャワー室の扉を開けた。大浴場には誰か先客がいたようだ

 

シャワーの音がするが…眼鏡が曇って何も見えん!

クソ!この湯気のせいか!

 

私は手探りながらシャワー室に入っていった

 

「シャワーのレバーはどこだ?曇ってて見えん…。」

 

私は眼鏡を吹いたりしてみたが、少しマシになっただけで変わりはなかった。すると、湯煙の中から声が聞こえてきた

 

「こちらですよ…?レバーは」

 

「済まない」

 

私は声が聞こえてきた方を向き、霞んだ視界でレバーを見つけた…

熱いシャワーが頭にかかり始め、曇ってた眼鏡が見えるようになり始めた

 

「ありがとう…。助かっ…?」

 

私は先程の声の主の方を見た。

そこには、銀色の髪をした少年が立っていた。少年の片目には火傷のあとのような跡があり、見えていないようだったが…もう一つの目は、ひどく綺麗な蒼色をした目だった。すると、少年は私の顔を見ると怪訝そうに言った

 

 

「何か?私の顔についていますか?」

「いや…!何でもない…」

「そうですか…。それではごゆっくり…」

 

少年はそう言うと、シャワー室から立ち去ろうとした。

しかし、私はとっさに声を出した

 

「まっ!待ちたまえ!」

「はい?」

 

少年は立ち止まると私の方を向いた

 

「君!名前は?」

「名前ですか?何故名乗られてもいないのに名乗る必要が?」

「済まない!私の名はレルゲンという者だ!君の名は?」

「ハァ…。僕の名は、クレッチマー…。それでは、レルゲンさんごゆっくり…」

 

少年は、少し敬礼をするとまた立ち去ろうとした。そして、私はまた声をかけた

 

「クレッチマー君!君はどこに所属しているんだ?」

 

クレッチマーは私を見て少し深いため息をつくと言った

 

「そこまで言わないと行けないでありますか?レルゲンさんそれにはお答えできかねますな…。それでは」

 

クレッチマーは答えることなく、シャワー室を出ていった。

私は、クレッチマーという少年とあのデグレチャフ少尉を何処と無く

重ねて見てしまっている自分がいた…。シャワーの音が虚しくシャワー室に響いていた

 

 

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シャワー室から出たクレッチマーは、軍服着て身だしなみを整えると略帽を深く被り、元帥の部屋の前に立つとドアをノックした

 

ドアの向こうから声が聞こえてきた

 

「誰かね?」

「ギュンター・アルノー・クレッチマーであります!」

「おお!遠慮をせずに入りたまえ」

「失礼致します!」

 

クレッチマーが扉を開けると、整理整頓された部屋の真ん中に大きな机があり、そこの椅子に腰掛けながら、こちらをニコニコしながら見ている。あごひげをたくさん蓄えたこの人こそ…!

 

この帝国海軍最高指揮官であり、最高司令長官…!

 

アルフレート・フォン・ティルピッツ元帥である

 

ティルピッツは椅子から立ち上がると、ニコニコ笑いながら、クレッチマーに近づいてきた。そして、クレッチマーに抱きつくと言った

 

「今回の作戦は良くやってくれた!!クレッチマー少尉!

いや…我が息子よ…!」

 

 

 




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次回!え?海兵隊を編成?

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